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相続 Q&A |
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相続
Q1 夫が死亡したのですが、相続人となるのは誰ですか?
まず妻の他に子がいる場合は、配偶者である妻と子が(第一順位)です。子は養子も
非嫡出子(愛人の子など)も含みます。胎児にも相続権はあります。子がいない場合で親
がいる場合は妻と親(第二順位)。親もいない場合は妻と夫の兄弟(第三順位)が相続人と
なります。子が夫より先に死亡しているときでも、孫が生きていれば、孫が子に代わって相
続人となり、これを「代襲相続」といいます(887条2項)。
Q2 遺産に不動産などがあるのですが相続分はどのようになりますか?
基本的な相続分は以下の通りとなります。
第一順位は配偶者が全遺産の2分の1を、子が2分の1を相続します。
第二順位は配偶者が全遺産の3分の2を、直系尊属(親)が3分の1です。
第三順位は配偶者が全遺産の4分の3を、兄弟姉妹が4分の1を相続します。
また、非嫡出子は嫡出子の2分の1となります。
Q3 遺言書がでてきたのですが勝手にあけても大丈夫ですか?
遺言書は個人の最終意思を述べたもので、その取り扱いは法律で決めれています。
封印のある遺言書は、必ず家庭裁判所に提出して検認を受けなければなりません。
検認を受けなくても、遺言が無効になるわけではありませんが、この手続きをしないで
開封した場合は過料に処せられます。
またタイプ、ワープロやパソコン、テープは自筆証書遺言としては無効となります。
Q4 死亡した夫に愛人の子供がいたのですが・・・
愛人の子供(非嫡出子、正式の夫婦の間に生まれていない子)の相続権は認知が
あって初めて相続人となります。認知に応じない父親に対しては、子または母親から
認知を求める裁判を起こすこともできます。なお父親が認知せず死亡していた場合で
も、死後3年以内なら検察官を相手にして訴えを起こし、判決によって認知を受けるこ
とができます。遺産分割手続が終了した後に非嫡出子の存在を知った場合は、相続分
を価額による賠償でよいとされています。
Q5 生命保険金は相続財産に含まれますか?
生命保険金は保険会社との契約で受取人が保険会社から直接受領するものであり、
相続財産ではありません。ただし、相続税の関係ではいわゆる見做し相続財産として
課税対象となります。
Q6 亡父の生前に、同居していた長男は相当の財産を貰っていますが、
貰っていない者は不公平ではないですか?
特別受益の問題となります。このように相当の財産を貰った者と貰わなかった者との
不公平をなくすために、被相続人から特別受益者から生前贈与を受けまたは遺贈を受
けた財産を相続財産に加えた上でこれを法定相続分で分け、相続の際に実際に特別受
益者が相続するのは、子の法定相続分から特別受益を差し引いた分とします(903条)。
例えば、亡父の相続財産が5000万円あって、特別受益がない場合、妻と子(兄弟2人で
相続するなら、妻が2分の1の2500万円、子は残りの2分の1を兄弟で半分ずつの1250
万円ずつとなります。この場合に、兄が1250万円の生前贈与(特別受益)を受けていたと
すると、これを加えた6000万円を相続財産と考えて、妻はその2分の1の3000万円、弟
は残りの2分の1の半分の1500万円、兄は1500万円から生前に贈与を受けた1000万
円を差し引いた500万円しか相続できないこととなります。
Q7 死んだ夫は生前会社を経営しており多額の負債がありました。これは
私たち遺族が返済しなければいけないのでしょうか?
マイナスの相続財産がプラスの相続財産より多く相続したくない場合は、相続を知ったとき
から3ヶ月以内に限り、家庭裁判所に相続放棄の届出をすることができます。相続放棄の
届出をすれば、負債の相続をしなくてよくなります。しかしプラスの財産を含め一切の相続
財産を相続することができなくなります。借金は相続しないで、プラスの財産だけを相続する
ことはできません。また不動産を売却するなどの処分行為を行った場合は、単純承認したこ
とになり、相続放棄をすることができなくなるので注意が必要です。プラスの財産の範囲内で
負債を相続する限定承認という制度があります(822条)が、相続放棄と同じく3か月以内に
家庭裁判所に(924条)、しかも、共同相続人の全員が共同してのみ申し立てができます
(923条)。3か月以内に相続放棄や限定承認などの届出をしないと、自動的に単純相続、
すなわちすべての権利義務を相続したことになります。
Q8 長男夫婦は私たち夫婦と同居し家業を手伝い、財産形成に貢献して
くれたので、少し多めに相続させてあげたいのですが?
寄与分の問題となります。このように相当の財産形成に協力した者と協力しなかった者
との不公平をなくすために、被相続人の生前に、被相続人の事業に関する労務の提供又
は財産の給付、被相続人の療養監護その他の方法により、被相続人の財産の維持または
増加につき特別の寄与をした者があるときは、この寄与により維持され、または増加した相
続財産(寄与分)をその寄与をした相続人が取得し、寄与者を含めた相続人はその余の相
続財産を相続分によって分けることとなります(904条の2)。例えば、亡父の相続財産が
6000万円あり、妻と子(兄弟2人)で相続する場合に、その内1000万円は弟の寄与による
ならば、この1000万円を除外した5000万円を法定相続分で分割し、妻はその2分の1の
2500万円を、兄はその残りの2分の1の半分の1250万円を相続し、弟は1250万円に
寄与分の1000万円を加えた2250万円を相続することになります。
Q9 遺産分割の方法でもめてしまい、どうしようもありません。話し合いが
つかないのですが、どうしたらよいですか?
相続人間の話し合いで遺産分割が出来ないときは、相続人の誰かが他の相続人全員を
相手方として家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることになります。申立てを行う家庭
裁判所は、いずれかの相手方所在地の家庭裁判所、または相続人全員の合意で決めた
家庭裁判所ということになります。調停というのは、裁判所の調停委員が取り持って話し合
いを進める手続きです。通常月に1回程度の割合で調停期日が開かれます。各相続人は、
各別に調停委員に自分の考えを言うことができ、調停委員は全員の言い分を聞きながらそ
の調整をしてくれます。調停でも話合いがまとまらない場合は、家庭裁判所の審判に移行し
ます。
Q10 社会福祉法人Bの運営する特別養護老人ホームKに入所していた亡父が
『全財産を社会福祉法人Bに寄付する』との遺言書を残して死亡しました。
残された私たちは家族はどうなるのでしょうか?
遺言という制度は、被相続人がその相続財産を自由に処分することができるのですが、
これを広く認めてしまうと、残された遺族(相続人)の生活が犠牲となることがあります。
そこで、遺留分の制度が認められました。遺留分とは、被相続人が遺言によっても自由
に処分できない相続財産のことを言います。遺留分の範囲は、妻又は子が相続人となる
場合、遺留分は相続財産の2分の1、被相続人の直系尊属(親)だけが相続人の場合に
は3分の1、兄弟姉妹には遺留分はありません(1028条)。つまり、今回の事例で亡父
の相続財産が1億円あるとすると、妻と次男は総額の遺留分として2分の1の5000万円
があることを前提に、これを法定相続分によって分割し、妻は2分の1の2500万円、次男
は4分の1の1250万円を遺留分の減殺請求として長男に対して主張することができます。
遺留分を侵害する遺言であっても直ちに無効となるわけではなく、相続人が減殺請求をした
ときに初めて取り戻す権利が生まれます。この遺留分減殺請求権は、相続の開始及び減殺
すべき遺贈または贈与があったことを知った時から、1年間これを行わない時は時効により
消滅するものとされています
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