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私が鍼灸医療の世界に身を投じた理由は、私達夫婦にも赤ちゃんを待ち望んでいた期間があったからである。
悶々と苦しんでいる妻に何か出来ることはないだろうか? と考えを巡らしていた時に、ふとしたキッカケから指圧に関心を持った。それからは、素人ながら妻に指圧を始めたのである。
3ヶ月ほど続けた頃には指圧が益々面白くなり、何となくコツが分かり掛けてきた。
氷のように冷たかった足先は見事に改善して、月経不順・月経痛が解消していた。
指圧を始めて7ヶ月が過ぎようとした頃だった。待ち望んでいたこうのとりが舞い降りてくれた。9ヶ月後、京都では珍しくボタン雪が舞っている2月の深夜、長女が授かった。
32年前になるが、生まれたばかりの娘を抱いていた妻の笑顔は、今でもハッキリと思い浮かぶ最高の笑顔だった。その時私は東洋医学の世界に進もうと決意し
たのである。
そして、鍼灸学校に入学したけれども授業はつまらなくガッカリしたが、不思議なことに鍼灸医療と指圧に対する情熱は消えることなく、夢は更に大きく膨らんでいった。
こうのとりを迎える準備の家庭療法を知ってもらいたいという思いでいっぱいだったのである。
そんな中でも《夫婦指圧》は私の原点であり、このコーナーで《半身浴の薦め》の中でも述べている《自己指圧》と共に、是非関心を持ってもらいたいと願っている。
夫婦指圧の具体的な実践方法については難しく考える必要はない。優しくしっかりと相手の呼吸に合わせて、心地良く感じるように圧を加えれば良いのである。
では、何処に指圧をすれば効果的か? と問題はあるが、心地良く感じられる処を模索する熱意は必要だと思っている。
また、指圧の効果はどのような方法で納得すれば良いか? ということになるが、翌朝の目覚めの状態で判定すれば良いのである。
夫婦指圧は決して素人療法ではない。刺激に対する相手の状態を尋ねながらの自己診断に基づく立派な家庭療法である。
こうのとりが舞い降りてくれる日を待ち望んでいる夫婦ならば、二人して迎えようとする気持ちこそ大切だと思っている。
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