愛されて ・・・

静かな海に旅に出ようと
優しい風に吹かれながら
去年の今頃吹いていた
愛されることの喜びを
ほんとの気持ちなんて
自分にさえも問い掛けて

遠くの夜空に光った星を
きっといつか届くといいな
忘れることの難しさ
愛されることの切なさに
ほんとの気持ちなんて
自分にさえも問い掛けて
 
会えることの喜びよりも
何も言えずにそっと待って
探し求めていたのは自分
愛されることの虚しさを
ほんとの気持ちなんて
ただ、ここにいる自分と
 

いつの日から思っていたのか
海辺を歩いてみるのもいい
穏やかな風はどこへ行ったのか
ずっと前から探していた気がする
誰にも分かる訳ないんだよ
答えのでないまま静かな海にいる

流れ星だと信じて願い事を呟いた
遠い遠い遥か彼方に住む人へ
どんなにどんなに消そうとしたか
心をどれだけ傷つけたのだろう
誰にも分かる訳ないんだよ
自答えのでないまま静かな海にいる
 
別れるときの悲しみが恐くて
駅のホ−ムでかくれていた
つかむことの出来ない愛だった
愛されるよりずっと前から知っていた
誰にも分かる訳ないんだよ
一緒に海を見ていて欲しいだけ


                     2002.9.13 作 by ことみ