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TS-830S

 1981年に開局10周年を記念して購入しました.このころメーカーのHF機も次々と半導体化されていきました.そ
の中でニューモデルでありながら 6146B×2 のファイナルのリグが発表されるのはかなり奇異な感じを受けたおぼ
えがあります.たぶん市販ではこれが最後の球のリグになると思い購入しましたが.その後 TS-530 とヤエスのFT
-102が発表されました.

 IF SIFT,NOTCH,VBT の3つの混信除去機能は健在で今でも快適に働いてくれています.最新のリグとは比
べるぺくもないのでしょうが電信運用では不満を感じたことがありません.





2008年07月06日

ホコリまみれでほったらかしにしていた 830の整備をしました.といってもホコリ取りと動作チェック程度ですが. 現在
オペレート用ラックは JST-135と NRD-535が占領しているため TS-830Sは行き場所がなくなってしまいました. 
やむなく墓石形PCラックの LCDの下部棚に押し込んであります. QRVに使用する予定もなくヤフオクでの処分も
脳裏に浮かびましたが,このセットは真空管を使用したリグとしては最後の世代になるであろうと考えて購入したこと
を思い出し断念. 実際はこのリグのあとから TS-530シリーズや FT-102が発表されましたが事実上トリオの真空
管リグの掉尾を飾るものと考えて良いと思います.

購入時には乏しいボーナスから開局10周年記念と言い張り, XYLから代金をせしめたものでした.価格は保管して
いたラオックスの伝票によると CW FIL込みで 164000円でした.  当時はラオックスにもハムコーナーがあったん
です.担当者はカンノさんとなっていますが彼一人でハムコーナーを切り盛りしていたような記憶があります. この
名を見ていたら,九十九ならマハラさん,トヨムラだったらヌレガミ (YL) さんといった具合で秋葉のハムショップには
どこも馴染みの店長さんやスタッフがいたことまで思い出してしまいました (^_^)v

購入年は 1981年. ファースト CW QSOもこのリグで行いました.カウンタの暴走という初期故障が発生しましたが
ユニット交換で回復, その後現在まで FETを一個交換しただけで実用機として機能しつづけています. 購入して
3年目ころ,重量 13.5kgの本体や アンテナ・マイク等QRV用品一式をショルダーバッグに入れて小笠原出張のお
供をさせたことも今では良き思いでです.あの頃はファイトあったなぁ ^_^;



久しぶりに外殻を開けて見た.意外にもホコリは少い. 左側基板の中央付近にある巨大なフィルタは455kHz帯用の
オプションCWフィルタ. これだけで本体価格の一割ほどします. TS-830Sの IFは 8.83MHzと 455KHzのダブル
スーパーです.



ドライバ段の VC連動チェーン. トリオではこのチェーンはTS-801や TS-511シリーズの後期形あたりから使用し始
めました.それ以前のリグでは Oリングを使用していたため経年硬化により切れたりスリップしたりといったトラブル
が頻発します. TS-510や TS-500の渋いモスグリーンのパネルは今でも憧れですが,このトラブルが嫌でオーク
ションで出物があっても手が出ません.



パワーは 3.5MHz帯で80Wほど,6146B×2 はかなりくたびれているようです.



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