八の段

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八・一の熟語      先頭に戻る
熟 語 読 み 意    味 委 員
八・一五 はちいちごう 「カチカチと義足の歩幅八・一五」秋元不死男 竹峰
八色一毒   「沢蟹の背の八色の一つが毒」宇多喜代子 竹峰
八十一期   「八十を一期と決めし鳥曇」原 裕

「くゝたちは八十一期若菜哉」光家
竹峰
八滝一滝 はちたきいちたき 「八滝の一滝反れて冬がかる」佐藤愛子 竹峰
八景一景 はっけいいっけい 「青峠生駒八景その一景」塩川雄三

「八景の一景の浦春の月」松崎鉄之介
竹峰
八紘一宇 はっこういちう 八方のすみ、地の果てまでを一つの家のように統一して支配すること。国の内を一つにする意。 竹峰
同上 同上 「じりじりと灼けて「八紘一宇」の碑」金子孝子 竹峰
八州一呑 はっしゅうひとのみ 「雉子鳴くや関八州を一呑に」小林一茶 竹峰
八方一望 はっぽういちぼう 「天高し八方一望十国峠」藤由忠蔵 竹峰
八方一路 はっぽういちろ 「破魔矢うけて帰路八方のわが一路」稲垣きくの 竹峰
八重一重 やえひとえ 桜の一品種。花梗長く、淡紅色で八重を主とするが、一重の花のまじるもの。 竹峰
同上 同上 「八重一重名ひらきするや梅の花」立圃

「八重一重見て批難なし山櫻」
芳流

「八重よりも一重は淡し梅の花」
沾翅

「撫子の八重は一重は緋は白は」
会津八一

「盆梅や八重も一重も緋も白も」きくちつねこ

「女郎花八重も一重もなくてから」杉風

「落下急八重も一重もひとひらに」佐藤宣子

「曉やしら/\花の八重一重」樂四  (注:/\は繰返記号のく)

「げに櫻落葉も風の八重一重」笠齋
竹峰
八聲一聲 やこえひとこえ 「八聲なく鳥も一聲か夏の月」紹巴 竹峰
八岳一望 やつだけいちぼう 「八ケ岳一望にして種を蒔く」青柳志解樹 竹峰
八岳一峰 やつだけいっぽう 「八ケ岳まづ一峰の初明り」宇都木水晶花 竹峰
       
八・二の熟語      先頭に戻る
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八月二日 はちがつふつか 「八月やい空から二日月」吟江 竹峰
八十二歳 はちじゅうにさい 「ふと八十二歳が怖く木瓜の花」嶋田一歩 竹峰
八朔二日 はっさくふつか 「八朔や扨明日よりは二日月」蕪村  (扨:さて)

「八朔や二日の日は又くれはとり」梅翁
竹峰
       
八・三の熟語      先頭に戻る
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八里三里 はちりさんり 「紅葉尋め箱根八里を三里ほど」仁尾正文 竹峰
八景三井 はっけいみい 「八景の各かすみ三井の鐘」不言  (各:おのおの) 竹峰
       
八・四の熟語      先頭に戻る
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八万四千 はちまんしせん 仏教で多数の意を表す常用語。 竹峰
八朔四座   「八朔や四座の登城の袖かへす」黒柳召波 竹峰
八手四手 やつでよんて 「句につゝれ八手の花に四手付」雪家 竹峰
       
八・五の熟語      先頭に戻る
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八反五尺 はったんごしゃく 「田八反雲雀十丈庵五尺」梅室 竹峰
       
八・六の熟語      先頭に戻る
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八月六日 はちがつむいか 八月六日 はちがつむいか 昭和20(1945)年8月6日 広島に原爆投下。

「八月六日駅弁の紐まっ赤」須藤薫子

「朝の膳に向ふ八月六日晴れ」原 朋沖

「忌の八月六日九日十五日」森 玲子
竹峰
八面六臂 はちめんろっぴ 一人で多方面にわたって何人分もの活躍をすること。もとは、仏像の作り方などを言う。 なじょ
八十六身   「花は太夫へ八十六身は二度の懸」十賀 竹峰
八百六拾円 はっぴゃくろくじゅうえん 「海南風時給八百六拾円」桐木榮子 竹峰
       
八・七の熟語      先頭に戻る
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八十七十 はちじゅうしちじゅう 「姉八十弟七十梅ぽつぽつ」宇多喜代子 竹峰
八十七夜 はちじゅうしちや 「八十七夜八十八夜きのふけふ」倉田紘文 竹峰
八乙女七面 やおとめななおもて 「涼風の聲や八乙女七おもて」梅翁 竹峰
       
八・八の熟語      先頭に戻る
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八十八年 はちじゅうはちねん 「濱人の八十八年田水沸く」原田 喬 竹峰
八十八仏 はちじゅうはちほとけ 「枯草の八十八のほとけみち」徳脇富枝 竹峰


八十八夜


はちじゅうはちや
立春から数えて八十八日目、五月二日頃で農家では種を蒔く時節。

「八十八夜の帯を流して夜汽車の灯」すずき波浪
「八十八夜過ぎ山国の白豆腐」児玉南草
「八十八夜水田の上の大桜」岡本高明
「八十八夜八方に水ひびき」廣瀬町子
「八十八夜をかしきものに鯉のひげ」鍵和田釉子

「八十八夜都にこころやすからず」鈴木六林男
「八十八夜竹の葉擦れの中にゐる」飯名陽子
「八十八夜柄杓の水が空を飛び」瀧澤和治
「八十八夜脚の伸びたる子をつれて」岸原清行
「八十八夜は雨 歩けねば歩く夢」折笠美秋

「八十八夜東京は灯を荒使い」宇咲冬男
「八十八夜駅にずらりと人が出て」齊藤美規
「八十八夜ひたすらに眠りたし」松尾隆信
「八十八夜村中の水響き合ふ」荒川心星
「八十八夜鴉も雌を連れてとぶ」千田千空
「八十八夜茶うまし今を生きてこそ」木村風師

「大霜や八十八夜とくに過ぎ」小林一茶
「玉椿八十八の母の息」
桂 信子
「抱き眠る八十八夜の火縄銃」久保純夫
「逢ひにゆく八十八夜の雨の坂」藤田湘子
「わが山河八十八夜の星あかり」豊田都峰

「湖へ垂る八十八夜の縄梯子」梶浦玲良子
「光合ふ八十八夜のガレの壷」中村葉子
「八十七夜八十八夜きのふけふ」倉田紘文
「七十八や八十八夜なげきの霜」井原西鶴
「地図ひろげ八十八夜の旅ごころ」脇坂啓子

「廊わたる八十八夜のひかり踏み」櫨木優子
「塩利かせ八十八夜の飯むすぶ」山本馬句
「犬猫に八十八夜の道濡れて」岸田稚魚
「堰越ゆる八十八夜の水豊か」田中純美
「覚えたる八十八夜の手の在り処」出口善子

「枯草の八十八のほとけみち」徳脇富枝
「母ねむり八十八夜月まろし」古賀まり子
「子を産まぬ八十八夜の唇づけす」松本恭子
「花何ぞ八十八夜の茶山過ぐ」角川源義
「慟哭す八十八夜の波羅蜜多」仙田敬子

「にぎやかに八十八夜赤芽樫」
古舘曹人
「耳透きて八十八夜の白うさぎ」
高千夏子
「遠山に八十八夜の雲生る」
新井勝美
「田一枚鏡や八十八夜待つ」
阿波野青畝
「きらきらと八十八夜の雨墓に」
石田波郷

「わが宿の八十八夜産湯焚く」
木村蕪城
「高なりて八十八夜の堰の音」
澤村昭代
「山国の八十八夜の寝息かな」
森下草城子
「芥子畑に八十八夜の細雨かな」村上鬼城

「指先の痺れも八十八夜寒」
村上沙央
「農薬の白濁八十八夜寒」坂ようこ
「胡座居の木地師八十八夜寒」服部早苗
「つまづきし厨八十八夜寒」今井松子
「門鈴のさやに八十八夜寒」川端陽美

「息深く吸ひて八十八夜寒」片山由美子
「有明の海の八十八夜月」岡本武三
「ふなばたを鶏歩く八十八夜」須藤 徹
「鮭の子の下る八十八夜とか」高野素十
「親不知真闇の八十八夜なり」篠田悌二郎  (親不知:地名、天下の難所)
「加賀は水ゆたか八十八夜なり」鳴戸奈菜

「祖に土に仕へて八十八夜かな」中里晶子
「武蔵斬る空は八十八夜かな」村田小夜子
「夕虹のくきと八十八夜かな」石塚友二
「山近くありて八十八夜かな」加藤真吾
「深呼吸してをる八十八夜かな」竹内悦子

「田の泥を落し八十八夜かな」滝沢伊代次
「岩田帯授かる八十八夜かな」川越昭子
「にはとりの土掻く八十八夜かな」和田幸江
「ふつと湯に身の浮く八十八夜かな」本庄登志彦
「庭石を洗ふ八十八夜かな」朝倉 玲

「黒文字と和菓子と八十八夜かな」玉木克子 (黒文字:爪楊枝)
「白骨を分けて八十八夜かな」横山笑子
「山近くありて八十八夜かな」加藤真吾
「望郷の目覚む八十八夜かな」村越化石
「月もややととのひ八十八夜かな」金久美智子

「奥阿蘇の水買ふ八十八夜かな」田上昭夫
「山菜の灰汁ぬく八十八夜かな」松本喜久江
竹峰
八十八箇所 はちじゅうはっかしょ 四国の88ヶ所の霊場。弘法大師が定めたものという。 竹峰
同上 同上 「寺内の八十八ヶ所寒参」関口房江 竹峰
八十八才 はちじゅうはっさい 「掌の中の手毬の温もり八十八才なり」豊山千蔭

「花の山ふもとに八十八の母」沢木欣一

「玉椿八十八の母の息」桂 信子
竹峰
八十八方 はちじゅうはっぽう 「八十の路八方に稲穂かな」成田千空 竹峰
八分八分 はちぶはちぶ 「腹八分仕事も八分日脚伸ぶ」落合寿美女 竹峰
八甲八峰 はっこうはちほう 「八甲田八峰揃ふ初景色」磯野充伯 竹峰
八中の八 はっちゅうのはち 「秋霖や玄中の玄八中の八」江口克彦 竹峰
八百八島 はっぴゃくやしま 「松島の八百八島皆おぼろ」鈴鹿野風呂 竹峰
八百八町 はっぴゃくやちょう 江戸の市中に町の数の多くあることをいう語。江戸の町全体。 竹峰
同上 同上 「暑さ哉八百八町家ばかり」作者不知

「躑躅発火寸前八百八町かな」後藤 章

「陽炎の中に八百八町かな」錦けい  (けいの表記は[糸+冏])
竹峰
八百八橋 はっぴゃくやばし 「いわし雲八百八橋跨ぎけり」河田禾水

「まなうらに八百八橋朧かな」山本喜朗

「鱧きうに浪花八百八橋かな」百合山羽公
竹峰
八方八角 はっぽうはっかく 「八方に八角堂の雪しづく」谷知由季子 竹峰
八重八重 やえやえ 幾重にも重なっていること。 竹峰
同上 同上 「八重桜八重に手抜けのなかりけり」後藤比奈夫

「八重山の八重の島影初景色」泉 とし
竹峰
八百八崎 やおやさき 「鳰の巣の數定めはや八百八崎」鳥醉 竹峰
八百八万神 やおろずのかみ 「さし木すや八百八万神見そなはす」前田普羅 竹峰
八十八百 やそやお 「八十枝に八百枝まて見ん宿の梅」昌察 竹峰
八十八嶋 やそやしま 「笑ふ山は八十の八嶋の力瘤」奚至 竹峰
八十八十 やそやそ 「あはれ夷振り髯の八十神八十梟帥」高柳重信  (梟帥:たける) 竹峰
八岳八岳 やつだけやつだけ 「八ケ岳よりも偽八ケ岳親し秋の雲」甲斐遊糸 竹峰
八日八手 ようかやつで 「八日吹の風よちらすな八手花」唯俊 竹峰
       
八・九の熟語      先頭に戻る
熟 語 読 み 意    味 委 員
八月九月 はちがつくがつ 「八月九月正に苧桶(ヲコケ)にしられけり」一平  (苧桶:おおけ/麻の作業用の桶) 竹峰
八十九歳 はちじゅうくさい 「八十九歳の悴む御尤」粟津松彩子 竹峰
八十九十 はちじゅうきゅうじゅう 「烏賊舟の灯が八十か九十か」八木林之介 竹峰
八葉九尊 はちようくそん 胎蔵界曼荼羅の中台八葉院における八葉の蓮華上の四仏および四菩薩とそれら八葉の中央に坐する大日如来、宝幢仏、阿弥陀仏、沙羅樹王開敷仏、天鼓雷音仏、普賢菩薩、文殊菩薩、弥勒菩薩、観音菩薩の九尊。 竹峰
八種九牌 はっしゅきゅうはい 最初の配牌で八種類のヤオ九牌が九枚あるとその場を流せる麻雀のローカルルール。正しくは九種ヤオ九倒牌(九種九牌)、子は第一自模を含む。 哲朗
八重九重 やえここのえ 「八重櫻けふ九重の晒哉」有文

「八重藺からけふ九重の笹たにも」直貞

「何事の八重九重ぞけしの花」
小林一茶

「けふたつや八へ九への春霞」宗養

「見よ花は八重九重に十の谷」湖春(山城国)

「掘りだせる八重九重の地蜂の巣」星野恒彦

「咲くや八重九重近き花野哉」周桂
竹峰
八雲九重 やくもここのえ 「八雲にもけふ九重の霞哉」宗養 竹峰
       
八・多の熟語      先頭に戻る
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八重十文字 やえじゅうもんじ 紐などで、縦横十文字に幾重にも縛るさま。 竹峰


八月十五日


はちがつじゅうごにち
昭和20年8月15日、ポツダム宣言を受諾し大戦の終結した日。

「八月十五日てのひらのありったけ」大坪重治
「八月十五日戸籍窓口開いている」辻脇系一
「八月十五日ますます乱反射」有馬英子
「八月十五日どどどどどどと浪」篠崎圭介
「八月十五日木影が家の中」中田剛

「八月十五日春画上半の映画ビラ」中村草田男
「八月十五日とほくが見える筈」大島雄作
「飯白し八月十五日正午」三橋敏雄
「海鳴りの八月十五日寂寂」仙田敬子

「八月のゆふべふかんど十五日」松澤 昭
「八月やひのとひつじの十五日」松澤 昭
「松杉うらがは八月十五日」松澤 昭
「カンバスの余白八月十五日」神野紗希
「半月を赤く八月十五日」越前春生

「カリフラワーかざす八月十五日」江渡華子
「少年とずっと八月十五日」皆見欣男
「魚に塩ふつて八月十五日」栗原雅代
「空蝉や背割れ八月十五日」河野南畦
「片爪の蟹這ふ八月十五日」木内彰志

「抱き地蔵軽き八月十五日」犬塚南川
「いつまでもいつも八月十五日」綾部仁喜
「空缶を蹴つて八月十五日」那須淳男
「てのひらのほてる八月十五日」浅沼 艸月
「白むくげ白無垢八月十五日」川崎展宏

「蜂が蟻はこぶ八月十五日」土屋巴浪
「桜貝は遺骨八月十五日」櫛原希伊子
「無防備に老いたり八月十五日」吉田順子
「雨音に覚むる八月十五日」伊藤白潮
「雀のかほまろし八月十五日」木戸多津美

「海行かば山行かば八月十五日」根岸たけを
「伐り口の樹液八月十五日」本宮哲郎
「昼飯を抜きて八月十五日」矢島岸辺男
「真空管のラジオ八月十五日」高橋青塢
「片蔭も無く行く八月十五日」須田洋子

「蕣やけさは八月十五日」乙二  (岩間乙二:江戸後期の俳人)
「戦友へ電話八月十五日」林 昌華
「鳴き砂の浜の八月十五日」丸山嵐人
「ひとの居ぬ渚八月十五日」小出文子
「だんまりの深空八月十五日」森澤照子

「真青なる虚空八月十五日」神谷節子
「まさかこんなに生きのびて八月十五日」小沢信男
竹峰
八月十六夜 はちがつじゅうろくや 「名月や京は八月十六夜」淡々 竹峰
八王子千人組 はちおうじせんにんぐみ 江戸幕府の職名。槍奉行の支配に属し、武蔵国八王子に在住して甲州口を警衛した。 竹峰
八十年一短夜   「八十年一短夜のごときかな」村松紅花 竹峰
八十の三児 はちじゅうのみつご 老齢になって、再び小児のようになること。 竹峰
八百屋お七 やおやおしち 「さくら咲く八百屋お七が咲くように」小西昭夫

「清方の八百屋お七の紅の涼」宿好

「性格が八百屋お七でシクラメン」京極杞陽
竹峰
八百何十年 はっぴゃくなんじゅうねん 「梅年をおよそ八百何十年」園女 竹峰
八百万神 やおろずのかみ 「八百万神へ四日の島の酒」辻 由美 竹峰
八千代八千 やちよやち 「八千代經ん菊や八千代のかつけ綿」沾峨

「夏の陰そふよや千世に八千椿」
周桂
竹峰