坊主岳
1960m (2001.9.23)

図の奈川渡ダムは奈良井ダムの間違い

 近辺の名前のある山を地図で捜しながら一つ一つ登っている。今回は坊主岳である。 ガイドブックなどに載っているのを見たことがないから、どんな道があるのか、どの程度の時間がかかるのか、登られているのかも分からない。 でも世の中広いものでインターネットで検索すると山行記がある。  国道361号線(通称権兵衛街道)の奈良井ダムから主尾根を直登するコースが紹介されていたのでこれに従うことにした。 例により主な通過点をGPSで位置確認しながら登ることとした。


権兵衛峠より朝もやの伊那谷
 今日は3連休の中日であるが、昨日と同様に天気予報は今日も日本全国お天気マーク一色。こんな状況では山に行かねばならない義務感のようなものが生まれる。 今日の山は比較的近いので出発は8時とのんびりとしたものである。

 権兵衛街道は伊那市西箕輪の羽広荘横の林道から始まる。いつも思うが峠までの10数キロ(30分程)は、代わり映えのない風景の繰り返しでいささかうんざりする。峠の展望所からの今日の伊那谷は、 朝靄がかかっていて絵になる。新たな撮影ポイントとして心にしまって置こう。








赤松林の中の白翁神社
 峠を木曽側に降りると日が差して来た。しばらくして奈良井ダム湖の最上流のイノコ沢に掛かる橋のたもとに到着。ここが登山口になるらしい。もちろん指導標などはない。 ここから北に延びている林道に駐車する。止まっている1台はきのこ採りの人のものか。 ここから、良く手入れされた赤松林を主稜線を目指して登る。 一般登山者を対象としたものではないと思われる申し訳程度(2,3Cmの長さ)の赤テープが付いている。(これは頂上までのルートに終始付けられていたが、間隔も長くこれだけに頼るのは危険ではないかと思う。) 白翁神社まではジグザクに道が切られていて楽に登れる。 白翁神社はいくつかの小宮からなり、補修もされている。この近辺、人家も見あたらないがお参りする人がいるのであろうか。かつては集落があったのかも知れない。

 ジグザグな道は神社までで終わり、ここから上は松葉の降り積もった急斜面の直登になった。息が切れた頃主尾根に出た。(1300m地点) ダム湖の一部が樹林越しに見える。(ここから1800m付近までは展望は殆どないと思って良い。) 尾根はカラマツに変わり、次第に急になって来るが、そこら中で咲き誇るアキノキリンソウに励まされて登っていく。1400m付近からやや尾根は緩やかになり右に緩くカーブする。さっそく笹が出始めた。 1450m付近から笹はさらに丈が伸び首の高さになった。やれやれと思いながら踏み跡を選んで掻き分けて歩く。上りは笹に逆らうから特に難儀する。いかにも熊が出そうな雰囲気なので持ってきたラジオをかける。 私は一度も出会ったことはないから余計怖い。横川渓谷の山は熊が出ることはかねがね聞いている。


展望が開ける−中央アルプス方向
 1500mを過ぎると尾根はクヌギやミズナラに変わった。笹も幾分背が低くなったのでキノコ(カラマツダケ)が見え隠れする。採りたい誘惑に駆られるが、まずは登山。余裕があったら帰り道に採ることにしよう。  再び笹が深くなる。尾根は落葉樹からモミやシラビソに変わった。営林署が付けた境界見出標識がある。1650m付近から急な上りになる。時刻はすでに 12:15 だがもう少しで着けるだろう。何しろ見通しが利かないので先が読めない。

 古びたワイヤロープが放置されている所を過ぎるとこんどはダケカンバに変わった。ミツバツツジがかなり混じっているので春先は綺麗だろう。  1800m地点でようやく樹林がまばらとなり背の低い笹原となって一気に展望が開けた。(左写真)
時間もかかっているので展望は山頂の楽しみにして先を目指す。経ヶ岳から続く尾根も近づいて来ている。  1:15 最後の100mを登り切ると一面の笹原の中に山頂があった。


ダケカンバの尾根が終わると一面の笹原の中に山頂が

尾根通しの山、経ヶ岳(写真奥)

 木がなく丘の上のような山頂。なるほどそれで坊主岳と言うのか。 苦労して登ってきたことを忘れさせるすばらしい展望だ。緑の低山の海に浮かぶ青い御岳、中央アルプス、乗鞍、穂高、槍、八ヶ岳。遠くに恵那山、そしてわずかな平らには木曽の町が見える。 経ヶ岳からの稜線は緑濃いのでやはり笹の稜線らしい。  山頂には3等三角点があり、石碑が祭られている。歴史のある山なのであろう。北側には長い稜線が続いているが踏み後はないようだ。


         遠く乗鞍を望む

 山頂は一面笹で覆われてはいるが笹の疎らなところには、ゴゼンタチバタやハナイカリが見られた。また山頂の南西側には、ハイマツが拡がっている一角がある。 この標高にしては貴重である。
 さて暖かくて気持ちの良い山頂にもっと留まっていたいが、秋の日は暮れるのは早い。1:50 に下山開始。 ペースを上げて笹藪を下り2時間で登り口へ着いた。きのこ採りは止めにした。見通しの利かない尾根で全く迷わなかったのはGPSに負うところが大きい。

御岳を望む


笹の向こうは横川渓谷、
遠くに八ヶ岳

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