2016年05月24日(火)

「イエスは・・収税所にすわっているマタイという人をご覧になって、『わたしについて来なさい』と言われた。すると彼は立ち上がって、イエスに従った。」マタイ9:9




マタイは取税人であった。当時、ユダヤはローマ帝国に支配されて
いた。ローマに代わり税金の取り立てをしていたのが取税人だった。
つまり同胞から不当に余分にお金を取り立てて、ふところにも入れ
ていた。ローマ帝国の手先と忌み嫌われていて、裏切り者と憎まれ、
罪を犯しているので、自己嫌悪にも陥っていたかも知れない。

富はあったが、決して幸せではなかった。罪人として、人から蔑ま
れ、拒絶され、心に闇を抱え、寂しさと虚しさの中にいただろう。
生きる意味も見い出せなかったのではないか。そんな時に、主イエ
スがマタイを「ご覧になって」「わたしについて来なさい」と声を
かけられた。「すると彼は立ち上がって、イエスに従った」。

主がそんなマタイをご存じで選ばれた。マタイはすぐに招きに応じ
ている。迷いが無い。大変な覚悟だが、マタイは、聖い方が自分の
ような者を招いて下さった事にどんなに驚いた事だろう。そして嬉
しかった事だろう。彼は、主に従い通して、マタイの福音書を書く
栄誉にあずかった。マタイは自分の事を「取税人マタイ」と言い、
どんなところから救われたかを全く隠さず、むしろ人前に明らかに
した。

闇から光に入れられた、その恵みの大きさを、主の愛の深さを味わ
い知った。私たちも主が「ご覧になって」呼んで下さったから、今
がある。どんな所から救われたのか、救われていなかったなら、ど
うなっていたのか、今一度、感謝を献げよう。
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主が追いかけてくださり、主に出会う恵みに与れたから、順境にも
逆境にも主と共に歩める人生へと変えられた。何という幸いだろう。
今朝のひと時、主から受けた恵みの数々を思い起こしてみたい。