2025年03月24日(月)

「さて、モーセという人は、地上のだれにもまさって非常に 謙遜であった」民数記12:3




モーセは、「地上のだれにもまさって、非常に謙遜であった」とあ
り、謙遜の代表のように言われているが、最初からそうではなかっ
た。王子として過ごした40年は、王家であり人々から、チヤホヤも
てはやされた。あらゆる学問を身につけ、言葉にもわざにも力があ
り、文武両道に優れ、地位も能力もある人物だった。

すべてを所有し、自信があり、自分こそが同胞を救える者と思った。
だが皆の理解は得られず、失敗に帰し、その結果ミデアンの地に逃
亡する事となる。見渡す限り何も無い荒野で、モーセは羊飼いとな
った。華やかな王家の王子が、荒野で羊飼いとは、自らの無力に打
ちのめされた。名誉、地位、富、賞賛、輝かしき将来、何もかもを
はぎ取られ砕かれた。

しかし、これこそがモーセの真の財産、宝となった。荒野の試練の
中で、自信満々のモーセは砕きに砕かれ、主の御手の中で、へりく
だった柔和な者へと造り変えられた。神は高ぶる者を退け、へりく
だる者に恵みを授けられる。これは普遍の法則だ。水は決して高い
方へ流れず、低い方へ〃と流れる。

モーセは荒野で練り鍛えられ整えられ、40年後に立てられる。間に
合う器として、民をエジプトから導き出すという大きな使命のため
に。主は、へりくだった者を用いられる。今、もし荒野にいるなら、
主の取り扱いであり、大きな祝福の手前だ。主は、砕き、練り、整
えて下さっている。今いる場で、主に従おう。
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自分の拠りどころとなっているものを失い、手放すときに真の財産
を手にする。何と幸いなことだろう。主から与えられる慰めや、恵
みに気づける。主の近くにおれる。