2014年10月25日(土) 「わたしの恵みは、あなたに十分である。というのは、わたしの力 は、弱さのうちに完全に現れるからである」Uコリント12:9
「わたしの恵みは、あなたに十分である。というのは、わたしの力 は、弱さのうちに完全に現れるからである」Uコリント12:9
パウロは、大いに喜んで、自らの弱さを誇ると言った。初めてこの 御言葉に触れた時に、不思議に聞こえただろうか。この世の価値観 では、強いことが良い事であり、善だ。弱さは劣った事であり、悪 だ。だから弱さを否定し、頑張って弱さを克服し、強さに変えよう と努力する。 弱さは欠点であり、悪なので、人前に自分の弱さは恥であり、恐れ となる。そのため、決して弱みを人に知られたくないし、見せたく ない。多くの人はそのように生きている。だから弱さを何とかした い。弱さは足かせであり、重荷であり、取り除きたいもの、解放さ れたいものだ。 しかしそうではない。本当はすべての人間は弱い。しかし知らずに いる。その弱さがわかった時に、主の恵みの中を生きることができ る。ある人は、対人関係が苦手で、仕事に行き詰まった。出来ない 自分を責め、努力が足らないからだと、更に頑張った。しかしどう してもうまく行かず、更に自分を責めてしまう。 とうとう心身疲れ果ててしまい、仕事を辞めようと思った。なすす べなく、どん底の中で、主の御前に祈っていた時、主の恵みは十分 で、弱さのうちに、神の力が現れるとの御声を聞いた。弱いままで よいこと、強くなろうとしなくてよいことに、心底の安堵が来て、 そこから自分が変えられた。心に喜びと平安があるので、対人関係 が苦でなくなってしまった。 ・・・・・・・・・・・・ 弱さを克服し、強くならなければと勘違いする。古い価値観があり、 なかなかわからず、頑張りに頑張るが、不毛に終わる。が、その時 に、頭で知っていた「弱さの中に恵みが十分」であることを、真 に知って行く。神の力が弱さの内に現れるとは何という驚くべき事 だろう。