2014年12月24日(水)

「子よ。あなたの罪は赦されました」マルコ2:5



ある父親が仕事に没頭する、仕事人間で、家庭を全く顧みる事が無
かった。すべて妻任せで、早朝出勤に深夜帰宅、子供と接する時間
など全く無かった。自分は家族を養っているし、仕事以外の事は、
妻のなすべき事で、当然だと思っていた。又、仕事上の野心も事実
だった。何としでも業績を上げたい一心だった。

そんな時、子供が警察沙汰を起こすという現実に直面した。子供の
心が荒んでいた事など全く気づく事もなかった。妻も一人で苦しみ
を何もかもを背負い、一番共にいて欲しい時に、夫は共におらず、
孤独で、寂しさと辛さの中にいた。家族の皆がバラバラで方向性を
見失っていた。

父親は現実を前に、初めて心打ち砕かれ、くずおれた。家長として、
子供に関わって来なかった自らの罪を心から神の前に悔い改めた。
罪は決して甘くはなく、苦しく辛い刈り取りをして行った。妻にも
詫び、子供が迷惑をかけた方面への謝罪に回り、できる限りの償い
をした。数年間の苦しみは並大抵のものでなく、子供の回復をひた
すら祈りに祈り続けた。

しかしそれが出来たのは、心の底に響いて来た「子よ。あなたの罪
は赦されました」、罪が赦されたという深い安堵、平安のゆえであ
った。主のあわれみは尽きず、涙ながらの切なる祈りは聞かれ、子
供は立ち直る事ができた。
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不完全な自分が赦されている。愛し受け入れられていることを主は
試練の中で何度も語られる。主の十字架を覚えるたびに、折れた心
に新しい光が射す。