2016年03月24日(木)

「ヤコブはひとりだけ、あとに残った。すると、ある人が夜明けまで彼と格闘した」創世記32:24


兄と父を欺いて、祝福を奪ったヤコブは、兄の激怒で家におれなく
なり、遠く伯父の家に身を寄せることに。更にうわ手で狡猾なラバ
ンのもとで、訓練を受ける事になる。ラバンに欺かれ、愛するラケ
ルと結婚するために14年の労働をした。騙したヤコブは騙されるこ
とになる。

仕事の重責を負い、苦しく厳しい20年の歳月を過ごす。ついに神の
時が来て、「あなたの先祖の国に帰れ」と。帰郷となると、だまし
た兄エサウに向き合う事になる。兄に殺されるので、家を出たわけ
で、帰郷は大変な恐怖だ。一家皆殺しに会うかも知れない。莫大な
贈り物を準備し、再会に向けて備えるが、恐れと不安はどうにもな
らない。

故郷に近づき、兄エサウが400人を連れて、こちらに向かっている
と知る。これは報復だと思い、恐怖に震えた。家族をヤボクの渡し
を渡らせ、自分はひとり、あとに残った。その時に「ある人が、夜
明けまで彼と格闘した」。その人は、ヤコブに勝てないのを見て、
ヤコブのもののつがいを打った。

つまりヤコブの最も頼みとしていたところ、自我が打たれた。ヤコ
ブは打ち砕かれた。ラバンのもとで苦しく辛い日々を過ごすが、尚
も自我は強く、砕かれず、ここに来てついに主が触れられた。へり
くだった新しいヤコブに変えられた。もはや兄への恐れも不安も消
えて、和解が果たせた。人生の大きな窮地での、砕きこそが大きな
祝福だ。
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主に明け渡す前に自分で安全な備えを怠らず、自我は試練の度に
強くなっていくだろうか。ヤコブのように身勝手な自分のままで、
何度も主にすがりつこう。主が砕いてくださる。