2012年06月22日(金)

「帰って来てください。主よ。私のたましいを助け出してください。あなたの恵みのゆえに、私をお救いください」詩編6:4

 
ダビデはサウルに妬みのゆえに、命をつけ狙われ、逃げ回った。更に自分の息子にも歯向かわれ、攻撃されるという、心裂かれる苦しみ、辛さの中で、更に病にも陥っていた。もう心身共に絶体絶命の大変な苦境だ。ダビデは神に愛され、神のみ心にかなった人だった。

信仰者になると、悩みや問題が無くなるのではない。問題、試練は必ず来る。私達は余りにも苦しくて、とにかく何でもいいから、その問題が去ってくれるようにと願う。しかし、苦しみの中でこそ、神が、まことに神であられる事を、身をもって知って行く。ダビデは「嘆きで疲れ果て、涙で夜ごとに寝床を漂わせ」と、なすすべなく、何の手立てもなく、ただただ御前で泣いて泣いて嘆いた。

苦しみの中でこそ、主を心の底からあがき求め、深い交わりの中に入れられる。主に拠りすがり、苦しみの時が、主と一番近い。「私は衰えています」「恐れおののいています」「主よいつまでですか、あなたは」と、「この苦しみはいつまで続くのか」と、ありのままの、率直な気持ちを神にぶつけている。

順境の時には決して経験出来ない。自分で何とかしようともがき、走り回るのではなく、問題をすべて神に打ち明け、持ち出そう。率直な気持をぶつけたダビデは、「主は泣く声を聞かれた」「「切なる願いを聞かれた」「祈りを受け入れられる」と平安に変えられている。主にことごとく打ち明け、聞いて頂こう。
-----------
心の中の混沌とした思いを主に祈りの中で打ち明けて行くと、答えはわからなくても悩みをお預けした安堵が来る。「あなたの恵みのゆえに、私をお救いください」と拠り頼めるお方が私達にはいる。