RAGNAROK SS 「すべての始まり」(その5)
「それでゆかるはこれからどうするの?」
あの後、しばらく雑談をしてそろそろ話題もつきかけた頃セディアは尋ねた。
「そうですね。まずはスキルをあげて魔法を覚えたいです」
「なるほど、ちなみに回復系?」
「はい」
「そうだと思ったわ。私はヒールだめなのよねぇ。アンデット系に対しては強いんだけど」
「そうだったんですか?」
こくり、とうなずくセディア。
「ゆかるは辻アコにでもなるの?」
「はい。そして今日助けてもらった方を探そうかと思います」
「あら、まぁ」
にこやかに、意味を込めた微笑。
ゆかるもそれを感じとったらしく、思いっきり否定する。
「はいはい、そうしておきましょ。でもどうして?」
「はい。リオさんから頂いた中にこれが」
手には不思議な感じの石。かすかに光っているのがわかる。
「なにかしらね…見たことないわ」
「はい、神父様に聞いたら持ち主に返したほうが良いと言っておりましたので」
「そう、それじゃまずはスキル上げね。ここから北西にあるゲッフェンと言う街に行くといいわ。駆け出しのアコにはもってこいの場所よ」
そういってセディアは簡単な地図を書いて渡す。
「ありがとうございます。それじゃさっそく出かけます」
「あら、そんなに急がなくても…」
「早く、皆さんの役に立ちたいですから」
そこには満面の笑み。
「そう」
そしてゆかるは一礼して
「また会いましょう!」
元気よく出ていった。
「いっちゃったわね」
「まぁそのうち会えんだろ」
セディアは彼女が視界から消えるまで見守りつづけた。
「あの子強くなるわ、きっと。誰よりも」
そして広がる新しい世界。
ゆかるは次の目的地、ゲッフェンへと
「ど、どうしよう…道がわかんないよ〜」
たどり着けるのはいつになるのであろうか…
異世界です。
今回は一気に書き上げましたよ。
疲れました。
えー作中で主人公がピンチになりまくってますが、実際もこんなもんです。
で、運良く助けがいてくれたり、そのまま死んでしまったり。
異世界がやばかった時に現れたのが「辻アコ」でした。はじめて全く知らない人からの助けで感動しました。
その次に、転職時の「お祝い」。
これはマジ感激。
あの時お祝いを下さった皆様のおかげでSSを書こうと決めました。
ちなみに作中の「セディア」って方は本当にいます。
リオはダチのキャラを基本に少しいじってみました。
あ、猿は巨大化しないので、念のため。
それでは、こんなところまで読んで下さってありがとうございました。