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ニュースの倉庫 2006
12.25 三洋信販問題:12日間、全店に業務停止命令 金融庁
12.20 貸金業法が全会一致で成立 09年末めどに灰色金利撤廃 11.14 消費者金融を一斉提訴、上限超過の過払い金返還求める 10.26 貸金業規制:借り手自殺時の保険金支払い禁止 与党が方針 10.23 消費者金融:大手4社、上場後初の最終赤字の可能性も 10.20 レイク:違法取り立てで行政処分検討 金融庁 10.05 法テラス:2日から全国で無料情報提供…トラブル法的解決 09.20 消費者金融:生保の利用継続打ち切りか 迫られる判断 09.15 貸金業規制:特例高金利25.5%で決着 自民党 07.20 戸籍の謄抄本、交付請求に制限・法制審が試案 06.27 養子縁組の無効認める 宇都宮家裁判決 06.25 貸金業 返済期間・額も規制 多重債務防止へ金融庁 06.13 リフォーム詐欺で7人逮捕・被害総額10億円 05.08 アイフル、全店の業務停止・違法取り立てで3日間 03.18 最高裁判決 『4審』で借り手救済 特別上告、最高裁が差し戻し判決 02.22 『灰色金利』撤廃へ法改正 債務者救済図る 金融庁 02.07 最高裁判決 不動産売買装う『高利融資』違法と初認定 01.26 最高裁判決 最高裁判決 日掛け金融超過金利訴訟 01.13 最高裁判決 43条みなし弁済
12.25 三洋信販問題:12日間、全店に業務停止命令 金融庁
金融庁は20日、過払い利息の返還を請求した債務者に取引履歴がない
と虚偽の回答をしたとして、消費者金融大手の三洋信販(福岡市)の 約920の全店舗を対象に、来年1月15日から12日間、返済金の 受け取りを除く全業務を停止する命令を出した。消費者金融大手に対する 全店業務停止命令としては、今年4月のアイフルの3日間を上回り、 これまでで最も重い。 金融庁によると、三洋信販本社で訴訟を担当していた元債権法務課長(52) =11月1日付で諭旨免職=は04年1月以降、顧客から取引履歴の開示を 求められた際に、保存していないと虚偽の回答をした事例が497件 あったほか、開示拒否が35件あった。虚偽回答した際に過去の返済額を 少なく見積もった「推定計算書」を提出して、本来返還すべき金額より 低額で和解したり、裁判所に改ざんした書類を提出したケースもあった。 貸金業規制法は取引履歴の開示を義務付けているが、同課長は 履歴を隠すなどして返還額を抑えようとしていた。 金融庁は、同社が過払い利息返還額を抑制すると評価が上がる 人事制度を採っていたことが不正を助長した可能性があると判断。 抜本的な法令順守体制の改善を求めるうえで、長期間の業務の 停止が必要と判断した。 三洋信販の松本睦彦社長は20日夕会見し「ご迷惑をかけた ことを深くおわびしたい」と陳謝。松本社長と椎木正和会長の 報酬を12月から3カ月間30%カットなどの社内処分を発表した。 【坂井隆之、石田宗久】 毎日新聞 2006年12月20日 20時28分 (最終更新時間 12月21日 0時52分)
12.20 貸金業法が全会一致で成立 09年末めどに灰色金利撤廃
貸金業の金利引き下げを盛り込んだ貸金業法(旧貸金業規制法)が
13日の参院本会議で、全会一致で成立した。これを受け、貸金業の 上限金利は3年後の09年末をめどに現行の年29.2%から利息制限法 の上限(元本に応じ同15〜20%)に下がり、グレーゾーン(灰色) 金利は撤廃される。今後は、多重債務者向けの相談窓口の設置や 低利融資制度などの対策が焦点となる。 改正法は、任意の支払いなどを条件に利息制限法を超える灰色金利を 有効としてきた「みなし弁済規定」を撤廃し、年20%を超える違反を 刑事罰、同15〜20%の違反を行政処分の対象とする。 借り手の返済能力を超える「借りすぎ」を防ぐため、貸金業者からの 借入金は原則年収の3分の1以内とし、業者には信用情報機関への登録と、 貸付時に借り手の借入残高の確認を義務付ける。 また、事業規模が小さいと、利益を得るために違法な金利で貸し付ける 恐れがあるとして、約3年間で貸金業者の純資産額の登録条件を5000 万円以上に引き上げる。 改正法の一部施行後に貸金業界への規制強化への影響を検証し、 必要があれば金利引き下げ時までに法律を見直す。 貸金業の規制強化は、今年1月に最高裁が灰色金利を実質的に無効 とする判決を出したことで機運が高まった。金融庁の有識者懇談会が 4月に上限金利引き下げの方針を示し、与党も10月に同様の結論を出した。 当初の政府・与党案には特例の高金利や利息制限法の見直しが含まれていたが、 弁護士らの批判を受けて修正した結果、野党も賛成に転じた。 ◇ ■貸金業法の概要 ・刑事罰のある出資法の上限金利を年29.2%から20%に引き下げ、 灰色金利を撤廃 ・貸金業の上限金利を利息制限法の上限(元本10万円未満が年20%、 100万円未満が同18%、100万円以上が同15%)とし、 出資法の上限となる年20%との間の違反は行政処分の対象に ・年収の3分の1超の貸し付けを原則禁止 ・指定信用情報機関で借り手の総借入残高の確認を義務付け 2006年12月13日10時47分
11.14 消費者金融を一斉提訴、上限超過の過払い金返還求める
消費者金融などに利息制限法の上限(年15―20%)を超える金利を支払わされた
として、35都道府県の多重債務者ら約1800人が13日、全国の約70社を相手取り、 過払い金計約27億円の返還を求める訴えを各地の地裁や簡裁に一斉に起こした。 原告らは、出資法が定める上限金利(29.2%)以内でも、利息制限法の上限 を超えた「グレーゾーン(灰色)金利」については、債務者に返還する義務が あると主張している。 支援する「全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会」(東京・千代田) によると、一斉提訴は、利息制限法の上限を超える金利の過払い金返還請求を 認めた1968年11月13日の最高裁大法廷判決にちなみ、2004年から毎年実施。 今年で3回目となり、多重債務者の増加でグレーゾーン金利が問題となる中で、 昨年とほぼ同じ規模となった。 グレーゾーン金利を巡っては、出資法の上限金利を20%に引き下げて 廃止することなどを柱とした貸金業法案を政府が提出、開会中の臨時国会 での成立を目指している。 (12:16) 「全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会」
10.26 貸金業規制:借り手自殺時の保険金支払い禁止 与党が方針
消費者金融の規制を強化した関連法改正案を臨時国会に提出する自民、
公明両党は24日、消費者金融が借り手にかける生命保険について、 借り手が自殺した場合は、保険金の支払いを禁止する規定を盛り込む方針を 固めた。与党は25日にも、自民党の当初案にあった「特例高金利」や 「利息制限法の上限金利区分変更」を撤回することを柱にした修正案で 正式に合意し、31日の関連法改正案の閣議決定を目指す。 貸金業界は債権回収のため、借り手に十分な説明なく「消費者信用団体 生命保険」をかけてきた。貸金業者側が保険料を払い、借り手が死亡した場合、 借金額を上限に業者が保険金を受け取る。だが、死亡して保険金が支払われると 借金を回収できるため、「命が担保となり、自殺や過酷な取り立てを助長している」 との批判を浴びていた。 また、急激な金利引き下げには「借りられなくなる人が出てくる」との懸念も あることから、改正法施行の2年半後をめどに、利用者の状況を踏まえ、特例 高金利の必要性を再検討する規定も設ける。【坂井隆之、清水憲司】 ◆修正された貸金業関連法改正案の骨子 ・少額・短期融資を対象に検討していた年25.5%の特例高金利を撤回 ・上限金利の実質引き上げにつながる利息制限法の金利の基準額引き上げを撤回 ・債権回収のため借り手に生命保険をかける「消費者信用団体生命保険」について、 借り手が自殺の場合は保険金支払いを禁止 毎日新聞 2006年10月24日 21時23分 (最終更新時間 10月25日 2時28分)
10.23 消費者金融:大手4社、上場後初の最終赤字の可能性も
消費者金融大手4社が11月初旬に予定する06年9月中間決算が、
そろって下方修正され、上場後初の最終(当期)赤字となる可能性が 出てきた。日本公認会計士協会が今月まとめた新指針に従い、利息制限法の 上限金利(15〜20%)を超えるグレーゾーン金利の返還請求に備える 引当金について、これまで1年分に限って計上していたのを改め、複数年分の 一括計上へと決算を修正するためだ。新指針では複数年の期間が明確に示され ていないなど、不確定な部分もあるが、好業績を続けてきた消費者金融業界は 大きな転換点を迎えている。 消費者金融は、グレーゾーン金利で過払いした額について、借り手から 請求があれば返還している。貸出残高があれば過払い金と相殺し、相当額を 貸し倒れとして会計処理。残高がなかったり、過払い金が残高を上回った場合 には、実際に返還した金額を「返還請求損失金」として会計処理してきた。 大手4社は06年3月期決算で、1年間に発生した返還金100億〜 180億円を計上した。この実績を基に、07年3月期は年間210億〜 240億円の返還金が予想されるとして、事前に「利息返還請求損失引当金」 として会計処理していた。 ところが、新指針は引当金処理の期間と額について、「貸付金の平均回収 期間または平均利用期間」に基づき、引当金と貸し倒れ金を合算して、 複数年分計上することを求めた。ただ、平均回収期間を何年とするかは新指針 で示されていない。消費者金融の平均回収期間は3〜5年だが、過払い金の 返還請求期限は10年。大手4社は、何年分を引き当てるべきかを最終調整している。 現状では、大手4社の引当金は単年分で400億円近くに膨らむ見通しだ。 しかし、「平均回収期間」を5年とすると、さらに1600億円が特別損失になる。 4社の07年3月期連結予想の経常利益800億〜1100億円を上回り、通期でも 最終赤字となる計算だ。返還金そのものが増える可能性もあり、その場合は特別損失 がさらに膨らむ。ただ、期間が短ければ赤字にならない社もあるため、最終的な損失 は未定。また、損失は会計上の処理にとどまり、現金の流出はない。【赤間清広】 毎日新聞 2006年10月23日 21時05分
10.20 レイク:違法取り立てで行政処分検討 金融庁
米ゼネラル・エレクトリック(GE)子会社で消費者金融大手、レイク
を運営するGEコンシューマー・ファイナンスが借り手の勤務先に取り立て の電話をしたとして、金融庁から貸金業規則法に違法するとの指摘を受けて いたことが分かった。同庁は一部業務停止命令も含む行政処分を検討している。 同社は4月、返済が遅延している利用者の職場に督促の電話をかけ、 その後この利用者から「職場に電話をしないでほしい」と通告があったのに 再度勤務先に電話していた。 貸金業規制法では、顧客の同意を得ずに勤務先を訪れたり電話する行為を 禁止しており、金融庁は同社の社内管理体制に問題がなかったか調べている。 GEは「職場に電話をしないように通告があったことについて、社内で共有 できていなかった事務的ミス」と説明している。【坂井隆之】 毎日新聞 2006年10月18日 11時14分 (最終更新時間 10月18日 12時08分)
10.05 法テラス:2日から全国で無料情報提供…トラブル法的解決
身近で起きるさまざまなトラブルを、法的に解決するための総合案内窓口
となる「日本司法支援センター」(愛称・法テラス)が、2日から業務を始める。 都道府県庁所在地や弁護士が少ない地域など約80カ所に事務所を設け、全国 どこにいても、誰もが必要な法的サービスを受けられることを目指している。 裁判員制度と並ぶ司法制度改革の目玉の一つだ。 法テラスの仕事の大きな柱は、無料の情報提供業務。金銭トラブル、相続や 離婚といった家族問題、土地トラブルなどを「どこに相談したらよいか分からない」 という人に、解決に役立つ制度を紹介したり、内容に応じて弁護士会、司法書士会、 自治体の相談窓口などに橋渡しをする。 利用者からの相談は、主に東京都内に設置するコールセンター(0570・078374) で受け付け、平日の午前9時〜午後9時と土曜日の午前9時〜午後5時に、 消費生活相談員らのオペレーターが対応する。法テラスの担当者は「電話番号は お悩みなし(078374)と覚えてほしい。利用者にたらい回し感を与えずに、 最適な機関を紹介したい」と話し、年間120万件の相談を見込んでいる。 コールセンターには、犯罪の被害者や遺族向けの専用電話(0570・079714) も設けられ、犯罪被害者支援に詳しい弁護士や専門機関を紹介する。 法テラスはこのほか▽資力の乏しい人に裁判費用を援助する民事法律扶助 ▽容疑者や被告に国選弁護人を付ける▽弁護士がいない地域での法律サービスの提供−− などの業務も担う。 法テラスの地方事務所には、常勤の「スタッフ弁護士」が詰めるが、 現時点では22人に過ぎず、目標としていた60人を下回った。国選弁護や 民事法律扶助などの仕事は、スタッフ弁護士だけでなく、法テラスと契約した 弁護士もあたるため、当面の業務に支障はないという。しかし、09年からは 裁判員制度が始まり、容疑者段階の国選弁護も本格実施されるため、 スタッフ弁護士の数を十分増やす必要が指摘されている。【森本英彦】 毎日新聞 2006年10月1日 3時00分 法テラス(日本司法支援センター)http://www.houterasu.or.jp/
09.20 消費者金融:生保の利用継続打ち切りか 迫られる判断
消費者金融が債権回収のために借り手に生命保険を掛けている問題で、
消費者金融大手各社は保険の利用継続か打ち切りかの判断を迫られている。 加入時の借り手の意思確認が不十分だったため「命を担保」にしているとの 批判が高まり、生命保険会社が保険加入の意思確認など手続きの厳格化に動き 始めたためだ。消費者金融側は「遺族の負担軽減」と正当性を主張するが、 「批判を浴びてまで保険を利用したくない」と打ち切りの検討をする業者も 出てきた。 ただ、保険を打ち切れば、借り手の死亡によって債務を相続する遺族からの 回収という問題も浮上するため、対応に苦慮している。 問題となっている保険は、消費者金融と生保が結んでいる「消費者信用団体 生命保険」。消費者金融は保険料を支払う代わりに、借り手が死亡した場合は 保険金を受け取る。しかし、批判を受けて、生保協会が借り入れ申し込みとは 別に保険加入の意思確認を行う指針の策定を決定。現在の保険料に加え、自動 契約機のシステム更新などで経費増につながる可能性が出てきた。 このため、アイフル、アコム、プロミス、武富士、三洋信販の大手5社は、 保険の利用継続か打ち切りかを検討している。プロミスによると、保険金で 回収した債務の総額と保険会社からの配当の合計より、保険料の方が2億〜 3億円多く掛かる。保険をやめた場合、死亡した借り手からの回収をしなくても、 保険料の負担が減る分、収益はプラスに転じるといい、保険が利益追求目的 との見方を否定する。 プロミスは保険を「顧客サービスの一環」と位置づけ、「保険金で債務が 返済でき、安心する遺族も多い」と説明するが、批判を浴び続けてまで 「サービスとしての価値があるのかどうかを判断したい」という。ただ、 保険をやめれば、遺族からの債権取り立てで新たな批判を招く恐れもあるため、 「簡単にはやめられない」との声も強い。【平地修】 毎日新聞 2006年9月20日 21時04分 (最終更新時間 9月20日 21時07分)
09.15 貸金業規制:特例高金利25.5%で決着 自民党
自民党は15日、金融調査会(金子一義会長)などの合同会議を開き、
出資法の上限金利(年29.2%)を20%に引き下げグレーゾーン金利を 撤廃するなど貸金業への規制を強化する関連法改正案を了承した。26日 召集の臨時国会に提出する。少額・短期融資の場合に上限を上回る金利を 認める特例には反対意見も強かったが、特例期間を金融庁案の5年から2年に、 特例高金利を28%から25.5%に修正することで決着した。 自民党案によると、法改正から3年後に出資法の上限金利を引き下げる。 この結果、09年にもグレーゾーン金利が撤廃される見通し。その後、認め られる特例高金利は金融庁案より期間、金利を圧縮し、特例適用の条件も 個人の場合、金融庁案の「50万円以内」から「30万円以内」に厳格化した。 今回の修正で、20%を上回る金利での貸し出しが認められる期間は、 金融庁案の最長9年間から5年間に短縮される。さらに、特例高金利への 反発が強いことに配慮、3年後の上限金利引き下げまでに特例措置を再検討 する規定も盛り込んだ。増原義剛・自民党貸金業小委員長は「(金利引き下げ による)信用収縮の恐れが薄くなり特例高金利の必要性がないと判断 されれば導入しないこともありうる」と述べた。 出資法の上限金利はこれまで4回引き下げられてきたが、利息制限法の上限 を上回るグレーゾーン金利は「貸金業者や借り手への配慮」などを理由に温存 されてきた。今回の改正は、最高裁が相次いでグレーゾーン金利を違法とする 判決を下したことを受け、初めてグレーゾーン金利を撤廃する内容になった。 ただ、多重債務問題に取り組む日本弁護士連合会などは、特例高金利導入 そのものに反対しており、国会審議での争点になりそうだ。【清水憲司】 毎日新聞 2006年9月15日 20時49分 (最終更新時間 9月15日 23時34分)
07.20 戸籍の謄抄本、交付請求に制限・法制審が試案
法制審議会(法相の諮問機関)の戸籍法部会は18日、戸籍法改正要綱中間試案
をまとめた。個人情報保護の観点から現在は誰でもできる戸籍の謄抄本の交付請求に 制限を加えるのが柱。市町村役場などの窓口で戸籍を交付する際の本人確認を 義務付ける。婚姻や離婚、養子縁組などの届出にも本人確認を求める。 この試案を踏まえ、政府は来年の通常国会に戸籍法改正案を提出する方針だ。 試案は謄抄本を交付請求できる者を(1)戸籍に載っている者またはその配偶者、 直系尊属、直系卑属(2)戸籍に載っている者――のいずれかにするよう提案。 政府はパブリックコメント(意見公募)を経て最終判断する。 第三者が交付請求する場合は(1)自己の権利行使のために必要(2)国などに 提出するために必要(3)市町村長が「相当な理由」があると認定――に限る。 弁護士や行政書士、司法書士らが交付請求する場合も制限。戸籍の謄抄本を 不正な手段で取得した者への制裁を強化する方針も盛り込んだ。 (23:49)
06.27 「意思能力なく、縁組は無効」 養子縁組無効確認訴訟 宇都宮家裁
強盗事件で誤認逮捕・起訴された重度知的障害の無職鈴木(旧姓吉田)清さん(55)と
合意がないのに縁組したなどとして、清さんの成年後見人が養父(58)に養子縁組の 無効確認を求めた訴訟の判決が二十六日、宇都宮家裁であった。近田正晴裁判官は 「原告は重度精神遅滞で、養子縁組をする意思能力を有していなかったと認められる」 などとして、養子縁組を無効とする判決を言い渡した。 近田裁判官は「原告に養子縁組できる意思能力があり、十分認識していたという 養父の供述は信用できない」とも指摘した。原告側は三月、違法な養子縁組の実態を 知りながら必要な支援を放棄したとして、宇都宮市などを相手とする国家賠償請求訴訟を 宇都宮地裁に起こしており、国賠訴訟にも影響を与えそうだ。 判決理由で近田裁判官は(1)原告は幼少時から知的遅滞が認められ、障害年金を受給 (2)重度の精神遅滞であり、記憶力がほとんどなく、抽象的な事柄を理解できないなどと 専門家が鑑定(3)家裁調査官の調査に際し、養子縁組は被告側が勝手にやったと回答− していることなどを事実と認定した。 その上で「原告は養子縁組がどのような意味を有するのかという、抽象的な概念を 認識できる能力があったとは到底考えられない」と指摘。「仮に養子縁組届に署名、 押印したとしても、内容を理解していなかったというべきで、養子縁組する意思能力は 存在しなかった」と結論付けた。 判決を受け、原告側弁護団は「縁組能力のない知的障害者の養子縁組が無効である ことが明らかになった」と歓迎。「福祉行政のあり方にも警鐘を鳴らした。 今後の国賠訴訟にも大きな意味を持つ判決だ」と話した。 訴えによると、養父は清さんと2001年4月に養子縁組し、月8万円の障害者年金を 清さんに代わり管理。原告側は清さんに養子縁組を理解する判断能力はなく、 縁組に合意はなかったなどと主張していた。
06.25 貸金業 返済期間・額も規制 多重債務防止へ金融庁
最長5年軸に調整
金融庁は来年に予定している貸金業規正法の改正で、貸出金利の上限だけでなく、 月々の返済額と返済期間にも新たな規制を導入する方向で検討に入った。毎月の 返済額に下限を設けるとともに返済期間を短くすることで、多重債務の原因と なっている『貸し過ぎ』を抑える狙い。毎月の返済額は借入額の4%以上、 返済期間は最長5年とする案を軸に調整する。 金融庁は自民党の『貸金業制度等に関する小委員会』と連携し、7月中に 具体的な規制案を詰める。早ければ、秋に想定されている臨時国会に提出する 改正案に盛り込む。 新たな規制により、借り手は月々の返済に一定の負担がかかり、安易な 『借りすぎ』を抑制する効果が見込めると金融庁は考えている。 例えば現行の出資法の上限金利(年29.2%)で50万円を分割払いで 借りたとする。月々の返済額を借入額の3%(約1万5千円)にした場合、 返済には5年10ヶ月かかり、利息負担は約55万円になる。これに対し、 同じ条件で返済額を4%(約2万円)にすると、3年3ヶ月で完済し、 支払利息は約28万円にとどまる。 貸金業規正法の改正をめぐり、自民小委は22日、貸金業者の新規参入規制 の強化や過剰貸付の抑制などで合意した。貸出金利の上限も、刑事罰のある 出資法と利息制限法(年15%〜20%)の間のいわゆるグレーゾーン(灰色) 金利の廃止で一致。廃止後の上限金利を利息制限法の水準まで下げるべきだ との意見が多数を占めている。
06.13 リフォーム詐欺で7人逮捕・被害総額10億円
不要な住宅リフォーム契約を結ばせて現金をだまし取ったとして、
神奈川県警生活経済課は12日までに、リフォーム会社の三共総建(千葉市)社長、 長谷川等(35)=横浜市瀬谷区三ツ境=、同社千葉店元店長、山本実(41)= 千葉市稲毛区園生町=の両容疑者ら計7人を詐欺などの疑いで逮捕した。 同課は約890人が総額約10億円の被害にあったとみている。 調べによると、長谷川容疑者は従業員3人と共謀し、昨年1月から2月にかけ、 横浜市戸塚区の無職の男性(73)に対し、「床下の柱にヒビが入っている。 地震がきたら危ない」などと虚偽の説明をして不要な工事契約を結び、 約181万円をだまし取るなどした疑い。同容疑者は「従業員が勝手にやった」 と容疑を否認しているという。 山本容疑者は警視庁がリフォーム詐欺で摘発した「サムニングループ」の元社員。 三共総建の社員らは同容疑者が持ち込んだ同グループの顧客名簿を基に訪問し、 同グループが警視庁の家宅捜索を受けた際の新聞記事を見せ、「前に工事をした会社は ひどい会社だ。うちはちゃんとしてますよ」などと言って契約を結ばせていたという。
05.08 アイフル、全店の業務停止・違法取り立てで3日間
強引な取り立てなど違法行為が相次いで発覚し、金融庁の行政処分を
受けた消費者金融大手のアイフルは8日、簡易申込機を含む約1900店 すべてで貸し付けや回収、新規勧誘などの業務を停止した。全店の業務停止 は10日まで3日間。顧客の自主的な返済は受け付ける。 法令違反があった五稜郭店(北海道函館市)など3店舗は8日から25日間、 諫早店(長崎県諫早市)と電話による返済の督促をしているコンタクトセンター 福岡(福岡市)は同20日間の業務停止となる。 近畿財務局は8日午前、アイフル本店(京都市)などに職員を派遣し、 業務停止命令が守られているかどうか調査した。法令違反があった店舗 についても調査する。 アイフルは処分を受けた4月14日から、テレビコマーシャルなどの宣伝を 2カ月間の予定で自粛している。福田吉孝社長ら経営陣の報酬も減額した。 厳しいノルマが強引な取り立てにつながったとみて、営業店の業績を社員の 賞与に直結させる成果主義も撤廃した。 アイフルホームページ http://www.aiful.co.jp/ 行政処分に関するお知らせ(PDF) http://www.aiful.co.jp/aiful/060414nr_3.pdf
03.18 最高裁判決 「4審」で借り手救済 特別上告、最高裁が差し戻し判決
貸金業者が利息制限法の上限を超える利息を受領できるか否かを巡り、
最高裁が異例の4度目の判決を言い渡し、被告の借り手側が実質逆転勝訴 した裁判が17日あった。借り手は1審の簡裁から地裁、高裁と3回続けて 敗訴し「高裁判決は憲法違反」と主張して特別上告していた。最高裁第2 小法廷(津野修裁判長)は違憲主張を退けつつ地裁、高裁判決を破棄し、 審理を地裁に差し戻した。最高裁によると、特別上告に基づいて高裁判決が 破棄されたのは、過去10年では初めて。 貸金業者は借り手に残債約200万円の返還を求めて姫路簡裁に提訴。 敗訴した借り手側は神戸地裁に控訴、大阪高裁に上告したが、いずれも 棄却され「上告審となった高裁の判決に対しては、憲法違反や憲法解釈に 誤りがある場合に限って最高裁に特別上告できる」との民事訴訟法の規定に 基づき特別上告した。 違憲主張が退けられた場合は、判決ではなく決定で特別上告が棄却される のが一般的だが、第2小法廷は2月に弁論を開いたうえで、判決期日を指定。 この日の判決では「分割返済が滞れば一括弁済するとの契約は、借り手に 高利を事実上強制するもので、超過利息は受領できない」とした今年1月の 判例を引用し、高裁判決を破棄。神戸地裁での差し戻し審で、残債額などを 審理する。【木戸哲】 毎日新聞 2006年3月18日 東京朝刊
02.22 『灰色金利』撤廃へ法改正 債務者救済図る 金融庁
金融庁は、貸金業者が利息制限法を上回る金利をとっても刑事罰に問われない
「グレーゾーン金利」を撤廃する法改正に着手する方針を固めた。グレーゾーン 金利を事実上否定した1月の最高裁判決などの流れを受け、今年中にも関係法律 の見直し案をまとめ、07年の通常国会に提出する方向で検討している。各省庁 で縦割りとなっている貸金業の法制度も2年後をめどに見直し、横断的に業者を 規制する新法「消費者信用法」(仮称)の制定をめざす。 グレーゾーン金利が撤廃されると、業者が利息制限法の上限金利(金額により 年15〜20%)を超す利息をとる法的根拠はなくなる。約2000万人が利用 している消費者金融の金利引き下げにつながるとみられ、増加する多重債務者問題 も改善する可能性が高い。 利息制限法を上回る金利は違法だが、現在は借り手が任意で支払い、契約書面が 整っている場合などに限って、例外的に有効とみなす貸金業規制法の「みなし弁済」 規定がある。そのため、刑事罰に問われる出資法の上限金利(年29.2%) をわずかに下回る高金利で貸し付ける業者が多い。金融庁は「この仕組みが多重 債務者の増加につながり、消費者保護の観点から放置できない事態を招いた」(幹部) と判断、グレーゾーン金利を撤廃する方針を固めた。 関係法の改正は、(1)貸金業規制法の「みなし弁済」規定を廃止する(2) 出資法と利息制限法の上限金利を一致させる――の二つの案を軸に調整する。 貸金業規制法は議員立法で、出資法と利息制限法は法務省の管轄のため、金融庁は 与党や関係省庁との協議を本格化させ、今年中にグレーゾーン撤廃の具体的な方策を まとめる考えだ。 金融庁は当面の対策として、貸金業規制法の施行規則をこの夏に改正。顧客の返済が 一度でも滞れば、業者が一括弁済を求めることができる特約については、先行的に グレーゾーン金利を適用できなくする。また、経済的に困窮している人への 「過剰貸し付け」に明確な規制を設け、違反した業者は業務停止命令など 行政処分の対象とする。 さらに、金融庁は、05年4月に閣議決定された「消費者基本計画」に基づき、 貸金業全体を包括的に規制する「消費者信用法」(仮称)を2年後をめどに制定 する方針だ。消費者金融や商工ローンなどを対象とした貸金業規制法は金融庁の 管轄だが、クレジットカードなどの割賦販売法は経済産業省、利息制限法や出資法は 法務省と縦割りとなっている業者規制を見直し、契約条件や取り立て行為への規制を 統一的に整え、消費者保護を重視した制度に改めることが柱になる。
02.07 最高裁判決 不動産売買装う『高利融資』違法と初認定
不動産買い戻し特約、売買装う「融資」違法・最高裁が初判断
売却した不動産を一定期間内に買い戻せる特約をめぐりトラブルとなった 建物明け渡し訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(上田豊三裁判長)は 7日、不動産を借金の担保にしようとした融資であり、売買契約は無効との 初判断を示した。 この特約は、不動産売買に限り一定の条件付きで認められているが、 違法な高金利融資の手段に悪用されるケースもある。江戸時代には 「年季売買」などと呼ばれ、長く慣行として残っているが、今回の判決は こうした事実上の高金利融資を違法と明確に認定した。 訴訟は、大分市の土地と建物について、買い戻し特約付きの売買契約書面 を交わした所有者と業者が、互いに占有権を主張し争った。所有者側は業者 から借金をしており、この契約で代金から利子、手続き費用などを差し引いた 額を受け取り住み続けた。 その後、業者は「期限内に買い戻さなかった」と明け渡しを求めたが、 所有者側は拒否。1審大分地裁、2審福岡高裁の判決はいずれも売買契約を有効 と認め、所有者に明け渡しを命じた。〔共同〕 (21:40) 判例
<平成18年02月07日 第三小法廷判決 平成17年(受)第282号 建物明渡請求事件>http://courtdomino2.courts.go.jp/judge.nsf/dc6df38c7aabdcb149256a6a00167303/2622682650f9a8374925710e001cc01c?OpenDocument
01.26 借り手敗訴の判決破棄 高裁に差戻し
出資法の特例で利息制限法の上限金利(年15―20%)を大幅に超える
上限金利が設定されている日掛け(日賦)金融業者について、超過金利の 受け取りが合法となる「みなし弁済」適用の要件が争点となった2件の訴訟 の上告審判決が24日、最高裁第三小法廷で言い渡された。 上田豊三裁判長はいずれも借り手側敗訴の1、2審判決を破棄、審理を 福岡高裁に差し戻した。 毎日少額ずつを返済する日掛け金融は(1)従業員5人以下の零細業者らが 対象(2)返済期間が100日以上(3)半分以上の日数で金融業者自ら集金する ―場合に限り年利54.75%(改正前109.5%)まで融資が認められる。 任意の支払いでなければ利息制限法の上限を超える「グレーゾーン金利」 の受け取りが無効となるなど、厳しい適用要件もある。だが短期間で 借り換えを強いたり、会社員に貸し付けたりする違法な融資がトラブル となって過払い金の返還請求訴訟も相次いでいる。〔共同〕 (13:36) 判例
<平成18年01月24日 第三小法廷判決 平成16年(受)第424号 不当利得返還請求事件>http://courtdomino2.courts.go.jp/judge.nsf/dc6df38c7aabdcb149256a6a00167303/10fd1aafb4bf2b6f49257100001fb301?OpenDocument 判例
<平成18年01月23日 第二小法廷判決 平成17年(受)第1344号 不当利得返還請求事件>http://courtdomino2.courts.go.jp/judge.nsf/dc6df38c7aabdcb149256a6a00167303/6d991bcb97a8e777492570ff001aaf90?OpenDocument
01.13 最高裁判決 43条みなし弁済 超過利息を認めず
消費者金融などの契約に『返済が滞れば一括弁済する』との特約がある場合、
業者が利息制限法の上限を超えた利息を受け取れるかどうかが争われた訴訟の 上告審で、最高裁第2小法廷(中川了滋裁判長)は13日『特約は借り手に 高利を事実上強制するもので、超過利息は受領できない』との初判断を示した。 借り手側に有利な司法判断となる。貸金業界では同種の特約が一般的で、 超過利息を受領している業者が大半。判決により、現状のままでは超過利息 受領がほぼ不可能となり、業界に重大な影響を与えそうだ。 利息制限法は上限金利を15%〜20%と規定している。一方で、貸金業 規制法には、業者が一定の書面を交付し、借り手が強制でなく任意で支払った 利息は、出資法の上限(29.2%)以下なら有効とみなす『みなし弁済』 規定がある。 訴訟では、消費者金融大手『アイフル』(京都市)系の事業者ローン『シティズ』 (同)が借り手側に189万円の一括弁済を要求、借り手側は『利息を払い過ぎた』 として残債額を争った。1,2審は『借り手は契約内容を認識し、任意で超過利息を 支払った』と判断し、弁済を命じた。 これに対し、第2小法廷は「特約は『超過利息を払わなければ一括弁済する義務 がある』との誤解を借り手に与え、一括弁済を避けるために超過利息を支払うことを 事実上、強制している」と指摘。『誤解が生じなかった、という特段の事情がない 限り、任意で超過利息を支払ったとは言えない』と述べた。そのうえで、特段の 事情の有無を判断するために審理を広島高裁に差し戻した。 また、判決は『みなし弁済』が認められるために業者が交付する書面の記載方法を 巡り、貸金業規制法施行規則(内閣府令)が簡略化を認めた規定について『規制法 の規定に反し無効』と明言した。 最高裁が国の規則を無効とするのは異例で、法改正に基づかない規制緩和に釘を 刺した。【木戸哲】 2006.1.14 毎日新聞記事より転載
<平成18年01月13日 第二小法廷判決 平成16年(受)第1518号 貸金請求事件>http://courtdomino2.courts.go.jp/judge.nsf/dc6df38c7aabdcb149256a6a00167303/2a8687cd5f626b38492570f500249c95?OpenDocument
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