相手の心に合わせて生きる
私の顧問先にはいろんな社長さんがおられます。その中で苦手な社長がいます。
男性で私よりすこし年下ですが、どうも私は苦手です。
その社長から毎年3月の確定申告の時期が来たら電話がかかってきます。
「先生、今年も頼みますわ 何日の何時に ○ ○ でお会いしましょう」
こんな感じで電話がかかります。嫌とも言えず、年に一度お会いしていました。
そんなお付き合いが5年ほどあって、それから法人化されて毎月お会いすることに
なりましたが、どうも行くのが嫌でした。しかし、これでは駄目だと自分の心を
変えようと考え、自分の心と向き合ってみました。社長の 何が、どこが、嫌なのか。
なんでそんなにお金に執着するのか などなど・・・・・
いろいろと自分なりにその社長の人格を分析していくと なんとなく理解出来てきた。

例えば、「多分、人に騙された経験があるのではないか ? だから人を信じられず、
お金だけが頼りという気持ちになっているのではないか ?」
だからお金に対する執着が人一倍強いんだ。なるほど そうに違いない。
こんな調子で一つずつ社長の嫌なところを自分が理解できるように
いいように分析していくと、不思議と「嫌(いや)」という気持ちは薄らいだ。

その社長は体の調子が良くない。そのことを案じていると何故か
会うのが嫌だという気持ちが、無くなり月に一度お会いした時に調子はいかがですか?
と 聞くのが習慣になった。そんな心で接していくと 当然その社長も以前より
私に好意的に接してくれるようになった。今では会うことが楽しみになった。
投げかけたものが返ってくる という事だと思う。しかし、この社長とのご縁がきっかけで、
5社顧問先も増えました。そして社長の奥さんのお陰で本を作るきっかけが出来たり
またいろんなことを学ばしていただきました。自分にとって大切な出会いとなりました。

「人生の出来事に何一つ無駄な出来事がない」と言われているように
すべての出会いに意味があり、いらない出会いは無いのだと思う。
すべての出来事、すべての出会いは 自分という人間を作るために必要なものである。

そう理解すると、常日頃から好き嫌い、自分の都合で生きずに、
自分の心を「相手の心に合わせて生きる」「念を入れて生きる」ことが大切だと思う。

※ 念を入れて生きる ということは目の前にいる人、目の前にあることを大事にする心
のことです。自分と接する人に優しい言葉をかけ、過去を悔やむことなく、
未来を心配することもなく、現在「この瞬間を大切に 正しく生きる」ことです。

※「投げかけたものが返ってくる。投げかけないものは返ってこない」
ありがとうって言葉を投げかければ、ありがとうと言いたくなる現象が返ってくる。
不平、不満を言えばグチをいいたくなる現象が返ってくる。楽しいことが好きなら
「ありがとう」を投げかければいいし、困ることが好きなら「グチ」を投げかければいい。
第2話に続く
第2話             木の根の話       第2回 心を育てる会

木の芽が顔を出す 同時に地中では木の根も少しずつ伸びている
その伸び始めた木の根が 大きな石にぶつかった 完全に行き先を阻(はば)まれた状態だ。

しかし、木の根は諦(あきらめ) ない
上手にその大きな石の形に沿(そ)って根を伸ばして成長する
そして ついには大きな石を抱え込むように
しっかりと根をはる。 木は日一日成長していった。

突然ハリケーンがやってきた 強い風が何度も吹き付け大雨が降って地表の土が流される

しかし木はしっかりと大地に根を下ろしている

「大きな石よ ありがとう 私は必死であなたにしがみついて根をはった
あなたのお陰でしっかりと根をはることが出来て 風にも水にも負けなかった」

「木の根よ こちらこそ ありがとう あなたが私にしっかりと
巻きついてくれたお陰で 私は土と一緒に流されずに済んだ」と互いに感謝し喜んだ。

木の根は「こんなところに石があって邪魔だ」と不平を言わず
石を上手に利用する形で 互いに共存共栄した。マイナスを見事に
プラスに転じ、お互いがお互いを生かし合ったのである。

◎ 老子教えの一つに“上善は水の如し(上善如水)”というのがあります
「上善」とは、最も理想的な生き方 のことで,
“最も理想的な生き方は 水のあり方 のような生き方である”との教えです。

1.水は入れる器に従って、実に柔軟にその姿を丸くしたり四角くしたりして合わせる。
2.水は人が好まない低い位置へ低い位置へと流れていく。
3.水はものすごいエネルギーを秘めているということである。

洪水ともなれば、木や家も流してしまう。 つまり,水の持つ大きな三つの要素 
柔軟性・謙虚・秘めた力 を身につけることの重要性を説いたものです。

「柔軟に心を養い、人の嫌がる低いところにさえも身を置くことができる謙虚さを持ち、
時に応じては何者にも屈さない秘めたる力を蓄えなさい」という教えのようです。


平成20年3月4日