一の段

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一・一の熟語      先頭に戻る
熟 語 読 み 意    味 委 員
一雨一晴 いちういっせい 「此頃や一雨一晴山笑ふ」青嵐 竹峰
一宇一灯 いちういっとう 「枯木立一宇一灯あきらかに」阿部みどり女 竹峰
一会一韻 いちえいちいん 「わくらばの一会一韻身をそらす」吉田末灰 竹峰
一炎一煙   「お火焚の一炎一煙かな」高野素十 竹峰
一月一日 いちがつついたち 元日。

「一月一日或る花を覚えている」鳴戸奈菜

「一月一日羽化するやうに目覚めたる」三木正美

「一月一日淡く昏れたる齢かな」蛯名晶子

「若き敗北一月一日の朝寝」中尾寿美子
竹峰
一期一会 いちごいちえ 一生に一度の出会いのこと。また、そのことが生涯に一度限りであることを表し、人との出会いなどの機会を大切にすることのたとえ。 なじょ
同上 同上 「一期一会の人の世思ひゐる良夜」箕浦志づ子

「一期は夢一会はうつつ旅はじめ」石寒太

「花一期ゑひて一会の膝頭」渡辺純枝

「事始一期一会の診療所」品川純胡

「元日や一期一会の当番医」関 ただお

「冬鴎一期一会の陣移す」秋本芳枝

「羽後に舞ふ一期一会の綿虫よ」鈴木真砂女

「青葉潮みちくる一期一会なる」細見綾子

「名水に一期一会の新茶くむ」田村萱山

「火の夜の一期一会の佞武多かな」貝森光大
竹峰
一期一期 いちごいちご 「鯛も一期海老も一期に女夫星」介我 竹峰
一語一語 いちごいちご 一言一言。

「厨より一語籐椅子より一語」竪山道助

「師の一語一語もらさじ寒燈下」山崎千枝子

「葡萄食ふ一語一語の如くにて」中村草田男

「楸邨の一語一語や夕焼けて」江中幸子

「彼一語我一語秋深みかも」高浜虚子

「薄氷や一語ひかりて一語暗し」田辺百子

「我一語彼一語虫きいてをり」星野立子

「冬桜一語一語の響きけり」太田土男

「室咲や祝辞の一語一語澄み」下山芳子
竹峰
一伍一什 いちごいちじゅう 一から十まで。始めから終わりまで。一部始終。 竹峰

同上

同上

「とむらひの一伍一什花明り」平松良子 竹峰
一座一句 いちざいっく 「一聲は一座一句や時鳥」玄公 竹峰
一字一字 いちじいちじ 「星月夜一字一字に添ふほとけ」西田千耿

「七浦や一字の題を一字つゝ」(俳諧古今抄)

「螢から一字々々の光哉」蓼太

「待春の写経一字一字かな」木村清美
竹峰
一字一句 いちじいっく 一つの文字と一つの句。わずかな字句。一言一句。また、しゃべる一言一言。 竹峰

同上

同上

「一字一句辞書ひき長き夜を学ぶ」木下得穂 竹峰
一字一点 いちじいってん 字一つ、点一つ。極めて少しのことのたとえ。 竹峰

同上

同上

「ちかはしな一字一點天つ雁」弘永 竹峰
一字一天 いちじいってん 「書きそめや一字一天けふの春」立圃 竹峰
一軸一花   「一軸一花一盆の柏餅もなし」富田木歩 竹峰
一樹一影 いちじゅいちえい 「なつやなぎ一樹一影梓川」鳥羽とほる 竹峰
一樹一樹 いちじゅいちじゅ 「古寺や一樹々々の木下やみ」蓼太

「囀を一樹々々に天主堂」小泉礼子

「一樹また一樹と落葉深まりぬ」浜田光彦

「学校の一樹一樹に囀れり」吉岡正雄

「緑蔭をなしたる一樹一樹かな」清崎敏郎
竹峰
一汁一菜 いちじゅういっさい ひと碗の吸い物と一品のおかず。質素な食事をいう。 なじょ
同上 同上 「一汁一菜垣根が奏づ虎落笛」中村草田男

「一汁一菜またよかずや芋の茎」石塚友二

「一汁一菜一能に足るよ鯉幟」中村草田男

「一汁一菜到来の柚味噌珍重す」村山古郷

「一汁一菜八月の月のぼりくる」岩津厚子

「一汁の一菜の夏館かな」
高野素十

「一汁と一菜と寒卵かな」清水基吉

「父の世の一汁一菜百千鳥」服部早苗

「柚子味噌に一汁一菜の掟かな」村上鬼城
竹峰
一樹一石   「全山の一樹一石送り梅雨」深見けん二 竹峰
一途一兵 いちずいっぺい 「大喪や青虫一途一兵卒」玉城一香 竹峰
一像一机 いちぞういっき 「落柿舎に一像一机十三夜」阿波野青畝 竹峰
一代一度 いちだいいちど 「一代に一度木曾路や時鳥」壺月 竹峰
一打一打 いちだいちだ 「鶏頭や一打一打に拝む鐘」河内桜人

「闇ひらく一打一打や鉦叩」中嶋秀子

「除夜の鐘一打いちだに闇動く」清川恵子

「鐘一打一打に寒の緩みけり」中村智恵子
竹峰
一打一短 いちだいったん 「大雪や木魚の一打一短音」小林輝子 竹峰
一度一度 いちどいちど 「音短に一度々々の鉦叩」野澤節子 竹峰
一堂一塔 いちどういっとう 「一堂のあれば一塔百千鳥」高野素十 竹峰
一男一女 いちなんいちじょ 「八朔や一男一女牛一頭」さわまようこ

「楪や一男旅に一女嫁し」上田五千石  (楪:ゆずりは)

「霞む日の夫婦一男一女連れ」廣瀬直人
竹峰
一日一善 いちにちいちぜん 「一日一善毛虫を踏み潰す」吉木フミエ 竹峰
一日一句 いちにちいっく 「暦果つ一日一句夢の果」勝田享子 竹峰
一日一夜   「花に一日月に一夜さ明の春」北元

「人五十年一日一夜ちきり川」流水
竹峰
一日一齢 いちにちいちれい 「一日に一齢加へ白牡丹」鷹羽狩行 竹峰
一日一歩 いちにちいっぽ 日本の元気の出る歌 孝雄
一年一度 いちねんいちど 「一年に一度集る桜かな」齊藤美規 竹峰
一年一年 いちねんいちねん 「あと一年あと一年と生身魂」清水基吉 竹峰
一念一歩 いちねんいっぽ 「炎天や一念一歩山深し」古舘曹人 竹峰
一瀑一瀑 いちばくいちばく 「一瀑の又一瀑の海に落つ」高野素十 竹峰
一瀑一糸 いちばくいっし 「緑山中一瀑神の一糸とも」野澤節子 竹峰
一猫一犬 いちびょういっけん 「水飯や一猫一犬二子夫妻」石塚友二 竹峰
一病一死 いちびょういっし 「一離反一病一死寒の入」座光寺亭人 竹峰
一木一花 いちぼくいっか 「一木に一花一木に百花これも牡丹」鈴木真砂女 竹峰
一木一草 いちぼくいっそう

いちもくいっそう
「一木一草枯れゆくときの力とぞ」坂本宮尾

「一草一木を友年新らた」細見綾子

「聖五月一木一草祈るなり」村越化石

「影をもう一木一草あたたかし」山崎千枝子
竹峰
一枚一枚 いちまいいちまい 「ソ領を前に昆布一枚一枚干す」永田耕一郎 竹峰
一聯一聯   「梨花一聯々々づゝの白さかな」島村元句 竹峰
一門一座 いちもんいちざ 「花ちよい/\一門一座の太夫殿」随有  (注:/\は繰返記号のく) 竹峰
一夜一尺   「一夜一尺今年竹伸び盛り」辻田克巳 竹峰
一里一里 いちりいちり 「六町の一里々々やもゝの花」昇角

「來ても一里/\や閑古鳥」涼岱

「道問へば一里々々と秋の暮」蓼太

「駒鳥や一里々々の枝に繼く」露丸

「渡り鳥一里々々の榎哉」梨一
竹峰
一笠一杖 いちりゅういちじょう 「その旅の一笠一杖翁の忌」下村梅子 竹峰
一輪一輪 いちりんいちりん 「むめ一輪一りんほどのあたたかさ」服部嵐雪

「落椿一輪の所作また一輪」(俳句王国)

「月一輪凍湖一輪光りあふ」橋本多佳子

「一輪に遠く一輪冬の梅」三ケ尻 とし子
竹峰
一羽一羽 いちわいちわ 「一羽にて降りて一羽の寒雀」太田万壽子

「一羽舞ふは一羽ほろびの雪の鶴」斎藤 玄

「いつ聞くも一羽々々の時鳥」助叟
竹峰
一花一花   「睡蓮の一花一花の真昼かな」上村占魚

「茶の花の一花一花の日の泛けり」高橋美智子

木槿垣一花一花に日をとどめ」稲畑廣太郎

「いぬふぐり一花一花に深空あり」林 翔
竹峰
一顆一顆 いっかいっか 「朝の日がとびつく蜜柑一顆一顆」清崎敏郎 竹峰
一管一曲 いっかんいっきょく 「短くて一管一曲夜の霜」子郷 竹峰
一喜一憂 いっきいちゆう 状況が変わるたびに喜んだり心配したりして落ち着かないこと。 なじょ
同上 同上 「一喜あり一憂のあり梅雨兆す」佐藤美恵子

「一憂も一喜も風のねこじやらし」大澤ひろし

「台風に一喜一憂林檎園」荻原達昭

「楓の芽ほぐるる一喜一憂に」馬場移公子
竹峰
一期一票 いっきいっぴょう 選挙 みずき
一挙一動 いっきょいちどう 一つ一つの動作や行動。ちょっとした動作、振る舞いのこと。 なじょ
一禽一声 いっきんひとこえ 「一禽の一声高し春隣」西原君香 竹峰
一句一期 いっくいちご 「爽やかや一句に籠るわが一期」北島白蜂子 竹峰
一句一句 いっくいっく 「露の身の一句一句を辞世とも」安田北湖 竹峰
一句一恨 いっくいっこん 「一句一恨百苦同根春の巌」中嶋秀子

「一句一恨とはわがすさび更衣」中嶋秀子
竹峰
一句一章 いっくいっしょう 俳句の形式。対象を一気に詠み句の途中に切れを入れない形。一物だけを用い、一つのものだけに焦点を当てて詩情を盛り込む。 竹峰
一茎一花   「向日葵の一茎一花咲きとほす」津田清子

「一茎に一花の奢り寒牡丹」川崎慶子

「笹百合の一茎一花の孤愁かな」吉野義子

「牡丹は一茎一花、青天に對して開く」荻原井泉水

「まんじゆさげ一茎一花夜が離れ」野澤節子
竹峰
一軒一軒 いっけんいっけん 「飴屋一軒酒屋一軒冬に入る」福田甲子雄 竹峰
一鼓一琴 いっこいっきん 「わが楽器一鼓一琴鳥雲に」後藤綾子 竹峰
一戸一戸 いっこいっこ 「牛飼ひの一戸一戸に鶴来たる」鶴田玲子 竹峰
一戸一灯 いっこいっとう 「奥能登の一戸一灯しぐれけり」田部谷紫 竹峰
一向一揆 いっこういっき 「一向一揆終の砦のうつぼ草」岸川素粒子

「みんみんのここぞと一向一揆の碑」山崎千枝子
竹峰
一高一低 いっこういってい 高い低い。楽器の奏でる音色の高低など、美文調の文章にみられる。 竹峰
一国一城 いっこくいちじょう 「一国に一城若狭のいさざ漁」浜 福恵  (原句のいさざは漢字表記)

「一国一城こころの中に虹もゆる」安田吼峰

「一国一城の主になれず泥鰌掘る」亀田虎童子
竹峰
一石一石 いっこくいっこく 「塩一石汗一石砂積み崩し」沢木欣一 竹峰
一献一献 いっこんいっこん 「一献に一献返る桃の花」井出利江 竹峰
一切一切 いっさいいっさい 「一切は霧一切は無音の村」伊丹三樹彦 竹峰
一師一弟子 いっしいちでし 「一村に一師一弟子棲みて雪」齋藤愼爾

「余花寒し一師一弟子離れ病み」鷲谷七菜子
竹峰
一枝一花 いっしいっか 「峭崖や一枝一花の朴匂ふ」山口草堂 竹峰
一指一指 いっしいっし 「恋はるか手袋一指一指はづす」ほんだゆき 竹峰
一指一趾 いっしいっし 「雪の日の浴身一指一趾愛(かな)し」橋本多佳子 竹峰
一社一寺 いっしゃいちじ 「一社一寺そのほかはみな糸を取る」大橋桜坡子

「一社一寺高処にまもり秋日村」鷲谷七菜子

「蕗の薹一社一寺は地所続き」安部和子
竹峰
一首一首 いっしゅいっしゅ 「一首々々花の詩きかん隣草」一夢  (隣草:となりぐさ/牡丹) 竹峰
一宿一飯 いっしゅくいっぱん 旅の途上、食事をふるまい、一晩泊めてやる。 なじょ
同上 同上 「泰山木の花を目標として一宿一飯」長谷川かな女  
一祝一般 いっしゅくいっぱん 普通のお祝いのこと? サラ
一瞬一瞬 いっしゅんいっしゅん 「過去一瞬未來一瞬冬の雷」川島一紀 竹峰
一瞬一生 いっしゅんいっしょう 「一瞬か一生涯か蝗飛ぶ」小澤克己 竹峰
一生一行 いっしょういちぎょう 「一生を一行の墓碑冬ざくら」千手和子 竹峰
一生一度 いっしょういちど 「一の酉一生一度とおもひたる」橋本千代子 竹峰
一生一穢   「掃苔や父の一生一穢なし」深見けん二 竹峰
一生一所 いっしょういっしょ 「一生を一所へ鮭のひたのぼり」北 光星 竹峰
一生一生 いっしょういっしょう 「わが一生妻にも一生なりしよ秋」冨岡夜詩彦 竹峰
一升一升 いっしょういっしょう 「白萩や露一升に花一升」蓼太 竹峰
一生一世 いっしょういっせ 「絢爛たる一生一世金魚玉」松井青堂 竹峰
一伸一屈 いっしんいっくつ 「嬰児の一伸一屈緑さす」中本久仁枝 竹峰
一進一退 いっしんいったい 進んだり後戻りしたり、症状や情勢などが良くなったり悪くなったりすること。 なじょ
一心一体 いっしんいったい 読んで字のごとく? サラ
一世一代 いっせいちだい 人の一生のうちで、たった一度の意。特に、役者などが一生涯にただ一度きりという得意の芸を演ずること。 なじょ
一隻一隻 いっせきいっせき 「冬凪や艀一隻又一隻」久米正己 竹峰
一草一花 いっそういっか 「一草に一花の手はず春の雨」伊藤敬子 竹峰
一艘一艘 いっそういっそう 「竿灯の一艘一艘すすむごと」作者不知 竹峰
一艘一燈 いっそういっとう 「夜の海の一艘一燈の走り秋と思ふ」安斎櫻子 竹峰
一即一切 いっそくいっさい 宇宙の全てのものは夫々が関連し合って存在し、個の中にも宇宙があり、また宇宙の中にも個があるとする華厳経の思想。 竹峰
一村一寺 いっそんいちじ 「曼珠沙華一村一寺一如来」河村昇

「実南天一村一寺いくさ経し」斉藤夏風

「山国の一村一寺桃の花」木附沢麦青
竹峰
一村一族 いっそんいちぞく 「一村は皆一族や昼寝中」岡本久夫 竹峰
一卓一花 いったくいっか 「客を待つ一卓一花春の宵」岩崎照子 竹峰
一張一弛 いっちょういっし 厳しく、また時には寛大に。弛んでいることと張っていること。 なじょ
一朝一夕 いっちょういっせき 非常に短い間。わずかの時日。 なじょ
一長一短 いっちょういったん 長所もあり、短所もあること。 なじょ
一艇一艇 いっていいってい 「春潮に一艇一艇打たれ鳴る」さざなみやっこ 竹峰
一天一劃 いってんいっかく 「一天の一劃にして雪解富士」清崎敏郎 竹峰
一点一閃 いってんいっせん 「翡翠一点蜑の煙管が一閃す」中村草田男  (蜑:あま/海人・海女) 竹峰
一斗一升 いっといっしょう 「雨一斗露一升や菊畠」卯雲 竹峰
一斗一斗 いっといっと 「秋萩や一斗こぼれて一斗咲く」小林一茶 竹峰
一都一府 いっといっぷ 「一都一府六県越えて花の旅」大久保白村 竹峰
一島一郡 いっとういちぐん 「痩せ向日葵一島一郡一村よ」楠 節子 竹峰
一搭一字 いっとういちじ 「笹鳴や法華一搭一字経」長谷川庚吉 竹峰
一投一打 いっとういちだ 「炎天や一投一打只必死」照井勝浩 竹峰
一燈一燈 いっとういっとう 「秋の灯の一燈一燈消えゆけり」石井迫眞

「柿をもぐ一灯一灯消すごとく」吉野義子
竹峰
一得一失 いっとくいっしつ 一方は良いが一方は良くないこと。利益があると同時に一つの損があること。 なじょ
一盃一盃 いっぱいいっぱい 「もゝ/\桃一盃々々又一盃」西六  (注:/\は繰返記号のく) 竹峰
一派一派 いっぱいっぱ 「我がちに一派/\の木の葉かな」素丸 竹峰
一扉一尊   「月明の一扉一尊招提寺」橋本榮治 竹峰
一夫一妻 いっぷいっさい 「薔薇満開一夫一妻つまらなし」高千夏子 竹峰
一夫一婦 いっぷいっぷ 「狐は一夫一婦わが恋知らるるな」鈴木榮子

「一夫一婦まもり通して稲を刈る」右城暮石

「菜の花に一夫一婦という寒さ」大西泰世

「白閃々一夫一婦の鶴の舞」中村草田男
竹峰
一歩一里 いっぽいちり 「花道の一歩が一里里神楽」八染藍子 竹峰
一歩一歩 いっぽいっぽ 「霧すさぶ洞窟一歩一歩づつ」石本百合子

「石段の一歩一歩や日短」吉木フミエ

「踏青や一歩一歩の子を褒めて」内田弘司

「黒南風や一歩一歩の重かりき」篠原弘脩

「子をほめて一歩一歩や山笑ふ」
横井理恵

「裸参りの一歩一歩や根雪鳴る」
藤島かの子

「木洩れ日の身に入む一歩一歩かな」
坪井洋子
竹峰
一本一本 いっぽんいっぽん 「整列せぬ蘆の一本一本の懐疑」細谷源二

「大地より一本一本大根引く」木曽一阿
竹峰
第一第一 だいいちだいいち 「第一天子第一照る日杉の花」淡々 竹峰
一朝一露 ひとあさひとつゆ 「一朝に一露たけや麥の色」春水 竹峰
一足一足 ひとあしひとあし 「牛おのがかげの一あし一あし夏の日」久保白船 竹峰
一足一葉 ひとあしひとは 「寐る鳥の一足しさる一葉哉」太無 竹峰
一重一重 ひとえひとえ 「かや一重々々に須磨の秋近し」蓼太  (かや:表記は漢字[巾+厨])

「寐れば寐るあの薦一重霜一重」泉石  (薦:こも)
竹峰
一枝一枝 ひとえひとえ 「鳥通ふ一枝一枝に春近し」小澤克己

「紅枝垂一枝一枝の雨しづく」山本耀子
竹峰
一木一木 ひときひとき 「梅一木一木つゝあり谷の寮」滄波

「一木々々ふりよし松にけさの雪」涼山

「冬木立一木々々と分かれたり」
竹峰
一曇一曇 ひとくもりひとくもり 「一曇り/\鹿の夕哉」斗入 竹峰
一言一言 ひとことひとこと 「一言に一言秋の炉辺かな」(俳句王国) 竹峰
一頻一頻 ひとしきりひとしきり 「一しきり一しきり降る木の実かな」大橋越央子 竹峰
一滴一滴 ひとしずくひとしずく 「一滴また一滴四温かな」鈴木七郎 竹峰
一筋一筋 ひとすじひとすじ 「一筋は水一筋は鹿の聲」兎士 竹峰
一撞一礼   「一撞一礼飛雪に年を畏みぬ」森澄雄 竹峰


一つ一つ


ひとつひとつ
「一つ/\形りも百生り瓢哉」序風
「一つ売り一つを足せり飾売」近藤幸三郎
「一つ葉や一つ/\にけさの霜」支考
「一つ捨てもう一つ捨て金亀子」
近藤公子  (金亀子:こがねむし)
「一つは端然一つは哄笑している月夜」折笠美秋

「一つ又一つ落花の行方見て」
深見けん二
「ひとつ指しひとつ見やりて土筆つむ」石原八束

「石段の一つ一つの青菜冷」中村汀女
「いぬふぐりの一つ一つにるりしじみ」宮城島たか子
「茶の花や一つ一つの花盛り」高橋淡路女
「寒燈の一つ一つや国敗れ」
西東三鬼
「春灯の一つ一つに迎へられ」深見けん二

「ものの芽の一つ一つは傾ける」深見けん二
「ものの芽に一つ一つの恋の駅」下村梅子
「寄す波の一つ一つに日脚伸ぶ」三栖菊春
「石一つ一つのまこと古苑枯れ」児玉南草
「初茸や一ツに靨一つづゝ」水國  (靨:えくぼ)

「山上湖蟲一つ鳴く一つのみ」中島斌雄
「落し文一つ拾ひてひとつ捨つ」金久美智子
「寒椿一つ落ちをり一つ咲き」山口みちこ
「打水やひとつひとつの石のこゑ」加納立子
「切る餅のひとつひとつに母の息」山本慈瑞

「蟻地獄ひとつひとつに仏の眼」六角文夫
「柿の葉や一つ一つに月の影」夏目漱石
「牡丹の一つ一つに父の空」原 裕
「魂の一つ一つの黒葡萄」和知喜八
「よろこびのひとつひとつの青酸橘」山田みづえ  (酸橘:すだち)
「神の前罌粟一つ散り一つ燃ゆ」殿村菟絲子

「熟柿や目白に一つ子に一つ」季卜
「蕣やまた星一つ花一つ」露結  (蕣:あさがお)
「熟柿や目白に一つ子に一つ」季卜
「落椿野墓にひとつ紅ひとつ」中村祐子
「鳰一つ潜けば又一つ」清崎敏郎

「簗一つ打てば掘立小屋一つ」堀部克己
「下萌に山門一つ句碑一つ」星野 椿
「月一つ砧一つとなりにけり」K華

「累卵の一つ一つの朧かな」中村正幸
「夏草の一つ/\も思ひ哉」成美
「月一つ心一つのこよひ哉」(作者不知)
「お屏風に影一つ/\" 雛かな」村上鬼城
「せちぶんの灯をおく一ト間/\かな」村上鬼城
竹峰
一粒一粒 ひとつぶひとつぶ 「葡萄一粒一粒ふくみ船に耐ゆ」長谷川かな女

「葡萄一粒一粒の弾力と雲」富沢赤喜男

「江戸の話する母唐もろこしの一粒一粒」長谷川かな女
竹峰
一年一度 ひととせいちど 「一とせに一度つまるゝ薺かな」芭蕉 竹峰
一年一時 ひととせひととき 「一とせも一ときにふるしくれ哉」昌察 竹峰
一鳴一里 ひとなきいちり 「一鳴に唐の一里や時鳥」成美 竹峰
一葉一音 ひとはいちおん 「一葉にも一音ありて冬来る」松本 良 竹峰
一葉一葉 ひとはひとは 「一葉一葉裏返し見るや菊の虫」西山泊雲

「一葉々々とりおく桐の梢哉」尚白

「一葉ちる咄一葉ちる風の上」嵐雪

「見せばやな一葉々々の露の秋」斗入

「三日月に一葉々々や散柳」はい魚  (「はい」は漢字[木+非])

「桐一葉一葉也けり一葉つゝ」嵐外

「ちる一葉さはりてちるや又一葉」繼猷

「冬紅葉一葉一葉と散り惜しむ」細見綾子

「一葉出て一葉ふり行はせを哉」嘯山

「若竹の一葉々々に雫哉」吟江
竹峰
一花一木 ひとはなひとき 「一花や一木の中の初櫻」玄仍 竹峰


一日一日


ひとひひとひ

いちにちいちにち
「一日々々麥あからみて鳴雲雀」芭蕉
「一日のまた一日の花筏」
鏡 茂子
「いち日の旅いち日の冬紅葉」
宇咲冬男
「ひと日にはひと日の起伏きのこ飯」水沢葉子
「一日づつ一日づつ冬紅葉かな」後藤比奈夫

「雨一日風一日晴葱坊主」(俳句王国)
「松茸や一日々々の雨の露」三翁
「如何にして一ト日一ト日の暑を払はん」素抱
「些事に埋り一日一日の冬となり」犬丸節子
「赤富士や一日一日を恙無く」井内佳代子

「天高し一日一日を大切に」吉野恵美子
「冬雨の一と日一と日を息抜かず」
長谷川秋子
「咲きて一日落ちて一日夏椿」
道賀房江
「もう一日々々とて木槿哉」
廬元
「冬至までひと日ひと日の日暮かな」草間時彦
竹峰
一日一樹 ひとひいちじゅ 「数へ日のひと日一樹にかかはりて」吉岡正雄 竹峰
一火一火 ひとひひとひ 「一火一火炎立つ見え大文字」大橋敦子

「一ト火あり又一ト火あり冬山家」松本たかし
竹峰
一幕一場 ひとまくいちば 「一幕一場海市を鳥のよぎりけり」大石悦子 竹峰
一間一間 ひとまひとま 「一ト間/\白菊いけて夏の宿」村上鬼城

「蜂の巣や一間々々に兄弟」
蘭二

「草螢一ト間一ト間の灯のやうに」木村日出夫

「菊桔梗一間々々の匂ひ哉」乙由
竹峰
一目一目 ひとめひとめ 「稻妻や一目々々に走り舟」春江

「干網の一目一目の春の海」上村占魚
竹峰
一本一目 ひともとひとめ 「一もとの一目にあまる紅葉哉」几董 竹峰
一醉一樂 ひとよいひとらく 「一醉や一樂そこれ花見酒」春身 竹峰
一夜一夜 ひとよひとよ

いちやいちや
「一夜々々寒き姿や釣干菜」探丸

「一夜一夜星高くある槐かな」
長谷川零余子  (槐:えんじゅ)

「一夜寝て一夜うしなう夏椿」
小池万里子

「一夜寝て一夜齢とる冬の山」福田蓼汀

「時鳥一夜々々の月の缺」乙由

「衣打一ト夜/\や北の窓」

「年一夜さゝの一夜の鹽かけん」丹山  (鹽:しお)

「蛙鳴く一夜々々に夜著重し」蝶羽
竹峰
一生一生 ひとよひとよ 「母の一生(ひとよ)ひひなの一生かなしまず」黒田杏子 竹峰
一人一灯 ひとりいっとう 「陶房の一人一灯時雨くる」板東紅魚 竹峰
一人一本 ひとりいっぽん 「一隻に一人一本若布刈竿」鷹羽狩行 竹峰


一人一人


ひとりひとり
「ひとりひとりの青葉の構図バッハの夜」須田洋子
「ひとりひとりに黄泉平坂合歓咲けり」
小檜山繁子
「一人来て一人の音の萱を刈る」
深見けん二
「一人呑み一人寝る夜の水中花」富阪宏己
「一人とは独りぞいまは花の中」小園葉舟
「一人ヅツー人ヅツ敵前ノ橋タワム」西東三鬼

「一人居の一人語りや四月馬鹿」田中勢子
「一人減り又一人減り牡丹の芽」中岡毅雄
「ひとりの灯ともしてひとり月見草」山岡寿ゞ枝
「ひとり往けひとりかなしめ曼珠沙華」黒田杏子
「ひとりには一人の掟月おぼろ」田治 紫

「我一人幻一人冬籠り」長谷川櫂
「母一人子一人の冬門に牛」原 裕
「寺を出るひとりひとりに秋の暮」豊長みのる
「鍋焼や一人に一人分の湯気」山田千秋
「雑魚寝して一人一人に鉦叩」古舘曹人

「椿落つひとりひとりに島の陰」古舘曹人
「冬耕のひとりひとりに夕陽濃し」澤村昭代
「ひとりにはひとりの思ひあやめ咲く」立半青紹
「雲の峰一人の家を一人発ち」岡本眸
「蝉の穴一人の時は一人で見る」相原左義長

「田草取一人が沈みひとり立つ」宮田正和
「お節料理一人で作り一人で食ぶ」山口美瑳代
「うそ寒や一人暮しのひとり言」北川喜多子
「佇ちどまるひとりひとりや白牡丹」佐藤和子
「秋の山ひとりひとりの声暮るる」宮世古源太郎

「年賀状ひとりひとりに物を言ふ」青柳昌子
「雲の峰一人の家を一人発ち」岡本 眸
「別れてはひとりひとりの秋の暮」能村登四郎

「一人立ち一人かゞめるあやめかな」野村泊月
「親一人子一人蛍光りけり」久保田万太郎
「花と松一人々々に向ひけり」梅室
「はつ嵐壱人/\を吹きにけり」一喬
「親一人子一人螢光りけり」久保田万太郎

「出水橋一人ひとりと渡すなり」皆吉爽雨
「親一人子一人盆のあはれ也」夏目漱石
「数へ日の夜汽車のひとりひとりかな」
ながくさ清江
「女一人僧一人雪の渡し哉」内藤鳴雪
「秋の薔薇はらはら一人また一人」松村五月
竹峰
       
一・二の熟語      先頭に戻る
熟 語 読  み 意    味 委 員
一韻二韻 いちいんにいん 「海老寝して一韻二韻除夜の鐘」猿山木魂 竹峰
一梅二桜 いちうめにさくら 「咲花をまつ一に梅二は櫻」重方 竹峰
一押二押 いちおしにおし 「交渉の一押し二押し心天」三枝青雲 竹峰
一金二男 いちきんになん 遊興などで女を得るには、金力が第一に必要で、男ぶりはその次であるということ。 竹峰
一知二知 いちしにし 「一を知つて二を知らぬなり卒業す」高浜虚子 竹峰
一樹二樹 いちじゅにじゅ 「一樹二樹紅葉也けり野のとまり」 竹峰
一條二條 いちじょうにじょう 「一條と二條は遠し傘の音」嵐山

「一条と二条の間やおぼろ月」優寸
竹峰
一打二打 いちだにだ 「一打二打痩せし魚板が爽気吐く」柴田南海子 竹峰
一度二度 いちどにど 「月に寐ぬや一度にこりず二度にこりず」季吟 竹峰
一日二錠 いちにちにじょう 「ビタミン剤一日二錠瀧凍る」大野朱香 竹峰
一日二度 いちにちにど 「一日に二度ある時も鰹哉」再賀 竹峰
一日二日 いちにちふつか

ついたちふつか

ひとひふたひ
「一日二日年の尾上や松かざり」嵐光

「夏衣一日二日めづらしや」玄圃

「枯蓮の一日二日は蝶も来ぬ」加藤楸邨

「散ル牡丹一ト日二タ日は拾ひけり」趙人

「烏呼花ぞ一日二日となりにけり」坡仄

「若草とやゝ見る一日二日哉」雪萬
竹峰
一抜二抜 いちぬけにぬけ 「一ぬけて二ぬけて春の夕づきぬ」佐土井智津子

「一抜けて二抜けてふたり花曇」伊藤孝一

「一抜けて二脱けて山野夜の母雪」折笠美秋

「一抜けて二抜けて茅の輪くぐりかな」関戸靖子

「一抜けて二抜けて尾花月夜かな」千代田葛彦

「天界へ一抜け二抜け踊りの輪」男谷卯女

「トンネルを一ぬけ二ぬけて雪の界」丸山佳子

「小菊群れ一ぬけ二ぬけ夕まぐれ」三橋喜代
竹峰
一年二年 いちねんにねん 「それからの桜一年二年かな」中村十朗 竹峰
一午二午 いちのうまにのうま 「一の午二の午山が遠ざかり」原田喬 竹峰
一雁二雁 いちのかりにのかり 「一の雁二の雁わたる嵐哉」麥二 竹峰
一沢二沢 いちのさわにのさわ 「一の沢二の沢稗田稔りけり」広江八重桜

「一の沢二の沢秋の風となる」美柑みつはる
竹峰
一滝二滝 いちのたきにのたき 「一の滝二の滝椿流れ落つ」坂上史琅 竹峰
一鳶二鳶 いちのとびにのとび 「一の鳶二の鳶に春立ちにけり」山田和子 竹峰
一堰二堰 いちのせきにのせき 「一の堰二の堰春の水溢る」廣江八重櫻 竹峰
一滝二滝 いちのたきにのたき 「一の滝瀟洒二の滝奔放に」山口青邨 竹峰
一谷二谷 いちのたににのたに 「一の谷いつか二の谷蕨狩」辻田克巳

「一の谷二の谷風の青芒」堀井英子

「一ノ谷二ノ谷を占め蝉時雨」堀田清江
竹峰
一田二田 いちのたにのた 「一の田の水引き入るる二の田かな」佐藤紅緑 竹峰
一橋二橋 いちのはしにのはし 「一の橋二の橋ほたるふぶきけり」黒田杏子

「一の橋二の橋蛍きそひけり」加藤三七子
竹峰
一灯二灯 いちのひにのひ 「一の灯も二の灯も点し雪の路地」永井龍男 竹峰
一簗二簗 いちのやなにのやな 「一の簗二の簗飛騨の秋深し」八郎

「一の簗二の簗月の水急ぐ」きくちつねこ
竹峰
一矢二矢 いちのやにのや 「一の矢があつて二の矢のなき案山子」宇都木水晶花

「かはせみの一の矢二の矢柿田川」平井さち子
竹峰
一八二八 いちはつにはち 「一八や二八計(ばかり)の花のかほ」秋風 竹峰
一番二番 いちばんにばん 「一番も二番も草の田哉」曾北

「一番蔵二番蔵あり夏木立」大峯あきら

「顔見せや一番太鼓二番鶏」老鼠

「春一番二番目もとのほくろかな」藤谷和子
竹峰
一姫二太郎 いちひめにたろう 「一姫と二太郎共に七五三」南とし子 竹峰
一秒二秒 いちびょうにびょう 「北ひらく一秒二秒また閉づる」林 翔 竹峰
一病二病 いちびょうにびょう 「一病は二病の砦雪しまき」森田緑郎 竹峰
一分二分 いちぶにぶ 「麥の芽や冬至の日脚一分二分」五l 竹峰
一枚二枚 いちまいにまい 「夏見舞妻に一枚吾に二枚」素抱

「青田一枚二枚と消え百物語かな」北川邦陽
竹峰
一も二も いちもにも 「歳末の一も二もなく荷がとどく」真夏出来男

「葉ざくらに一も二もなく染まりけり」ぱらりとせ
竹峰
一夜二夜 いちやにや

ひとよふたよ
「一夜二夜螢はついに愁ひの火」成田千空

「一夜二夜秋の蚊居らずなりにけり」正岡子規

「一夜二夜蚊屋めづらしき匂ひ哉」春武

「一夜二夜ふるものかはる寒さ哉」東瓦

「一夜寝ず二夜ねむれず木枯す」相馬遷子

「春雨の一夜二夜は火鉢哉」沾峨

「彼岸前寒さも一夜二夜かな」路通

「醉て一夜さめて二夜の月見哉」米仲

「ひと夜母のふた夜は妻の切籠(きりこ)かな」石原八束
竹峰
一里二里 いちりにり 「一里行き二里行き深山桜かな」三四坊 (作者は三柳ともあり)

「梅咲くや酒屋へ一里黄泉へ二里」穴井 太
竹峰
一輪二輪 いちりんにりん 「梅一りん二りん無為の座照り昃り」山口草堂

「一輪草咲き二輪草見たくなる」上田好子
竹峰
一裂二裂   「玉解きし芭蕉一裂将た二裂」石井とし夫 竹峰
一聯二聯 いちれんにれん 「早紅葉の一聯二聯七かまど」清崎敏郎 竹峰
一羽二羽 いちわにわ 「一羽二羽鷺降り植田かがやかす」勝屋風奈美

「一羽立ち二羽立つ後の千鳥哉」巴靜

「一羽啼き二羽なき後は千鳥哉」巴静
竹峰
一階二階 いっかいにかい 「一階と二階に母子日雷」折原あきの

「春暁や一階は覚め二階まだ」鷹羽狩行
竹峰
一花二花 いっかにか 「白萩に蜘蛛の吊りたる一花二花」永井龍男 竹峰
一句二句 いっくにく 「朝顔やはかなくつもる一句二句」猿山木魂

「寒椿一句は赤し二句黒し」攝津幸彦
竹峰
一室二人 いっしつふたり 「一室に同病二人ほととぎす」川村河邨 竹峰
一指二指 いっしにし 「一指二指数へて五指の露けしや」新明紫明 竹峰
一尺二尺 いっしゃくにしゃく 「大濤の一尺退いて二尺寒む」松澤昭

「長き日や一尺二尺鶴の足」出紫
竹峰
一社二寺 いっしゃにじ 「一社二寺司る火やお山焼」大橋敦子 竹峰
一生二生 いっしょうにしょう 「一生 二生 空も飛びたいあめんぼう」松本恭子 竹峰
一書二所 いっしょにしょ 「雁に傳ん白川一書二所の關」宗因 竹峰
一寸二寸 いっすんにすん 「苗代の一寸二寸人老いぬ」山田みづえ 竹峰
一石二鳥 いっせきにちょう 一つの行為から、同時に二つの利益・効果を得ることのたとえ。 なじょ
一戦二戦 いっせんにせん 「蛾と蜂の一戦二戦夕永き」堀口星眠 竹峰
一閃二閃 いっせんにせん 「夏燕一閃二閃今井町」塩川雄三 竹峰
一厨二室   「灯を入れて一厨二室年の花」古舘曹人 竹峰
一槍二旗   「御仏へ一槍二旗の茶の芽光」羽部洞然 竹峰
一祖二祖 いっそにそ 「一祖二祖六祖祖師像お風入れ」ぱらりとせ 竹峰
一町二反 いっちょうにたん 「ふるさとの一町二反水落す」神蔵 器 竹峰
一転二転 いってんにてん 「献立の一転二転底冷す」山本美紗 竹峰
一都二県 いっとにけん 「初富士や一都二県の隔たりに」大平芳江 竹峰
一拍二礼 いっぱくにれい 「山霊に一拍二礼きのこ狩」関位安代 竹峰
一匹二匹 いっぴきにひき 「なまはげを一匹二匹とて数へ」富樫風花 竹峰
一片二片 いっぺんにへん 「一片の二片の柳散りて浮き」清崎敏郎 竹峰
一歩二歩 いっぽにほ 「一歩二歩秋の遍路となりゆけり」横山節子

「よこはま雪もの音一歩二歩おくれ」
諸角せつ子

「強力の一歩にわれは二歩で蹤く」山口美瑳代

「退院の母山茶花へ一歩二歩」西野くるみ

「目借時記憶もどしの一歩二歩」能村研三
竹峰
一本二本 いっぽんにほん 「筆一本箸は二本のとろろ汁」石原八束

「アンネのバラ一本二本手から手へ」
新部烈人

「熱燗を一本焼鳥は二本」大木凉子
竹峰
一雨二雨 ひとあめふたあめ 「一雨に生へ二雨に蕎麦の花」桂五 竹峰
一息二息 ひといきふたいき 「一息に巻くや荒渦句は二タ息」橋本夢道 竹峰
一株二株 ひとかぶふたかぶ 「苔や玉まく芭蕉一株二株」芭蕉 竹峰
一木二木 ひときふたき 「一木より二木に茂る軒端哉」紹巴 竹峰
一癖二癖 ひとくせふたくせ 「日焼漁夫一癖二癖ありさうな」下平しづ子 竹峰
一声二声   「一のこゑ二のこゑ谷の梅ひらく」手塚美佐

「一と声の又二タ声のほととぎす」星野椿
竹峰
一聲二節 ひとこえふたふし 「一聲に二ふしもあるや時鳥」正依 竹峰
一拗二拗 ひとすねふたすね 「一すねも二すねもすねて冬の梅」扶搖亭 竹峰
一瀬二瀬 ひとせふたせ 「雪解や見るまに一瀬二瀬ふえ」兎一 竹峰


一つ二つ


ひとつふたつ
「一つ掌に二つ野におく蕗の薹」神蔵 器
「一つ家に二つの余生豆の飯」
松澤秀昭
「ひとつ搭ふたつに見ゆる春あらし」
和田悟朗
「一つ減り二つ減りして金魚生く」
福田昌子

「山一つ二つ暮れゆく寒稽古」石田三省
「どれか一つ二つ欠けゐる雛調度」塩川雄三
「道一つ耳は二つの虫時雨」林 翔
「月一つ二つあれはや高とうろ」蓼太
「たか身にも一つ二つは秋の空」鬼貫

「冬梅の一つ二つや鳥の聲」土芳
「三椏の一つ二つが花紅く」山本悠水
「橘の一つ二つは蚊もせゝれ」其角
「朝霧や嶋一つうみ二つうみ」之盛
「いくさ一つ元号二つ古雛」吉本和子
「筍や雨粒ひとつふたつ百」藤田湘子

「煮蜆の一つ二つは口割らず」
成田千空
「唐辛子一ツ二ツは青くあれ」正岡子規
「初茸や一つ二つは誰も取る」葛三

「花蕎麦の丘一つ星二つ星」浜田光彦
「一つ会ふ綿虫やがて二つかな」神蔵 器
「一つ二つ摘ては捨つる土筆哉」双鳬
「一つとも二つともきく雲雀哉」元之
「一つ二つ篝火おとす夜川かな」村上鬼城
「月一つ二つに譽る涼哉」太無
竹峰
一寐二寐 ひとねふたね 「一寐さめ二寐さめしても砧哉」鶴郎 竹峰
一葉二葉 ひとはふたは 「類船と見ゆるや一葉二葉舟」梅翁

「一葉二葉のちは桐ともいはぬ也」白雄

「一葉落ち二葉落日は暮れにけり」大費

「月はたゝ一葉二葉のあひた哉」康爲

「秋風も数へて一葉二葉かな」十丈
竹峰
一纏二纏 ひとまとめふたまとめ 「秋の荒田の石ひとまとめふたまとめ」三橋敏雄 竹峰
一間二間 ひとまふたま 「よし原も一間二間の寒さ哉」綉葉 竹峰
一山二山 ひとやまふたやま 「一山越え二山霞む平群(へぐり)村」仙田敬子 竹峰
一辯二辯 ひとよふたよ 「花吹雪初めの一辯(よ)二辯(よ)かな」三橋敏雄 竹峰
一人二人 ひとりふたり 「一人脱け二人脱けして踊の輪」寒暑

「ひとりふたりは時雨いろなる能勢郡」楠本義雄

「一人へり二人へり踊はてにけり」村上鬼城

「一人行き二人畦行く小春かな」水原秋櫻子

「廣き野に一人二人や若なつみ」吟江

「蟲聞や嵯峨野に一人二人つゝ」如川

「陽炎えばひとりふたりと野に消えて」丸山貞子

「踊る夜も最初は一人二人哉」露月

「畑打の遙に一人二人哉」行露
竹峰
       
一・三の熟語      先頭に戻る
熟 語 読  み 意    味 委 員
一月三舟 いちげつさんしゅう 舟を浮かべて月を見るとき、舟それぞれの動静によって月が異なって見えるように、仏の教えを衆生がそれぞれ異なって受け取ること。 竹峰
一軸三世 いちじくさんせい 「一軸に三世を蓮の卷葉哉」松色 竹峰
一字三礼 いちじさんらい 「夏の日を一字三礼写経堂」宇咲冬男 竹峰
一汁三菜 いちじゅうさんさい 「雪にわびの齋(トキ)や一汁三さい忌」貞室 竹峰
一念三千 いちねんさんぜん 一刹那の心、一念の中に広い世界の森羅万象をさす仏教の世界観である三千世界がそなわっていると言う意味。 竹峰
一尺三寸 いっしゃくさんずん 懐剣の異名。 竹峰
一唱三嘆 いっしょうさんたん 詩文などを一度読んで何回も感嘆すること。すぐれた詩文などを称賛していう。一読三嘆。 なじょ
一刀三礼 いっとうさんれい 仏像を刻むのに、一刀を入れるごとに三度礼拝すること。 竹峰
一聲三聲 ひとこえみこえ 「時鳥きのふ一聲けさ三聲」去來

「一聲も三聲もなかぬ雉子哉」衛門
竹峰
一聲三郷   「一聲を三郷に風の時鳥」成美 竹峰
一粒三界 ひとつぶさんがい 「栗一粒秋三界を蔵しけり」寺田寅彦 竹峰
一目三目 ひとつめみつめ 「一ツ目も三ツ目も光る寒さ哉」正岡子規 竹峰
一葉三葉 ひとはみは 「一葉三葉銀杏拾ふや博士の子」松宇 竹峰
一夜三十年 ひとよさんじゅうねん 「門松やおもへは一夜三十年」芭蕉 竹峰
一人三味 ひとりしゃみ 「ひとりつゝ三味線入よ田植歌」蓼太 竹峰
       
一・四の熟語      先頭に戻る
熟 語 読  み 意    味 委 員
一男四女 いちなんよんじょ 「はらからは一男四女干大根」小林晋子 竹峰
一里四方 いちりしほう 「よく晴れて一里四方を麦の秋」中山純子 竹峰
一羽四羽 いちわしわ 「寒雁の一羽おくれて四羽の空」野沢節子 竹峰
一水四見 いっすいしけん 同じものを見るのでも、見る人の心が違っていれば見方も違ってくるということ。 竹峰
一天四海 いってんしかい 一天下と四海と、あめのした。全世界。 竹峰
同上 同上 「一天四海皆帰妙法佐渡に月」佐怒賀正美

「爪切りて一天四海旱梅雨」岩淵喜代子

「歳旦は一天四海なん万句」忠雄(秋田城下梅津氏)

「年徳な一天四海たなごころ」光成(赤坂氏)

「名月や一天四海雲もなし」(眞木桂)
竹峰
一木四方   「梅一木四方にかうはし家の風」昌察

「かさしても一木を四方の紅葉哉」宗因
竹峰
一つ四つ ひとつよつ 「蕣や葉隠れ一ツ四ツ下り」笠齋 竹峰
一間四方   「天の戸や一間ひらけて四方の春」武珎(勢州山田住) 竹峰
       
一・五の熟語      先頭に戻る
熟 語 読  み 意    味 委 員
一分五厘 いちぶごりん 江戸時代に一分五厘あれば一日暮すことができた事から転じて物事を軽く見て言うこと。 竹峰

同上

同上

「白露や浮世一分五厘程」桃前 竹峰
一回五円 いっかいごえん 私の賽銭・・・ みずき
一寸五分 いっすんごぶ 「一寸の秋草五分の花持ちて」藤森不二子 竹峰
一銭五厘 いっせんごりん 兵士として国民を徴集する命令書「召集令状」の郵便料金のことを言う。転じて兵士は葉書一枚程度の値の意味。

「一銭五厘のいのちながらえ雪と住む」早川たけお
竹峰
一畑五菜   「杣が家の一畑五菜冬に入る」白井爽風 竹峰
一山五文 ひとやまごもん 「上々のみかん一山五文かな」一茶 竹峰
       
一・六の熟語      先頭に戻る
熟 語 読  み 意    味 委 員
一山六社   「神迎ふ一山六社みな灯り」木田素子 竹峰
一六銀行 いちろくぎんこう 質屋。1+6=7のしゃれ。 なじょ
一六勝負 いちろくしょうぶ ばくち。一六=さいころの目の一と六。 なじょ
       
一・七の熟語      先頭に戻る
熟 語 読  み 意    味 委 員
一死七生 いっししちしょう 一度死んで、七たび生まれかわること。この世に生まれかわる限り。 竹峰
       
一・八の熟語      先頭に戻る
熟 語 読  み 意    味 委 員
一か八か いちかばちか 運を天にまかせて思いきってやってみること。のるかそるか。 竹峰
同上 同上 「黄昏て一か八かの敗荷」黒田さつき 竹峰
一万八千   「乗初は一万八千艘とかや」三耀(野代住) 竹峰
一尺八寸 いっしゃくはっすん 揚代が十八匁だったことから、かこい女郎の異称。笠の寸法に因んで笠雲のこと。寸法から鎌柄の異称。 竹峰
一重八重 ひとえやえ 「一重八重椿七色初箒」染矢久仁

「一重つゝ帆へ畳む也八重霞」
風谷

「一重より八重は道理よ冬ぼたん」文甫

「けさ一重立つや思へは八重霞」昌叱

「どれ程を一重といふや八重霞」花蝶

「最一重で雨に成べし八重霞」也有

「紫陽花や一重を八重に咲まろめ」寶馬

「梅一重あちらに八重の春へ哉」蓼太
竹峰
一目八景 ひとめはっけい 「生駒より一目八景初景色」堀川雄三 竹峰
       
一・九の熟語      先頭に戻る
熟 語 読  み 意    味 委 員
一言九鼎 いちげんきゅうてい 国を左右するほど重みのある貴重な一言。 竹峰
一字九九 いちじくいちじく いちじくいちじく ゴンツネ
一条九条 いちじょうくじょう 「一条の鐘や九条へ霞ゆく」其成 竹峰
一苦九楽 いっくくらく 一割苦しければ残りの九割は楽しいという意 ゴンツネ
一勝九敗 いっしょうきゅうはい 六大学野球の戦績から、理論が実際の役に立たないこと。一生苦杯。 竹峰
一生九死 いっしょうくし 九死に一生の漢文型 ゴンツネ
一九九九年   「一九九九年の破魔矢かな」五島高資 竹峰
       
一・多の熟語      先頭に戻る
熟 語 読  み 意    味 委 員
一から十 いちからじゅう 「花葵一から十と咲にけり」若有

「見あかぬは一から十のいろは哉」永治
竹峰
一暴十寒 いちぼうじゅっかん 暖かい日が一日あっても、十日寒ければ草木は枯れる。たまに良い条件を与えても普段の条件が悪ければ何にもならないこと。 竹峰
一目十行 いちもくじゅうぎょう 一目で十行を読むこと。読解力の優れているいること。 竹峰
一夜十夜 いちやじゅうや

ひとよじゅうや
「一夜つゝ十夜は冴る月夜哉」蒼狐

「一夜つゝ鉦の聞ゆる十夜哉」寶馬

「お命講は一夜で済を十夜哉」逸筌
竹峰
一饋十起 いっきじっき 一度の食事の間にも十回も起って万民を慰めいたわったという故事。 竹峰
一指十指 いっしじゅっし 「露草に触れしは一指十指冷ゆ」ながくさ清江 竹峰
一身十字 いっしんじゅうじ 「飛込の一身十字から槍へ」尾熊靖子 竹峰
一匹十銭 いっぴきじゅっせん 「鈴虫の一ぴき十銭高しと妻いふ」日野草城 竹峰
一分十二分 いちぶじゅうにぶ 「花一分人出十二分花の山」佐藤玲子 竹峰
一月十五日 いちがつじゅうごにち 「一月十五日取手利根川川原四句」八木林之介 竹峰
一月十七日 いちがつじゅうしちにち 「喉に骨神戸一月十七日」池田 元 竹峰
一串八十円 ひとくしはちじゅうえん 「ふつふつとおでん一串八十円」赤羽学 竹峰
一打百円 いちだひゃくえん 「コスモスや一打百円鳴り止まず」小高沙羅 竹峰
一日百叩 いちにちひゃっこう キーボード みずき
一罰百戒 いちばつひゃっかい 一人を罰して、多くの人の戒めとすること。 竹峰
一望百本 いちぼうひゃっぽん 「一望は稲架木百本畦を焼く」岸 彩 竹峰
一枚百枚 いちまいひゃくまい 「一枚に葦茂りをり百枚田」大久保明 竹峰
一輪百輪 いちりんひゃくりん 「一輪づついま百輪の梅韻く」加藤燕雨 竹峰
一夜百夜   「したたかに凍る一夜を百夜かな」斎藤玄 竹峰
一鼓百鼓 いっこひゃっこ 「鳴神の一鼓百鼓や壺中天」大須賀乙字 竹峰
一紙百体 いっしひゃくたい 「摺仏の一紙百体明易し」粟飯原孝臣 竹峰
一本百花 いっぽんひゃっか 「一本の樹下に百花の落椿」鷹羽狩行 竹峰
一山百文 ひとやまひゃくもん 数多くあって、価値の低いもの。二束三文。 竹峰
一本六百万 いっぽんろっぴゃくまん 「一本六百万円の大まぐろなり糶始」尾村馬人 竹峰
一字千金 いちじせんきん 価値の高い文章。一字に千金の価値があること。 なじょ
同上 同上 「聲の一字千金輕し時鳥」一雪 竹峰
一諾千金 いちだくせんきん 男子が一度承知すれば千金にもかえがたい値があるから、必ずこれを実行しなければならないということ。 竹峰
一日千秋 いちにちせんしゅう 一日会わないだけで随分会わない気がする。非常に思い慕うことの形容。一日三秋。 なじょ
同上 同上 「一日千秋千日重ね千日草」富安風生 竹峰
一日千周 いちにちせんしゅう 一日にグランド千周、鬼コーチ?(>_<) サラ
一日千里 いちにちせんり 「一日に千里の駒やすき返し」宗瑞 竹峰
一望千里 いちぼうせんり 見渡す限り遠くまでも、じつに広々としている形容。 なじょ
同上 同上 「大阿蘇や一望千里草紅葉」史枝

「菜の花や一望千里山もなし」三浦斗牛
史枝

竹峰
一夜當千 いちやとうせん 「見や此一夜當千の春の戀」丸々 竹峰
一獲千金 いっかくせんきん 一度にたくさんの利益を得ること。 なじょ
一騎当千 いっきとうせん 一人で千人に相当する価値があること。また、一人で千人の敵に対抗できるほど強いこと。転じて、人並み以上の技術や経験のあること。一人当千。 竹峰
一木當千 いっきとうせん 「熊谷は一木當千の櫻哉」定好 竹峰
一句千句 いっくせんく 「一句よりおこる千句を試筆哉」一雪 竹峰
一刻千金 いっこくせんきん わずかな時間が千金にも値すること。大切な時や楽しい時が過ぎ易いのを惜しむ気持ちを表す。 なじょ
一瀉千里 いっしゃせんり 物事の進み方が非常に速いこと。また、弁舌や文章がよどみなくすらすらと進むこと。 なじょ
同上 同上 「雨上る一瀉千里に夏に入る」大島 定 竹峰
一酔千日 いっすいせんにち きわめて良い酒の形容。 竹峰
一歩千里 いっぽせんり 「一歩より千里に淋し羯鼓鳥」杜亮  (羯鼓鳥:かんこどり) 竹峰
一声千金 ひとこえせんきん 「一聲や價千きん金衣鳥」貞繼  (金衣鳥:きんいちょう/鶯) 竹峰
一声千両 ひとこえせんりょう 一声に千両の値打ちがあること。歌舞伎役者の台詞回しなどについて言う。 なじょ
同上 同上 「一声千両江戸うぐいすの初音かな」松内則三 竹峰
一節千世 ひとふしちよ 「一ふしに千世や若葉の園の竹」宗碩

「一ふしに幾千代つゝそ鹿の角」蓼太
竹峰
一目千本 ひとめせんぼん 一目で千本も見えるほどぎっしりと詰まっていること。特に、奈良県吉野山の、一望のもとに多数の桜の見える所をいう。「牡丹百二百三百門一つ」阿波野青畝。 竹峰
同上 同上 「一目千本谿の底から花吹雪」曽野 綾

「これも亦一目千もとの柳哉」
玉斧
竹峰
一人千句 ひとりせんく 「守武もひとり千句や店おろし」一瓢 竹峰
一人千人 ひとりせんにん 「數足らぬ一人や千人月の友」宗因

「一人づつきて千人の受験生」今瀬剛一
竹峰
一念三千寺 いちねんさんぜんじ 「花の寺末寺一念三千寺」高浜虚子 竹峰
一萬三千 いちまんさんぜん 「植かへて菊や一萬三千句」桃舟 竹峰
一事万事 いちじ(が)ばんじ 一事を見れば、他のすべての事を推察できること。 竹峰
一日万機 いちじつばんき 一日の中でもいろいろなことが起きる意。天子を一日も怠ることのない様に戒めたもの。一日の多くの政務をいう。 竹峰
一葉萬里 いちようばんり 「追風や一葉萬里いまの梶」梅翁 竹峰
一粒万倍 いちりゅうまんばい ひと粒の種から一万倍もの収穫があること。わずかのものから多くの利益を得るたとえ。 なじょ
一千万歩 いっせんまんぽ 「死ぬまでの一千万歩桜かな」橋本七尾子

「五月晴町より壱千万歩賞」加藤抱石
竹峰
一天万乗 いってんばんじょう 乗は古代中国で兵車を数える語。天子の直轄領は兵車一万両を出す広さとされていたところから天下を治める天子の位をいう。天子。一天万乗の君。 竹峰
一疋萬疋 いっぴきまんびき 「一疋も音は萬疋そ時鳥」作者不知 竹峰
一歩一万歩 いっぽいちまんぽ 「一歩目白雲一万歩目は曼珠沙華」今坂柳二 竹峰
一人万歳 ひとりまんざい 「独をればひとり万歳来り鳧」丈芝 竹峰
一夫多妻 いっぷたさい 一人の夫が同時に多数の婦人を妻に持つ婚姻形態。 竹峰
同上 同上 「薔薇園一夫多妻の場をおもふ」飯田蛇笏 竹峰