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十・αの熟語      先頭に戻る
熟 語 読 み 意    味 委 員
十死一生 じっしいっしょう ほとんど生きる見込みがないこと。また、そのような状態からかろうじて命が助かること。「九死一生」を一段と強めていう語。十死一生の日の略、陰陽道ですべてにわたって大悪日とされる日。 竹峰
十徳一つ じっとくひとつ 「十徳の一つか袖の涼しさも」乙由 竹峰
十把一絡 じっぱひとからげ いろいろな種類のものを無差別に一まとめにすること。また、数は多くても価値のないこと。 竹峰
十帖一本 じゅうじょういっぽん 室町、江戸時代に行なわれた献上物。杉原紙一束(十帖)に緞子(どんす)一本と扇一本を添えたもの。杉原紙一束と扇だけのものも多い。一束一本。 竹峰
十に一二 じゅうにいちに 十ある中で一つか二つということで、可能性、確率などが少ないことをいう。ほんのわずか。小部分。十の一二。 竹峰
十二一重 じゅうにひとえ 「夏山を十二一重やつらゝ石」乙由

「筍や十二一重に玉かつら」杵鳴

「荻萩の十二ひとへやをみなへし」西羊

「今朝や月の十二一重をきそ始」常有

「後の雛されとも十二一重哉」雪居
竹峰
十年一日 じゅうねんいちじつ 長い間同じことを繰り返していること。 なじょ
同上   「十年一日とはふるさとの蝉の穴」亀田虎童子 竹峰
十年一昔 じゅうねんひとむかし 十年たてば、一応、昔のこととなる。社会をみたとき、だいたい十年を一区切りとして、その間に著しい変化があるということ。 竹峰
十分一銀 じゅうぶいちぎん 江戸時代、婚姻の仲人や就職の斡旋、また借金などを世話した場合、手数料として扱った金額の十分の一を取ること。また、その金。 竹峰
十部一峠 じゅうぶいちとうげ 国道458号線の山形県寒河江市と大蔵村の境にある峠。かって日本有数の銅を産出した永松鉱山の輸送道として開削された。峠の名は番所が置かれた頃、通行料として十分一役銀を徴収したことに由来するという。道は険しいが景観に富む。 竹峰
十景一景 じゅっけいいっけい 「十景の一景も見ず牡丹見る」後藤比奈夫 竹峰
十戸一寺 じゅっこいちじ 「雲上に十戸一寺や青葡萄」三嶋隆英 竹峰
十戸一戸 じゅっこいっこ 「地蔵会の十戸の講の一戸減る」近藤一鴻 竹峰
十徳一徳 じゅっとくいっとく 「十徳に一徳添て頭巾かな」淵翠 竹峰
十月廿日 じゅうがつはつか 「賣買にするか十月廿日草」舊室 竹峰
十間二間 じゅっけんにけん 「薬玉や奥行十間巾二間」安部元気 竹峰
十日廿日 とうかはつか 「よしや旅十日に足らす廿日草」也有  (廿日草:はつかぐさ/牡丹) 竹峰
十重二十重 とえはたえ 「十重二十重流山まで稲架襖」柏崎夢香

「十重二十重新緑まとふ西方寺」佐藤恒朗

「風に鳴り十重二十重なす受験絵馬」水原春郎

「豆稲架の十重に二十重に原城址」宮川杵名男

「人と闇十重に二十重に神鉾かな」羽石イミ

「緑十重二十重の滝の落つるなり」井上康明

「台風あと波のたてがみ十重二十重」星野明世

「春節の赤きランタン十重二十重」黒川 了
竹峰
十や二十 とうやにじゅう 「多羅の芽の十や二十や何峠」石田波郷 竹峰
十人三人 じゅうにんさんにん 「十人が三人となる大榾火」宮地れい子 竹峰
十境三井 じゅっきょうみい 西那須野の名所、雲巌寺の「十境五橋三井」。十境とは海岸閣、竹林塔、十梅林、龍雲洞、玉几峯、鉢盂峯、水分石、千丈岩、飛雲亭、玲瓏岩。三井は神龍池、都寺泉、岩虎泉。 竹峰
同上 同上 「冷やかに十境三井の名所かな」河東碧梧桐 竹峰
十徳四幅袴 じっとくよのばかま 十徳と四幅袴を着けた服装。室町時代の将軍供奉の走衆以下の召具(めしぐ)が着用した。また、江戸時代の儒者、医者、俳諧師、絵師などの外出着。十徳は直綴(じきとつ)、脇縫の小素襖の通称。四幅袴は布帛四幅を縫い合わせて仕立てた袴の総称。労働用の袴。中間、小者が多く着用した。 竹峰
十里四方 じゅうりしほう 「牛丼の十里四方に雪の来て」藤谷和子 竹峰
十語五草 じゅうごごそう 竹取・宇津保・世継(大鏡)・弥世継(散佚)・続世継(今鏡)・増鏡・栄花・狭衣・水鏡・伊勢の十物語と徒然草・枕草子・四季物語・御餝(おかざり)の記・御湯殿の記の五書の総称。嫁入りの棚に飾るとされた。 竹峰
十四五軒 じゅうしごけん 「蜂の巣や十四五軒の竈數」魯孔 竹峰
十四五歩 じゅうしごほ 「厠まで萩の山路を十四五歩」星野立子 竹峰
十四五本 じゅうしごほん 「鶏頭の十四五本もありぬべし」正岡子規

「鶏頭の十四五本の昃りぬ」素十
竹峰
十薬五薬 じゅうやくごやく 「十薬の五薬を信じ軒に干す」目崎てる子 竹峰
十燭五燭 じゅっしょくごしょく 「寝室は十燭石蕗はいま五燭」中村ヨシオ 竹峰
十風五雨 じゅっぷうごう 十日に一度風が吹き、五日に一度雨が降る、順調な天候のこと。 なじょ
十歩五歩 じゅっぽごほ 「名月や十歩にそばや五歩に酒」盤古

「町すゞみ十歩に団子五歩に瓜」米翁
竹峰
十に五つ とうにいつつ 「枝柿の十に五つはき哉」葛三 竹峰
十六六指 じゅうろくむさし 遊戯の一種。はじめは博打として行われ、のちに家庭遊戯となった。むさし。牛追にっさ。さすがり。弁慶むさし。一六武蔵。 竹峰
同上 同上 「十六むさし雪隠詰に逃げ込めり」鈴木榮子 竹峰
十日六日 とうかむいか 「水呑むや十日のあやめ六日の菊」橋 關ホ 竹峰
十三七つ じゅうさんななつ 「東風吹いて十三七つほどの花」吉田多美 竹峰
十六七打 じゅうろくしちうち 「十六七打てあはれや花の浪」善遠 竹峰
十六七也   「寺かゝり十六七也兒の花」勘舟 竹峰
十六七日 じゅうろくしちにち 「散花や臨終正念十六七日」白玉 竹峰
十六七杯 じゅうろくしちはい 「何にても十六七杯花の陰」玉柳 竹峰
十六七花 じゅうろくしちはな 「十六七花一日の榮花哉」一永

「落あしや十六七の花の雨」信次
竹峰
十六七迄 じゅうろくしちまで 「馴講舞や十六七迄初櫻」中眞 竹峰
十騎七騎 じゅっきななき 「斥候の十騎七騎をしぐれけり」幸田露伴 竹峰
十に七つ とうにななつ 「横顔は十に七つや花林檎」成田千空 竹峰
十中八九 じっちゅうはっく 十のうち八か九。転じて、おおかた。たいてい。ほとんど。大部分。 竹峰
同上   「散らばるは十中八九鰹船」宇多喜代子 竹峰
十時八時 じゅうじはちじ 「十時に会える八時霜きらきら」田中いすず 竹峰
十七八花   「十七八花や姿をきりかやつ」C舟 竹峰
十重八十重 とえやそえ 「泥田十重八十重耕牛尾で遊ぶ」野沢節子 竹峰
十里九里 じゅうりくり 「十里のみのや著て見ん九里の花雨」(犬子) 竹峰
十三十五 じゅうさんじゅうご 「十三は十五の月の弟哉」 竹峰
十字十字 じゅうじじゅうじ 「畦十字なれば十字に曼珠沙華」鷹羽狩行

「十字架の影も十字架冬の鵙」今瀬剛一

「初晴の田道の十字十字かな」藤田木綿
竹峰
十人十花 じゅうにんじゅっか 「十人か十花に遊ぶ野山哉」宗因 竹峰
十人十色 じゅうにんといろ 人それぞれの考え方や好みには違いがあるということ。人の考え方や好みは十人いれば十人とも違っているということ。 なじょ
同上 同上 「思ひ出は十人十色夏帽子」永田歌子

「十人の過去は十色に針供養」町田しげき
竹峰
十人十國 じゅうにんとくに 「十人は十國の春のはなし哉」一幽

「ばせを忌や十人寄れば十ヶ国」一茶
竹峰
十年十年 じゅうねんじゅうねん 「沙羅の花 十年詠つて 十年老ゆ」伊丹三樹彦 竹峰
十便十宜 じゅうべんじゅうぎ 東洋画の画題の一つ。李漁が山居生活の便宜には十便と十二宜とがあることを詠んだ「伊園十便十二宜詩」をもとに描いたもの。 竹峰
同上 同上 「あたため酒十便十宜甲乙なし」高屋窓秋 竹峰
十薬十字 じゅうやくじゅうじ 「十薬の花の十字や流人墓」村上喜代子

「十薬の十字殖やして荒るる闇」
櫛原希伊子

「十薬の花の十字を浮かす闇」
黒岩善洋

「十薬の白き十字を以て誓ふ」
福田蓼汀

「十薬の天に向ひて十字切る」
寒暑

「十薬のまぬがれ難き十字咲く」
加倉井秋を

「地の限り十薬十字切り進む」
宮脇白夜

「吹かれゆがめり十薬の十文字」行方克巳
竹峰
十里十方 じゅうりじっぽう 「霜くすべ古城の十里十方へ」飯田龍太 竹峰
十橋十井   「鎌倉の十橋十井しぐれけり」原 礼子 竹峰
十戸十舟 じゅっこじっしゅう 「初凪や十戸十舟江に映り」堀 葦男 竹峰
十羽十色 じゅっぱといろ 「浮寝鳥十羽十色に夢を見て」小松和子 竹峰
十歩十歩 じゅっぽじゅっぽ 「十歩踏めば十歩の草の芳しく」鈴木真砂女

「虹までを十歩あゆめば十歩老ゆ」
川村悠太
竹峰
十人十魚 じゅにんじゅうぎょ 東京駅地下街の回転すし屋のなまえ 孝雄
十日十夜 とうかじゅうや 浄土宗の寺院で行う念仏法要。陰暦十月五日夜から十五日朝まで行われた。「柚の色に三ヶ月はやし十夜前」臥高 竹峰
十日十日 とうかとうか 「十日たって十日古びぬ青すだれ」青川

「椎の實や十日々々の雨の外」左簾
竹峰
十月十三夜 じゅうがつじゅうさんや 「十月の一字忘れず十三夜」蓼太 竹峰
十二十三日 じゅうにじゅうさんにち 「弔ふや十月十二十三日」吏登  (吏登集、翁と先師とを弔す) 竹峰
十間百畳 とうまひゃくじょう 「秋蚕飼ふ十間百畳風通し」渡邉英子 竹峰
十五万石 じゅうごまんごく 「春や昔十五万石の城下かな」正岡子規 竹峰
十善万乗 じゅうぜんばんじょう 十善の徳と万乗の富を兼ね備えている意、天皇の位。転じて、天皇。 竹峰
十万億土 じゅうまんおくど 死んだ人が行くといわれている非常に遠いところ。極楽浄土。 なじょ
同上 同上 「夕焼けて西の十万億土透く」山口誓子

「草矢放つ十万億土のちちははに」林 美江

「初蛍十万億土越えきしや」吉田みち子

「足袋ゆるく穿く旅十万億土とやら」榎本嵯裕好

「あおぞらの十万億土から風花」鈴木光彦

「草矢放つ十万億土のちちははに」林 美江

「初蛍十万億土越えきしや」吉田みち子

「葱二列十万億土の匂ひかな」平橋昌子

「布団一重十万億土距たりぬ」西山泊雲

「端居せる西の十万億土かな」齋藤愼爾

「足袋を穿くだけの十万億土かな」橋間石
竹峰
十二湖一湖 じゅうにこいちこ 「十二個の奥の一湖も青しぐれ」河野邦子 竹峰
十二月七日 じゅうにがつなのか 「十二月七日の銀座小糠雨」山田閏子 竹峰


十二月八日


じゅうにがつようか
昭和16年12月8日、太平洋戦争の開戦した日。

「十二月八日の霜の屋根幾万」加藤楸邨
「十二月八日月夜の通り雨」菊地千枝子
「十二月八日沖見てゐる一人」宮城白路
「十二月八日の薄きおみおつけ」随笑
「十二月八日の太陽から雫」相原左義長

「十二月八日の鳶を波の上」小原俊一
「十二月八日ごつごつ石ばかり」廣瀬直人
「十二月八日の過ぎし潮頭」金久美智子
「十二月八日露店を通り雨」片桐和子
「十二月八日の都夜霧濃し」藤井寿江子

「十二月八日ミルクの膜厚き」櫂未知子
「十二月八日新聞両手もてひらく」前田典子
「十二月八日かがみて恥骨あり」熊谷愛子
「十二月八日一人言へども誰も云はず」熊谷愛子
「十二月八日の飯を白く炊く」岡本 眸

「十二月八日を夫の言ひ出づる」天野慶子
「十二月八日卵黄漲りぬ」原田 喬
「十二月八日を過ぎて生残る」三橋敏雄
「十二月八日同年酌み交はす」森田峠
「十二月八日杖にて起ち上がる」梅原昭男

「十二月八日の味噌汁啜ります」味元昭次
「十二月八日味噌汁熱うせよ」桜井博道
「十二月八日やぬるき湯に浸かり」森田智子
「十二月八日や長子のみぞ知る」川崎慶子
「十二月八日釦の多き服を着て」河合照子

「十二月八日片減りの靴揃え」内村みのる
「十二月八日時計の誤差少し」長峰竹芳
「十二月八日の夜の長湯かな」青山 丈
「十二月八日廃品束ねけり」荒木武太郎
「十二月八日を過ぎて生残る」三橋敏雄
「十二月八日の箸の軽からず」神戸秀一

「鰤にみとれて十二月八日朝了る」加藤楸邨
「霜柱十二月八日の無数の靴」山口和夫
「異邦人とゐて十二月八日かな」米山杜城子
「食いこぼす朝の飯粒十二月八日」窪田丈耳
「何の日か忘れて十二月八日」宮城白路
竹峰
十二月三十日 じゅうにがつさんじゅうにち

ひづめ
「年くれて十二月三十日(ヒヅメ)とならぬ里もなし」集松 竹峰
十五夜十三夜 じゅうごやじゅうさんや 「十五夜に出でし月かも十三夜」百菴 竹峰
十六夜十六夜 いざよいいざよい 「十六夜やいさよひといゝはてぬ内」千代 竹峰
       
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熟 語 読 み 意    味 委 員
百島一島   「百島の一島そこに夏近し」松根東洋城 竹峰
百畳一畳 ひゃくじょういちじょう 「百畳の一畳使ふ昼寝かな」杉原祐之 竹峰
百姓一揆 ひゃくしょういっき 土地の農民たちが、いっせいに蜂起して起こす暴動。過酷な年貢の取り立て、物価の暴騰、領主や代官への反抗などが原因で起こる。 竹峰
百草一枝 ひゃくそういっし 「百草にまされ一枝の百日紅」竹葉 竹峰
百態一色 ひゃくたいいっしょく 「百態の枯蓮なれど一色に」栗山恵子 竹峰
百灯一灯 ひゃくとういっとう 「百灯の一灯づつの朧かな」木村良昭 竹峰
百に一つ ひゃくにひとつ 百あるうちの一つ。百分の一。少し。わずか。少しも…ないの意を表す。 竹峰
百人一首 ひゃくにんいっしゅ 百人の歌人の和歌を一首ずつえらび集めた歌集。また、そのカルタ。小倉百人一首などがある。 竹峰
同上 同上 「百人一首恋札ばかりとりゐたり」永川絢子

「百人一首読人知らぬまま覚ゆ」岩橋勲

「粧ふは百人一首の小倉山」清崎敏郎

「母若し百人一首諳んじて」篠田吉広

「読初の百人一首今に生く」山中好子

「星祭天水桶や百人一首」柳江

「鵲の橋や繪入の百人一首」許六  (鵲:かささぎ)
竹峰
百夜一夜 ひゃくやいちや 「少將か百夜の果や一夜鮓」仄止  (鮓:すし) 竹峰
百里一里 ひゃくりいちり 「百里には一里の足らぬ小春浜」深井かず子 竹峰
百花一時 ひゃっかいちじ 「百花一時に咲くを雀の囃すなり」村越化石 竹峰
百羽一羽 ひゃっぱいちわ 「鶏百羽一羽ころげし青嵐」加藤楸邨 竹峰
百年一眠 ももとせひとねむり 「百とせにもう一眠り柳かな」千代尼 竹峰
百合一輪 ゆりいちりん 「今朝開く百合一輪に母偲ぶ」加藤裕子 竹峰
百合一枝 ゆりひとえ 「百合一枝あまり短く折にけり」会津八一 竹峰
百種三千 ひゃくしゅさんぜん 「匂ひ初む百種三千株の梅」嶋崎専城 竹峰
百態三山 ひゃくたいさんざん 「百態の熊野三山青嵐」大矢寿子 竹峰
百地三太夫 ももちさんだゆう 伊賀忍者の上忍頭目

「竃祓百地三太夫の家も」山中みね子
竹峰
百性四五人 たみしごにん 「荒宮に百性四五人の祭哉」墻角 竹峰
百十八回忌 ひゃくじゅうはちかいき 「風呂吹や蕪村百十八回忌」正岡子規 竹峰
百骸九竅 ひゃくがいきゅうきょう 百の骨と九個の穴から成るもの、即ち人間。芭蕉の笈の小文に「百骸九竅の中に物有り」との記述がある。 竹峰
百五十億 ひゃくごじゅうおく 「百五十億光年の星へ咳」嶋田一歩 竹峰
百三十里 ひゃくさんじゅうり 江戸から京、または大坂までの距離をいう。また、その間の道である東海道もいう。 竹峰
百首十返 ひゃくしゅとかえり 「藤河の百首十返りや松の花」一雪 竹峰
百二十里 ひゃくにじゅうり 江戸・京都間の距離の概数。また、東海道の異称。 竹峰
百八十度 ひゃくはちじゅうど 角度の度数。全く逆の方向。 竹峰
同上 同上 「ふくろふの百八十度白昼夢」井上菜摘子

「望遠鏡百八十度首都霞む」和田としを
竹峰
百八十神 ももやそがみ たくさんの神々。 竹峰
百菊百官   「百菊に百官の序のある如し」遠藤梧逸 竹峰
百歳百回 ひゃくさいひゃっかい 「百歳は花を百回みたさうな」宇多喜代子 竹峰
百戦百勝 ひゃくせんひゃくしょう 戦うたびに勝つこと。 竹峰
百度百度 ひゃくたびひゃくたび 「紫陽花に 百たびの雨 百たびの色」折笠美秋 竹峰
百日百色 ひゃくにちももいろ 「百日に百色ゆかし草の夏」和碩 竹峰
百日百日 ひゃくにちひゃくにち 「百日草百日の花怠らず」遠藤梧逸

「百日草百日強し荷車曳き」中山純子

「園守に百日咲きし百日草」草村素子
竹峰
百日百夜 ひゃくにちひゃくや 「雪嶺を支へ百日百夜の湖」伊藤敬子 竹峰
百樹百海   「百の樹に百の海鳴り十二月」木村敏男 竹峰
百仏百拝   「百仏を撮るに百拝汗したたる」伊丹三樹彦 竹峰
百夜百夜 ひゃくやひゃくや 「百夜飼い百夜怒りの冬の鷹」寺田京子 竹峰
百幹百幹 ひゃっかんひゃっかん 「百幹は百幹の音竹落葉」久保田珠生 竹峰
百谿百雷 ひゃっけいひゃくらい 「戸隠や百谿百の雷蔵す」東條素香 竹峰
百発百中 ひゃっぱつひゃくちゅう 発射すると必ず命中すること。予想がいつでも必ずあたること。楚の養由基は、弓の名人で、百発百中ではずすことがなかったという故事から。 なじょ
百合百輪 ゆりひゃくりん 「干戈のこと無かれ子が描く百合百輪」折笠美秋  (干戈:かんか) 竹峰
幾百千度 いくひゃくちたび 「さきそめん幾百千たび春の花」周桂 竹峰
百術千慮 ひゃくじゅつせんりょ いろいろと方法を考え、思慮をめぐらすこと。 竹峰
百畳千畳 ひゃくじょうせんじょう 「百畳の寺千畳の鰯雲」吉内 健 竹峰
百頭千頭 ひゃくとうせんとう 「はや羊百頭千頭熱帯夜」正木海彦 竹峰
百度千度 ひゃくどせんど 「百度石千度石あり日の永く」鈴木光枝 竹峰
百年千年 ひゃくねんせんねん 「百年千年夢見て青き冬景色」寺井谷子 竹峰
百年千代 ひゃくねんちよ 「小百年千代も破れず芭蕉の日」金洞 竹峰
百羽千羽 ひゃっぱせんば 「鴨百羽千羽は風となりにけり」石登志夫 竹峰
百二十六島   北海道南部の景勝地大沼

「百二十六島晴れて水の秋」巌谷小波
竹峰
百二十七代   「渡来鋳物師百二十七代宝蓋草」松崎鉄之介 竹峰
百二十八億 ひゃくにじゅうはちおく 「百二十八億光年・春になる」松山律子 竹峰
       
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熟 語 読 み 意    味 委 員
千句一言 せんくいちげん 千句に匹敵する一言。千の語句にも相当する重要なひとこと。 竹峰
千載一遇 せんざいいちぐう 絶好のチャンス。千年にたった一度あうほどの、滅多にない絶好のチャンス。 なじょ

同上

同上

「蓑虫や千載一遇なる真顔」秋本芳枝 竹峰
千載一徹 せんざいいってつ 「千載に一徹遊(すさ)ぶ馬酔木かな」和田悟朗 竹峰
千手一手   「千手観音一手を許す冬の蝿」田山諷子 竹峰
千畳一畳 せんじょういちじょう 「千畳閣その一畳に三尺寝」尾熊靖子 竹峰
千手一手 せんていって 「千の手の一手を真似る月明り」鈴木六林男 竹峰
千灯一灯 せんとういっとう 「千灯の吾が一灯や初観音」湖城公子

「千灯の一灯へ蝉つきあたる」木村里風子
竹峰
千仏一鬼 せんぶついっき 「千仏のうしろに一鬼笹子鳴く」斎藤梅子 竹峰
千篇一律 せんぺんいちりつ どれも同じ様子。「千篇」は、「千編」とも書く。 なじょ
同上 同上 「千編を一律に飛ぶ蜻蛉かな」河東碧梧桐 竹峰
千本一木 せんぼんひとき 「熊谷の花は千本に一木哉」道二

「梅は千もとの種の一木哉」宗春
竹峰
千本一樹 せんぼんいちじゅ 「千本の一樹に兆す花の乱」深沢暁子 竹峰
千枚一枚 せんまいいちまい 「千枚が一枚となり青田風」高橋千美 竹峰
千夜一夜 せんやいちや 「霍乱や千夜一夜の塔に鳥」藺草慶子  (霍乱:かくらん)

「春惜しみつつ千夜一夜の国憂ふ」内山照久
竹峰
千里一里 せんりいちり 「千里より一里が遠き春の闇」飯田龍太 竹峰
千里一時 せんりをいちじ 千里の道をいっときの間に行くことで非常な速さで行くこと。 竹峰
千里一跳 せんりひとはね 鶴が飛べば一挙に千里を飛ぶの意からたちまち遠くまで行くこと。転じてたちまち成功すること。一挙に儲けること。 竹峰

同上

同上

「乘込むや千里一はね年の灘」似鶏 竹峰
千里一目 せんりひとめ 「一千里も一目や月の鏡山」直次 竹峰
千慮一失 せんりょのいっしつ 賢者でも多くのうちには考え違いや失敗があるということ。十分に配慮していても思いがけない失敗を犯すことがあること。 竹峰
千慮一得 せんりょのいっとく 愚者でも多くの考えの中には一つぐらいは良い考えもあるということ。 竹峰
千重一重 ちえのひとえ 数多くある内のほんの一部分。千分の一。 竹峰
千曲一曲 ちくまひとくま 「泳ぎ子等千曲波だつ一曲に」中村草田男  (千曲は千曲川) 竹峰
千手二手 せんじゅにしゅ 「栗をむく千手に代る二手ありて」楠 節子 竹峰
千手四五 せんじゅしご 「開帳の千手の四五手ほのと見ゆ」上井正司 竹峰
千度八千度 ちたびやちたび 極めて回数の多いこと。幾度も幾度も。千度百度。 竹峰
千代に八千代に ちよにやちよに 千年の上に更に幾千年も加えること。千年も万年も。永久に。 竹峰
千代八千代 ちよやちよ 「千代に八千代にからすなさゝれ石の竹」重次

「返す/\千代や八千代の年の浪」記春

「君が春や千代にや千代にさざれ衆」欣応(奥州南部住)
竹峰
千家十職 せんけじっしょく 千家(せんけ)の指定で茶道具類を造った世襲的な十家。 竹峰
千五百秋 ちいおあき 年い年月。永遠。 竹峰
千重に百重に ちえにももえに 幾重にも幾重にも。 竹峰
千度百度 ちたびももたび 極めて回数の多いこと。幾度も幾度も。千度八千度。 竹峰
海千山千 うみせんやません あらゆる経験をしてきた、わるがしこい人を言う言葉。海に千年、山に千年。 なじょ
千手千手 せんじゅせんじゅ 「千手仏千手無音の炎暑かな」高井年子 竹峰
千年千年 せんねんせんねん 「千年の杉千年の涼湛へ」三田きえ子 竹峰
千枚千枚 せんまいせんまい 「千枚田千枚ひつじ萌えにけり」小林貴子  (ひつじは漢字表記[禾+魯])

「千枚田千枚すべて青田なり」塩川雄三
竹峰
千里千里 せんりせんり 「草千里海幾千里燕去ぬ」井上 匡

「草千里霧氷千里となりゐたり」谷川章子

「風の草千里熱波の砂千里」岡田日郎

「夏雲や草千里とは夢千里」岸原清行

「有明や秋風千里潟千里」岸原清行
竹峰
千切千切 ちぎれちぎれ 「雪解音千切れ千切れて曲りけり」長村雄作 竹峰
千鳥千鳥 ちどりちどり 「千鳥湧き千鳥かき消え防塁跡」松尾涛子

「友よふや千鳥か岡に千鳥山」一雪

「鳴く千鳥鳴かぬ千鳥も猶寒し」山隣
竹峰
千代千代 ちよちよ 「幾千代も千代の師となれ松の花」歌隣 竹峰
千顆万顆 せんかばんか 千粒万粒、極めて粒の多いこと。 竹峰
同上 同上 「花の數や千顆萬顆の玉椿」重次 竹峰
千喜万悦 せんきばんえつ 多くの喜び。数量でいいきれないほどの歓喜。手紙などに用いる語。 竹峰
千客万来 せんきゃくばんらい 多くの客が次々に来ること。 なじょ
同上 同上 「千客の万来の松飾りけり」村山葵郷 竹峰
千軍万馬 せんぐんばんば (多くの戦場を駆けめぐって)経験の豊かなこと。 なじょ
同上 同上 「千軍万馬ひつそりとして小夜時雨」作者不知

「はためける辛夷に千軍万馬の風」寒暑
竹峰
千景万色 せんけいばんしょく たくさんの景色。いろいろな光景。さまざまのながめ。 竹峰
千言万語 せんげんばんご 非常に多くの言葉。 なじょ
千紅万紫 せんこうばんし さまざまの色。さまざまな色の花。また、色とりどりの花が咲き乱れること。千紫万紅。 竹峰
千石萬石 せんごくまんごく 「餅船や千石萬石年の岸」三蝶 竹峰
千差万別 せんさばんべつ 種々さまざまな違い。千万(数多く)差別(ちがい)があるということ。 なじょ
千山万水 せんざんばんすい 多くの山と多くの川。山また山、川また川。 竹峰
千思万考 せんしばんこう 考えを巡らすこと。いろいろと思いめぐらすこと。千思万慮。 なじょ
千紫万紅 せんしばんこう 色とりどりの色彩(がきれいな様子)。 なじょ
同上 同上 「千紫万紅の紫のぬきんでてかきつばた」中村草田男

「長江の千紫万紅春夕焼」松崎鉄之介
竹峰
千姿万態 せんしばんたい いろいろの、ちがったすがた・かたち。 なじょ
千秋万歳 せんしゅうばんぜい 永遠のこと。また、人の長寿を祝う言葉。「万歳」は、「ばんぜい」や「まんざい」とも読む。 なじょ
千手万指 せんじゅまんし 「千手万指のよろこび如何に梅蓄む」中村草田男 竹峰
千障万碍 せんしょうばんげ 前途に、多くの苦難や障害があること。 竹峰
千乗万乗 せんじょうまんじょう 物事の多大であること。富や恵みなどの大きいこと。 竹峰
千町万町 せんじょうまんじょう 物事の多大であること。富や恵などの大きいこと。千乗万乗。 竹峰
千状万態 せんじょうばんたい 種々さまざまの状態。千態万状。 竹峰
千緒万端 せんしょばんたん たくさんの事柄。種々雑多な事柄。千端万緒。 竹峰
千辛万苦 せんしんばんく 様々な苦労。 なじょ
千秋万歳 せんずまんざい 日本古代の信仰に根ざす、正月の祝福芸能の一つ。またそれを業として行う人。 竹峰
千波万波 せんぱばんぱ 次々と押し寄せてくる波。多くの波。また、多くの波紋。 竹峰
千羽万羽 せんばまんば 「千羽いや万羽折鶴原爆忌」宇津木水晶花 竹峰
千変万化 せんぺんばんか さまざまの変化。 なじょ
同上 同上 「堰こゆる千変万化貴船川床」荻野 照 竹峰
千も万も せんもまんも 「悴む手女は千も万も擦る」山口誓子

「千も萬もいらし一木の花盛」忠利
竹峰
千門万戸 せんもんばんこ 多くの家。家が密集していること。 竹峰
千里万里 せんりばんり 千里も万里も離れていること、はるか遠方のこと。また、考え方や物事が甚だしくかけ離れていること。 竹峰
千両万両 せんりょうまんりょう 「わが庭のもの千両も万両も」森澄雄

「香は千両島万両の花みかん」新田巣鳩

「狭庭灯す千両万両老い安けし」岡戸美智子
竹峰
千々萬積 ちぢよろずつもる 「千々萬つもる陰見ん木葉哉」昌察 竹峰
千代萬代   「若水は千代萬代を一荷哉」一益

「松や千代萬代しける夏の庭」
竹峰
千二百五十四回 せんにひゃくごじゅうよんかい 「千二百五十四回お水取」河合佳代子 竹峰
千万無量 せんまんむりょう 数が多くて数え切れないこと。計り知れないさま。 竹峰
       
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熟 語 読 み 意    味 委 員
万死一生 ばんしいっしょう 助かる見込みのない命が助かること。九死一生よりも少ない確率で命を取り留めること。死を万とすると生はわずか一しかない。それほどきわめて危険な状態からかろうじて助かること。 なじょ
万世一系 ばんせいいっけい 天子の血統が永遠に、変らずに続くこと。 竹峰
万緑一樹 ばんりょくいちじゅ 「万緑や一樹吹きしぼられてをり」串上青蓑 竹峰
万緑一幹 ばんりょくいっかん 「万緑の一幹馬首のごと叩く」鷹羽狩行 竹峰
万緑一端 ばんりょくいったん 「万緑の一端を食む牧の牛」柿沼昭治 竹峰
萬里一條 まりいちじょう 「散さしと萬里一條の鐵線花」芭蕉 竹峰
万灯一灯 まんどういっとう 「万灯の一灯吾が灯秋の声」関口ふさの

「万灯やわが一灯は神近く」
田畑美穂女

「万燈のどの一燈より消えむとする」橋本多佳子
竹峰
万に一つ まんにひとつ 万のうち一つ。万一。 竹峰

同上

同上

「萬に一つとゞけやつとそ雪礫」梅翁 竹峰
万年一日 まんねんひとひ 「万年の亀が一と日を花の池」武井玲子 竹峰
万能一心 まんのういっしん 何事をするにも一心にしなければならないこと。また、あらゆる芸能に通じていても眞心がなければ駄目なことから、眞心をこめてすること。 竹峰
万法一如 まんぼういちにょ 仏語。万法は形の違いはあっても帰するところは真如と同体であるということ。万法は物質的、精神的なあらゆる一切のもの。 竹峰
万歳二十年 まんざいにじゅうねん 「万歳や二十年来る親子連」可翠 竹峰
万歳三唱 ばんざいさんしょう 祝福の意を示すため大勢で一緒に両手を上げて「万歳」と唱える。これを三度行う。 竹峰
万灯百灯 まんどうひゃくとう 「一種火万灯籠の百灯す」磯野充伯 竹峰
万緑千里 ばんりょくせんり 「万緑や詩人達治の草千里」林友次郎 竹峰
萬三千里   「商人の萬三千里春日哉」祇丞 竹峰
万物万象 ばんぶつばんしょう 有形無形を問わず宇宙のありとあらゆる物事。森羅万象。古代中国暦の太陰太陽暦では万物は全て五気(木、火、土、金、水)から成り立っており、その五気が互いに関係しあって全ての森羅万象が形成されていると考えられていた。 竹峰
万緑万物 ばんりょくばんぶつ 「万緑の万物の中大仏」高浜虚子 竹峰
万灯万灯 まんどうまんどう 「万の燈が点き万燈の道暗し」榊原道子

「万燈の中を万燈ゆきにけり」上林白草居
竹峰
万歩万歩 まんぽまんぽ 「万歩計万歩歩かず蕗のたう」杉本 寛 竹峰
万両万両 まんりょうまんりょう 「万両や万両たりし妻死にし」森 澄雄 竹峰
       
億・αの熟語      先頭に戻る
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億萬一つ おくまんひとつ 「億萬の蟻の一つが今螫せり」相生垣瓜人 竹峰
       
兆・αの熟語      先頭に戻る
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兆超八止 ちょうちょうはっし 覚えるのに負担がかかるから、兆の単位以上は八教科から除こうというゆとり教育の技術論。然し異論風発が止まない。 バタロー
       
京・αの熟語      先頭に戻る
熟 語 読 み 意    味 委 員
京貧九劫 けいひんきゅうこう 京は兆の一万倍。あまりの貧しさに万策尽きること。 竹峰
       
番外・一気通貫     先頭に戻る
熟 語 読 み 意    味 委 員


数 字
  「一二三四五六七八桜貝」角田竹冷
「一二三四五六七葉月夢」
石 寒太
「年立つや一二三四五六七」
加藤郁乎
「はつ雪や一二三四五六人」小林一茶
「一二三四五六波羅蜜読始め」竹中碧水史
「一句二句三句四句五句枯野の句」久保田万太郎

「一二三四くれふるなり九十月」政古(野代住)
「新涼や一二三四ストレッチ」竹峰
「藻の花や一二三四と咲初る」祖月
「毬唄の声も一ヒ二フみよの春」松女
「ふり落す葉は一二三四くれ哉」一葉子

「一つ二つ三つ四つしやぼん玉吹きぬ」五所平之助
「ひとつふたつみつつよつつや帰り花」佐藤明彦
「星ひとつふたつみつよつ山の秋」佐藤公子
「一杖一歩二歩三歩ゆく四温かな」松田花子
「舟一艘二艘三艘四日かな」渡辺恭子

「一の馬二の馬三の秋の風」佐々木六戈
「一の滝二の滝三の滝涼し」中川四明
「一の夢 二の夢 三の夢にも 沙羅」伊丹三樹彦
「一の橋二の橋しぐれ三の橋」唐辛子
「一の筌(うけ)二の筌三の鰍筌」中沢みなと
「一の松二の松三の松手入」大原良江

「一羽二羽三羽をかぎり通し鴨」加舎白雄
「一夜二夜と三笠やさしき魂しづめ」高柳重信
「一之町二之町三之町しぐれ」石原八束
「一太郎二太郎三太郎鯉幟」川村紫陽
「一姫に二太郎三は雪の夜に」木内彰志

「一人来て二人三人雪解富士」玉澤淑子
「一の谷二の谷三の櫻哉」和道
「一里行き二里行深山櫻哉」三四坊

「霜の起伏一呼吸二呼吸三呼吸」藤村多加夫
「曼珠沙華一抜け二抜け三抜けて」伊野多津男
「石蕗一茎二茎三茎未だ莟」随笑
「はや手毬つくや一に二ウ三の朝」素粒
「咲花やあれ是一二三の谷」宗葉

「落鮎のあはれや一二三の簗」白雄
「葭雀や曉て一二のみをつくし」几董
「土橋ひとつ二つ三つ過ぐへんろ道」茂里正治
「声清し一ィ二ゥ三つの朝烏」里橋
「利休忌や一楽二萩三唐津」大矢靜江

「月は一つ我身二つも三つもあれ」
津富
「犬一猫二われら三人被爆せず」金子兜太
「花の雨一、二、三で走ろうよ」須田洋子
「石なごの一二三を蝶の舞にけり」小林一茶
「確かなる梅の香一歩二歩三歩」征一

「鹿の音や鹿鳴嶋に一夜二夜三夜」百洲
「水のごと一日二日三日過ぐ」神蔵 器
「熱帯夜兎が三羽二羽一羽」武田香津子

「一木に二分五分八分咲くさくら」四方和彦
「春二番三番四番五番馬鹿」三橋敏雄
「二日三日四日五日露の置まさる」成美
「なみだつぶ二つ三つ四つ銀河系」柿本多映
「ぼけの実の二つ三つ四つ秋しぐれ」久保田万太郎

「名と利との二つ三つ四つ早梅花」広瀬惟然
「家二つ三つ四つ凧の夕哉」小林一茶
「虹をいかに頒つや次男三男四男」中村耕人
「算へ聞け山は二三のろくの聲」(毛吹草)  (ろく:鹿、六)
「富士サンは二もなし一は雪の景」一雪

「木の葉三つ四つ五六重六」元順
「この道や三四五幹の竹の秋」三好達治
「土竜塚三つ四つ五つ青き踏む」吉木フミエ
「降つむや三重四重五重六の花」自牧軒(秋田城下菊地氏)

「五柳先生六花七言絶句之天」加藤郁乎
「色鳥の五六七八まだまだ来」馬場龍吉
「見よ花は八重九重に十の谷」湖春(山城国)

「牡丹百二百三百門一つ」阿波野青畝
「千両か万両か百両かも知れず」星野立子
「千両五百圓萬両三百圓」佐々木六戈
「とぶ蝶も三万三千三百かな」小林一茶

「身滅べば百・千・萬・億螢湧く」筑紫磐井
「五月雨や水輪千万億兆京」竹峰
竹峰


いろは
  「竹馬やいろはにほへとちりぢりに」久保田万太郎
「桝席はいろはにほへと初芝居」奥村すみれ
「海鳥と卯の花風のいろはにほへど」金子皆子
「下駄箱のいろはにほへとあたたかし」佐藤良子
「冬紅葉いろはにほへど水の上」渡辺恭子

「いろはにほへの字形なる薄哉」梅翁
「いろはにほ教科書に無し春うらら」唐辛子
「高き屋にのぼりてみればいろはに帆」栢筵
「冬枯れものぼりて見ればいろはに帆」栢筵

「いろは坂紅葉ちりぬるをわかかな」鈴木 明
「五音よくなくやはひふへ鵑」
重次  (鵑:ほととぎす)
「老いぬるやいろは混りのはだれ雪」橋 關ホ

「花の色はちりぬるを和歌の恨哉」
(犬子)
「ちりぬると色葉を讀か風の聲」宗ョ
「ちりぬるをかくは蝦手(カヘテ)のいろは哉」親重
「ちりぬるはうゐのおく山のいろは哉」重次
「ばらの花ちりぬるをわが岡の家」乙二

「ちりぬるは百千萬のいろは哉」良徳
「ちりぬれは山もあさきのいろは哉」正信
「かけ子ともいろはちりぬる寺の庭」(犬子)
「しんしんとうゐのおくやま雪が降る」佐保山敏子
「みなくぐるうゐのおくやま秋の虹」新谷ひろし

「おく山はけふこえて見るいろは哉」正信
「花見酒やゑひもせすけふ一の谷」無一
「置露はゑひもせすしていろは哉」重ョ
「しづかなる元日なりしゑひもせず」安住 敦

「いろは歌匂へと散りぬさくらの忌」すずき波浪
「いろは歌こころに梅雨の坊泊り」神谷九品
「いろはをも習ふ墨染櫻哉」
永政
「いろは伝水温むかなそよぐかな」加藤郁乎
「いが散りてろが散りいろは紅葉かな」後藤比奈夫

「臘八のいろはもみぢをすこし焚く」
古舘曹人
「青水無月ゑのぐいろはを投げかける」
山田 梢
「貸車庫のいろは並びに冬ざるる」
高井陽子
「帯解のいろはもみぢの散りにけり」
古舘曹人
「十三夜俳句のいろははじめかな」
津田トシ

「風の手もいろはの後やちらし書」正次
「風の手や木々のいろはをなぐり書」但安
「秋行のいろはも留よ門司の關」氏重
「山寺にいろはならはぬ木々もなし」春可
「乙若やいろはを諷ふ門の松」是政

「兄弟のいろはあけゝり花の時」鼠弾
「良寛の草書さながら色葉散る」寒暑
「四方の秋をしらする山やいろはよせ」勝重
「鶯やいろはしるべの奥の院」川端茅舎

「紙衣着ていろは教る御僧哉」高井几董
「文ならぬいろはもかきて火中哉」松尾芭蕉
「先はやきいろはゝ木々の手本哉」(作者不知)
「雨露は木々の色葉の師匠哉」定重
「打むかひよむや紅葉の色葉歌」重供

「二文字うしの角文字や柿いろは」玄公  (二文字:こ、牛の角文字:い。即ち恋)
「湧き水に紅葉の一葉いろは坂」福島みずき
「新樹光ふりかぶり行くいろは坂」
柴田喜代子
「大方は雑木紅葉のいろは坂」
佐々木咲子

「山けをもふこえてみるはいろは哉」
玉次
「風の手も山はかはるのいろは哉」長次
「村時雨分けて片假名のいろは哉」尹平
「ならはねどなるれは露に色葉哉」道二
「たが筆も及ばぬ山のいろは哉」宗隆

「山はまだいの字もしらぬいろは哉」忠也
「桑の木は四十八字のいろは哉」一葉子
「七葉の楓は七ついろは哉」重貞
「草も木も秋はかはるのいろは哉」宗鑑
「花にますとかなに申さんいろは哉」貞徳
「見あかぬは一から十のいろは哉」永治
竹峰


その他
  「あいうえお順の物故者シクラメン」小熊靖子

「噴火部落の学級叫ぶアイウエオ」三橋敏雄

「断崖やもう秋風のたちつてと」辻 征夫

「はひふへほのほろ酔いてらりるれろ」佐々木美日

「湯豆腐の思はぬ熱さはひふへほ」吉原良子

「お浄土がそこにあかさたなすび咲く」橋 關ホ

「紙魚走る甲乙丙の通信簿」黒岩善洋

「間引菜に甲乙丙のなかりけり」加藤冬人

「海女小屋に甲乙丙の稲穂かな」攝津幸彦

「働くや大蟻小蟻中蟻も」高田風人子

「電線にドレミファソラシド燕の子」和田しげみ

「散歩道落葉集りドレミファソ」小笠原さくら

「五線符のドレミドレミフア三分咲」正木海彦

「鯛焼のドレミの順に裏返す」鈴木栄子
竹峰
回 文   新たに「回文遊び575」のページを設け、回文はそちらに移しました。