恋人達のクリスマス

八戒「…悟浄のバカ」
悟浄「…悪かったって」
八戒「ホントにバカですよ。バーカバーカ」
悟浄「………。(ムカッ)」
八戒「何だってこんな日に限って…まぁ、こんな日だからでしょうけど」
悟浄「マジ悪かったって!」
八戒「僕ものすっごぉ〜く楽しみにしてたんですからね」
悟浄「ソレは分かるけど…」
八戒「分かってませんよっ!」
悟浄「分かるってっ!」
八戒「はぁ…僕がどれだけ今日この日に悟浄と過ごせるのを楽しみにしていたか(溜息)」
悟浄「分かってるって…悪ぃ」
八戒「本っ当ぉーにっ!悟浄はバカですよ」
悟浄「はいはい。俺はバカですぅ〜(ヤケ)」
八戒「知ってますよ、そんなこと(あっさり)」
悟浄「じゃぁ、言うなよ(怒)」
八戒「知ってましたけど。つくづく、と言うか…今日だって肝心の貴方がいなければ何の意味もないんですよ?それなのに…」
悟浄「…ゴメン、八戒」
八戒「全く…凍ってる路面を全力疾走した挙げ句に滑って転んでケガするなんて。コントじゃないんですから」
悟浄「だって、凍ってるなんて思ってなかったから…」
八戒「ちゃんと身体を庇ってればこんなことにならなかったんですよ?幸い骨は折れてなかったからよかったものの。思いっきり頭ぶつけて寒空の下昏倒なんかしてるから、風邪引いちゃって。ご近所の方に発見されなかったら、凍死してたかもしれないんですからねっ!」
悟浄「やー、それはねぇだろ?アッハッハッ」
八戒「…何暢気に笑ってるんですか?(黒笑顔)」
悟浄「え?だから〜俺があのまま凍死なんかありえねーじゃん?」
八戒「そんなの分からないでしょう?昨夜は気温が氷点下まで下がってたんですから」
悟浄「それだって、八戒が探してくれるだろ?」
八戒「…悟浄」
悟浄「俺が運ばれた時だって、お前に全然連絡取れなかったって。夜通しずっと探しててくれたんだろ?」
八戒「…貴方が病院だって聞いた時、息が止まりそうでした」

ぽふ。

悟浄「ほんと、悪かった…ゴメン」
八戒「悟浄が無事でよかった」
悟浄「まぁ、俺もあんな所で死にたくねーしな。俺死ぬ時は美人の上で腹上死って決めてるから〜」
八戒「死にたい時は言って下さいねvvv(真っ黒笑顔)」
悟浄「う…ウソでぇっす(怯)」
八戒「ご近所の方へもお礼に行かないと。発見してくれたのが早かったから、ソレ程度で済んだんですよ?あのままだったら凍傷と肺炎で間違いなく危険だったって先生もおっしゃってましたし」
悟浄「ふーん」
八戒「凍傷ってね?皮膚がドロドロッて捲れて中の肉が…」
悟浄「詳しく説明すんなっ!(耳塞ぎ)」
八戒「だから、そうならなくってよかったでしょう?悟浄自慢の男前だってそれはもう悲惨な状態になっていたかもしれないんですから」
悟浄「…お前。何気にまだ怒ってんだろ?」
八戒「当然です。折角のクリスマスイヴなのに、どっかのおバカさんがクリスマスケーキ庇ってスッ転んだりしたせいで台無しです。二人っきりでドラマティック&スィートな夜を過ごそうって準備してたんですから。まさか病院で過ごすことになるなんて思ってもいませんでしたよ」
悟浄「楽しみにしてたのわかるけど…」
八戒「分かってませんよっ!(プイッ)」
悟浄「その格好で言われてもなぁ…まさか八戒がサンタコスプレのまま駆けつけるとは思ってなかったし(呆れ)」
八戒「看護師さん達には大ウケでした」
悟浄「そりゃ〜折角のイヴに夜勤してるぐらいだから、ウケるだろ」
八戒「悟浄の為に着て待ってたのに…怪我なんかしたからミニスカサンタは無しですっ!」
悟浄「…ミニスカサンタのコスしてたのかよ(呆然)」
八戒「パンツだってエッチで可愛いの穿いてたんですよ?もー悟浄なんかトナカイ柄のトランクスで充分ですっ!(プイッ)」
悟浄「トナカイ柄も相当だろ…八戒、お前俺に何を期待してたんだ?(ヒクッ)」
八戒「何って…そんなっ…僕の口からは…恥ずかしいじゃないですかvvv(のの字)」
悟浄「ちなみにクリスマスプレゼントは?」
八戒「僕のよりエッチで可愛いパンツです(キッパリ)」
悟浄「…おいコラ(怒)」
八戒「はぁ…楽しみにしてたのになぁ。悟浄とクリスマスプレイ(ぼそっ)」
悟浄「チョット待て。何だそのクリスマスプレイっつーのは!?」
八戒「そんなの見れば分かるじゃないですか。僕がサンタさんですよ?そしたら悟浄はトナカイさんに決まってるじゃないですか」
悟浄「ドコが決まってんだっ!」
八戒「トナカイの可愛いツノと耳の付いたカチューシャに、茶色のふわっふわな毛で出来た特注の手袋に靴下…それとお揃いの切り込みOバックに可愛らしいチョコンとした尻尾の付いた〜」
悟浄「テメッ…トナカイ尻尾バイブまで特注しやがったのかっ!!」
八戒「可愛いですよねぇ〜トナカイ悟浄vvv(妄想)」
悟浄「…怪我してよかったかも(ぼそっ)」
八戒「まぁ、幸いケガも大したことないですし。明日もう1度頭の方の検査して異常がなかったら退院してもいいいそうですからね♪クリスマスは明日が本番ですから…フフフフ」
悟浄「あっ!つぅ…イタタタ!な、何か急に頭がっ!」
八戒「…悟浄。トナカイのローフトビーフプレイがいいですか?(微笑)」
悟浄「ローフトビーフ…プレイ?」
八戒「おっきなトナカイさんですから、さぞかし縛り甲斐がありますよねぇ?」
悟浄「おっ…俺をトナカイにした挙げ句縛る気かっー!?(真っ青)」
八戒「…まだ頭が痛いですか?」
悟浄「ごじょー全っ然どっこも痛くなぁ〜いっ!!(必死)」
八戒「そうですか、よかったです♪明日のクリスマスが楽しみですね?悟浄ぉ〜vvv」
悟浄「そ…そーだな…アハハハ(涙目)」



僕のお気に入り。

悟浄「俺…今時ソレ穿いてるヤツ久々に見たわ」
八戒「何言ってるんですか?男と言ったらブリーフ!しかもまるで心の清らかさを現すような真っ新純白に決まってますっ!(力説)」
悟浄「…何で決まってんだよ?つーかダセェ(ボソッ)」←失言
八戒「悟浄…ちょっとソコへ座って下さい」
悟浄「な…何だよ?」
八戒「第一ねぇ〜悟浄みたいなそんな…短いスパッツみたいなの股間モッコリでエアロビのインストラクターみたいじゃないですかっ!あのとってつけたような笑顔っ!はい、ごじょー笑って笑って〜」
悟浄「おまっ!お前こそ小学生のガキじゃねーんだから、んなユルユルブリーフなんかダセェんだよっ!」
八戒「あっ!ゴム延びてユルユルのなんか穿く訳ないでしょうっ!第一悟浄のパンツの方がでれ〜んとして締まり無いですよっ!そんなパンツ穿いてたらアッチもユルユルになっちゃいますからねーっ!」
悟浄「何おぅっ!俺がユルユルになったらテメェのせいだろうがっ!このデカハミちんっ!」
八戒「はみ出してなんかいませんよっ!まぁ…はみ出しそうなほど大きいですけどね!あれ?悟浄ってばひがんでるんですか?」
悟浄「俺のはフィットしてるからはみださねーのっ!お前のはユルユルだから先っぽはみ出るんじゃねぇ〜の?」
八戒「何言ってるんですかっ!僕の巨根がはみだしたら歩きづらいから気づきますよっ!第一そんなパンツ穿いてるから悟浄は平気でお漏らしするんですっ!」
悟浄「誰が漏らしてるだっ!!(真っ赤)」
八戒「おや?漏らしてないとでも?もー、悟浄のパンツは洗濯するたび大変なんですよねぇ〜カピカピになっちゃって」
悟浄「俺がヤダッつってんのにお前が弄るからだろーっ!それだったらお前だって先走りでシミ付けてんじゃねーのかよっ!」
八戒「チッチッチッ!そこがブリーフの素晴らしいところです。真っ白なブリーフは少しのシミでも致命的な汚れになるんです、やっぱり目立ちますからねぇ。ですからっ!男としてブリーフを穿くということは意気込みと気合いが違うんですっ!」
悟浄「クッ…あーもうっ!ダセェたらダセェのっ!今時の男はボクサータイプ!!ブリーフなんか女にだってバカにされるんだぞっ!」
八戒「悟浄は僕のことバカにするんですか?」
悟浄「は?」
八戒「僕がブリーフ穿いてて、気にしたことありましたっけ?」
悟浄「………ねぇな」
八戒「じゃぁ、僕はブリーフでいいです」
悟浄「………あ、そ」

※ でも悟浄は納得いかないので、後で八戒にパンツをプレゼント。
八戒も貰ったモンは勿体ないので有効に穿きます。

悟空「俺?パンツ??」
八戒「悟空はトランクスでしたよね〜」
悟空「そーそー、ラクチンじゃん」
悟浄「コイツこそが子どもブリーフ穿けっつーの(ぼそっ)」
悟空「なに?何か言ったか悟浄?」
八戒「まだ言ってるんですか…(呆れ)」
悟浄「ん?そーいや三蔵は?もしかしてフンドシとか?うははっ!」
悟空「え?三蔵?フンドシって?」
八戒「悟浄っ!えっとですね?フンドシって言うのは昔風の下着というか…布を締めて使うパンツみたいなもんですよ」
悟空「ふーん…でも三蔵違うけど。なぁ?さんぞっ!」
三蔵「あぁ?さっきからゴチャゴチャうるせぇんだよ。ムダ話するんなら外行け外!」
悟浄「お前の話してんでしょー?おいサル、三蔵どんなパンツ穿いてんだよ?」
八戒「ブリーフですよねっ!」
悟浄「それはお前だけだって…」
悟空「三蔵パンツなんか穿いてたっけ?(首傾げ)」
八戒「………え?」
悟浄「まさか…ノーパンッ!?」
悟空「三蔵穿いてねーよな!」
三蔵「…それがどうした」
悟浄「マジでっ!?!タイツにノーパンってモッコリじゃんっ!バレエでも踊っちゃうの〜?うわーっ!いやん!三チャンってばサイアク〜っっ!!」
三蔵「テメッ…(怒)」
八戒「…カッコイイーv(萌)」
悟浄「………え?」



地上の織姫と彦星?

八戒「ねぇねぇ悟浄。僕前からずううぅぅーっと疑問に思ってたんですけどね?」
悟浄「あー?何がよ?」
八戒「彦星が一晩中オールでヤリまくって織姫が身籠もったら、翌年は『お父さん』ですよね?」
悟浄「(また妙なコトを)そーじゃねーの?」
八戒「そうしたら避妊なんかしてる訳ないんだから、また身籠もって2人目…そのまた翌年も3人目」
悟浄「で?何が言いてぇの?」
八戒「彦星…牛飼いの仕事だけで大家族養えるんでしょうかね?この場合天界から育児手当出るんでしょうか?」
悟浄「………何?生活費足りねぇの?」
八戒「やだっ!悟浄ってば!生活費は足りてますよ?ええっ!充分じゃありませんけど、僕節制大好きなんでっ!でもねぇー…最近悟浄が昼間エアコン点けるから光熱費が。あ、それも僕がやりくりしてるから問題ないですよ?オカズを1品減らせばいいだけですからっ!でもそろそろ暑くなりますでしょう?いい加減綿の重い冬掛け布団じゃなくって、羽毛のふわふわ夏掛け布団が欲しいですよねぇ。今なら通販でホワイトフェザー90%の高級羽毛布団がカバーとか10点セット2組19800円でお買い得だったりするんですけどぉー…」
悟浄「…今日は19800円分余計に稼いできます」
八戒「え?そんなぁっ!僕催促したみたいじゃないですかぁ〜え?いいんですか?嬉しいなぁ〜。じゃぁ早速申込しちゃいますねvvv」

3日後。

八戒「ごじょーっ!ちょっと来て下さい!ごーじょーおーっっ!!(メガホン絶叫)」

しーん…。

八戒「もうもうっ!悟浄ってばこんな大切な時に寝てるなんて…仕方ないですねぇ。できればこの手は使いたく無かったんですが(キラリン☆)」

スタスタスタ
きぃ〜。

八戒「…よく寝ちゃってますね?」

コソコソコソ

八戒「あーあーあー。マイクてすてす。感度良好、本日は晴天なり〜てすてす(コンコン☆)」
悟浄「うぅ〜ん?(寝返り)」
八戒「まだ起きませんか?では、遠慮無く…スイッチオン☆」

ポチッ☆
ちゃらららら〜♪

八戒「てのひらに〜刻まれたぁ〜いびつな曲線〜♪何らかの意味を持って生まれてきたあかしいぃ〜♪」
悟浄「………んぅ?」
八戒「僕らならぁ〜求め合う寂しい動物〜肩を寄せるようにしてぇ〜愛を歌っているぅ〜♪」
悟浄「ぅるせ…?(眉顰め)」
八戒「抱いたはずが突き飛ばっしてぇ〜包むはずが切り刻んでええぇぇ〜撫でるつもりが引っ掻いて〜また愛求めるうううぅぅ〜♪♪♪(大熱唱)」
悟浄「うわあああぁぁっ!?(飛び起き)」
八戒「解り合えたふりしたって〜僕らはぁ違った個体でぇ〜だけどひとつになりたくて〜暗闇でもがいてーもがいているううぅぅ〜♪♪♪♪」←ノリノリ
悟浄「………八戒ぃ(頭痛)」
八戒「あれ?あまりの美声に起きちゃいましたか?では、悟浄からのリクエストで2番も…」
悟浄「リクなんかしてねーーーっっ!!(叫)」
八戒「またまた〜遠慮しなくっても…僕らのコトを歌ったような曲ですよねぇ〜『掌』って。あ、悟浄も一緒に歌いましょう、ミスチル♪」
悟浄「………。」

ブチッ☆

八戒「あっ!何で止めちゃうんですかっ!?」
悟浄「お前ねぇ…何で普通に起こせねぇの?」
八戒「起こしましたよ?でも寝汚い悟浄は僕が一生懸命呼んだって起きてくれないから、爽やかぁ〜に自然と起きてくれるよう自慢の歌声をご披露したんじゃ…」
悟浄「…音痴のクセに(ぼそっ)」
八戒「はい?何か言いましたか?」
悟浄「何でもねー。で?こんな時間に起こして何?くあっ…(大欠伸)」
八戒「はっ!そうでした!悟浄ちょっとリビングへ来て下さい!緊急で確かめなければならない事態が発生しましたっ!」
悟浄「緊急ぅ?何だそりゃ??」
八戒「いいからっ!早く早く(グイグイ)」
悟浄「わぁーったって!はぁ…何なんだよ」

ペタペタペタ。

八戒「じゃじゃーん!コレですコレ!とうとう来ました羽毛布団セットがっ!」
悟浄「……………それが?何?」
八戒「では早速。失礼しますね、よいしょ!」
悟浄「こっこらっ!何だよいきなり抱き上げてっ!?」
八戒「そぉ〜れ〜♪」

バフーーー☆

悟浄「ぅわっ…ぷ!何布団に飛び込むんだよオイッ!」
八戒「まず寝心地を確かめなければなりませんっ!テレビショッピングで言ってた通りのふんわり感があるかどうかは、身を以て体験しないと分かりませんからねっ!」
悟浄「はぁ?ちょっ…おまっ!どこ触って…何でパジャマ脱がし…あああぁあああっっ!?(悶)」
八戒「ささ。二人できっちり寝心地体験しましょうね〜vvv」



夏のお嬢さんお浄さん

八戒「ただいま〜。ふぅ…今日も外は暑いですねぇ」
悟浄「おー、おっかえり〜。アレ買ってきてくれた?」
八戒「ええ、コレでしょう?(ごそごそ)ガリガリくん。ソーダ味でよかったんですよね?」
悟浄「そーそー!やっぱ夏っていったらコレだよな〜♪」
八戒「そうなんですか?」
悟浄「夏の定番だろ?ガキん頃、兄貴がバイト代入った時たまーに買ってくれたんだよ…すっげ懐かし〜(ペリペリ☆)」
八戒「僕はそういうアイスって食べたことないんですよねぇ」
悟浄「えぇーっ!?マジかよっ!じゃぁ夏暑い時って何食ってたんだぁ!?(驚)」
八戒「え?そうですねぇー…物凄い暑い時なんかは、シスターが子供達にかき氷作ってくれたんですよ。僕はあの赤いイチゴシロップが一番好きでした(ニッコリ)」
悟浄「あー、懐かしー。縁日とかで売ってるよな。すっげ甘いの(シャクシャク)」
八戒「そういうアイスを買い食い出来るような環境じゃなかったし…アイスも施設出て、自分でバイトし始めてから初めて食べたんですよねぇ(ゴソゴソ)」
悟浄「…あに?ソレ?(じぃ〜)」
八戒「え?コレですか?アイスですけど」
悟浄「んなの見りゃー分かるっ!何かすっげ高そうじゃね?箱なんかに入ってて(じいいぃぃ〜)」
八戒「美味しんですよ、これ。今僕一番のお気に入りなんですけどね?クリームの濃厚さに小豆のハーモニーが物凄く滑らかで、上品なこしあんを食べてる感じなんですvvv」
悟浄「なーんだ…こしあん味か」←つぶあん派
八戒「その素晴らしいアイスに溶け込んでいる大納言小豆の甘い粒と、何とっ!ゴージャスに丹波黒豆のおっきくてふっくら炊いた粒が2つも乗ってるんですっ!」
悟浄「なっにいいいぃーっ!?小豆のつぶつぶっ!?」
八戒「ホント…美味しいんです〜♪」
悟浄「ソレ…食わせろ」
八戒「はい?」
悟浄「俺もソレ食いてぇっ!」
八戒「何言ってるんですかっ!このアイスは僕のですっ!」
悟浄「いーじゃんっ!八戒は何度も食ってるんだろ?今日は俺に食わせろよぉ〜っっ!!」
八戒「ダメですっ!悟浄はこしあん嫌いじゃないですかっ!」
悟浄「でもアイスに小豆のつぶつぶがいっぱい入ってんだろっ!じゃぁつぶあんアイスじゃねーかよっ!食いたいったら食ーいーたーいーっっ!!(ぐいぐい)」
八戒「いっ…厭ですっ!僕が折角食べようと思って溶けないよう必死になって帰ってきたんですからねっ!悟浄にはこんな繊細且つ高級なアイスよりもそのガリガリくんがお似合いですっ!」
悟浄「何っ!?そんなにそのアイス高ぇのかっ!?いくらすんだよっ!」
八戒「え?えっとぉ…380円…ですけど」
悟浄「380えんーーーっ!?何ソレ何ソレっ!ハーゲンダッツだって250円だぞっ!?それよりも130円高ぇのかっ!?そんなアイスをいっつもいっつも俺に内緒で八戒は食ってたのかよっ!ずりぃっ!(ジタバタ)」
八戒「ちょっ…悟浄っ!?何転がって駄々捏ねるんですかっ!いつもはアイスなんて見向きもしないでしょうっ!」
悟浄「今日は違うしっ!んな高くて旨いアイス俺だって食いてぇに決まってんじゃねーかっ!寄越せっ!」
八戒「コレは僕のですっ!悟浄には今度買ってきて上げますからっ!」
悟浄「ヤダヤダぁ〜っ!今食いてぇの!」
八戒「ガリガリくん食べてるでしょうっ!そんなにアイス食べたらお腹壊しますからダメですっ!」
悟浄「いーやーっっ!!」
八戒「も…悟浄っ!箱潰さないで…あっ!?」

ぽと。

悟浄「あ…」
八戒「アイスが…」
悟浄「俺の…俺のガリガリくんがっ!?」
八戒「さっさと食べなかったからですよ…って、悟浄っ!?」
悟浄「ふ…う…俺のっ…アイスぅ…っ(ボロボロ)」
八戒「そ…そんな泣かなくっても(動揺)」
悟浄「らって…すっげ…久しぶり…でっ…うぇっ…」
八戒「悟浄ってば…ほら、泣かないのっ!また買って上げますから、ね?(ふきふき)」
悟浄「ヤダッ!今日食いたいのに…っ…八戒がっ…八戒が意地悪して俺にアイス食わせてくれなかっ…ううぅぅー(号泣)」
八戒「……………コレ、食べてもいいですから(すすす)」
悟浄「…いーの?(上目遣い)」
八戒「僕は…また買ってきますから…ははは(敗北)」
悟浄「わぁ〜い♪んもぅっ!八戒愛してる〜vvv(抱き)」
八戒「今度は落とさないように食べて下さいよ…」



続・夏のお嬢さんお浄さん

悟浄「暑っちぃー…八戒たっだいま〜」
八戒「おかえりなさい。随分早かったですね?」
悟浄「えー?すっげ猛ダッシュして帰ってきたし〜(ウキウキ)」
八戒「…そんなに急いで何かあるんですか?」
悟浄「だってアイス溶けちゃうじゃん」

ガサッ。

八戒「…コレ、全部アイスなんですか?」
悟浄「そー♪あったやつ全部買ってきた訳よ。『旨みあずき』」
八戒「はぁー…あれ以来お気に入りですねぇ」
悟浄「んだよ?まだ根に持ってんのか?この前俺が食っちまったの」
八戒「そんなこと無いですけどー(棒読み)」
悟浄「悪かったって何度も謝っただろっ!ホラ、ちゃんと八戒の分も買ってきたしっ!(ごそごそ)」
八戒「へー?8個も買ってきて僕に1個分けてくれるんですか?わー、嬉しいなぁー(チクチク☆)」
悟浄「何だよっ!感じ悪ぃぞ〜!俺の小遣いで買ってきたんだから文句は言わせねぇ!(握り拳)」←八戒よりお小遣い制
八戒「別に文句なんか言ってないでしょう?ほらほら、食べない分は冷蔵庫に入れないと溶けちゃいますって」
悟浄「あ、やべぇ!んじゃ、俺の分と〜八戒の分…」
八戒「僕はいいですよ」
悟浄「へ?何でだよ?折角買ってきたんだから一緒に食おうぜ」
八戒「いえいえ。悟浄がお小遣いの中から買ってきたアイスなんですから、悟浄が全部食べてイイですよ」
悟浄「…そんな、1個ぐらいお前に食われるからって厭だとか思ってねーけど(チラッ)」
八戒「でも最後の1個になったら『あー、あの時八戒にやったヤツがあったらもう1個食えたのに〜』とか思っちゃうんでしょ?」
悟浄「んなガキじゃねーぞっ!(憤慨)」
八戒「アッハッハッ。まぁ、悟浄がお菓子でそんなに気に入るなんて珍しいですから。僕は慎んでご辞退しますよ」
悟浄「何だよぉー…折角八戒と一緒に食おうと思って急いで帰ってきたのに(拗ね)」
八戒「じゃぁ、あと10分食べるの待って貰えませんか?」
悟浄「はぁ?10分って…何で??」
八戒「あと10分ぐらいで出来上がるので」

うぃ〜〜〜〜ん…。

悟浄「…何ソレ?(じぃー)」
八戒「アイスクリームメーカーです」
悟浄「アイス作ってんの?」
八戒「ええ。どうせなら自分で作ってみようかなーっと思いまして。丁度商店街の『サマージャンボ抽選会』でコレ当たったので、チャレンジしてるんですけどね」
悟浄「…八戒の手作りアイス?(じいぃぃー)」
八戒「そうですよ?材料さえ入れれば簡単に作れるんです。最近は便利なモノがありますよね〜」
悟浄「…何アイス作ってんの?(じいいぃぃ〜〜〜)」
八戒「え?とりあえず、こしあんと牛乳生クリームをメインに小豆アイスを作って、それに甘く炊いた大納言小豆を混ぜて、小豆アイス作ってますけど…」
悟浄「俺も食うっ!」
八戒「はい?」
悟浄「俺もソレ食いたいぃ〜っっ!!」
八戒「ダメですっ!何言ってるんですかっ!悟浄はいっぱい買ってきた『旨みあずき』があるでしょうっ!コレはタッパに入れて冷凍庫で保管しながら僕が毎日のおやつに食べるんですからっ!!(ガバッ)」
悟浄「やだやだぁ〜っ!俺も食うんだーっ!ぜってぇ八戒のが旨いに決まってるしっ!!(ジタバタ)」
八戒「ちょ…悟浄てばっ!そんな所で転がらないでくださいよっ!何子供みたいな駄々捏ねるんですかぁっ!」
悟浄「やっぱこの前の根に持ってんだっ!だからコッソリ自分ばっか旨いアイス作って俺に内緒で食おうとしてたんだなっ!?」
八戒「ちっ…違いますよっ!ホントは悟浄と一緒に食べようと思って作ってたのに…悟浄がいっぱいアイスなんか買ってくるから」
悟浄「じゃぁ、俺も食っていー?(上目遣い)」
八戒「お腹壊すからダメです(プイッ)」
悟浄「やっぱ自分だけ食おうとしてやがるなーっ!ヤダぁ〜俺もたーべーるぅっっ!!(地団駄)」
八戒「ダメですってば!そんなことしたら悟浄は買ってきたアイス食べないでしょうっ!勿体ないからダメですっ!」
悟浄「もーいいっ!八戒のケチッ!俺は『旨みあずき』食うしっ!!(ぷんすか)」

ぱか。

八戒「………あ」
悟浄「アイス…が(震)」
八戒「…溶けちゃいましたねぇ」
悟浄「俺のっ…俺のアイス…っ…うぇっ(涙)」
八戒「え?悟浄っ!?何泣いてるんですかぁ〜」
悟浄「らって…俺のアイス…折角食おうと思っ…走って帰ってきた…のにっ…うえええぇぇ〜っ!(号泣)」
八戒「あーもうっ!悟浄はおっきいんですから泣かないのっ!(ふきふき)」
悟浄「八戒が…意地悪ばっか…言うか…ひっくっ!」
八戒「……………分けて上げますから」
悟浄「ホント?」
八戒「全部食べちゃダメですよ?本当にお腹壊しちゃいますから…ね(敗北)」
悟浄「やりぃっ!八戒のアイス〜♪なーなー?まだ出来ねーの?(ワクワク)」
八戒「…もうちょっと大人しく待って下さい(脱力)」