ダイビングの情報 > LOG >白馬岳(2016/08/11-13)
昨年に引き続き、今年の夏山は白馬岳に。母と娘と、大雪渓を登って稜線歩きをする。
今年から山の日で休日だが、この日は移動日に当てる。新幹線と特急「しなの」、在来線を乗り継いで白馬駅まで5時間。松本から信濃大町までは満員で立ち席。信濃大町から先の大糸線は単線のワンマン。ビジネスホテルとか民宿で良かったのだが、検索できず、ホテル白馬に泊まる。素泊まり1万円。天気は快晴。
白馬駅前からバスで猿倉まで。5:55のバスに対して5:40ぐらいに駅に居ればいい感じ。朝日に染まる、白馬三山が美しい。バスは、途中の八方から乗ろうとすると積み残しが出ていた。画像は、マウスカーソルを乗せると、titleがポップアップするかも。
06:40 登山届を出して行動開始。最初は林道を進む。今年はGPSでログを採っているので、わりと正確だ。遠く、青空を背景に山頂がよく見え、気分が上がる。予定通り1時間ちょっとで白馬尻に。休憩して08:00 再出発。今年は雪が少なく、しばらくガレ場を進む。ケルンのところ(08:30)からまだまだ岩場。
09:00ごろ、アイゼンを付けて、ようやく、雪渓にIN。雪のせいで寒いので一枚羽織る。さらに、低温により周囲はガスで見通しが立たない。45度ぐらいの雪面を、ひたすら登り続ける。雪面は柔らかで、4本爪の軽アイゼンでも十分。ストックがあればなおよし。落石の音も聞こえるし、雪面に石も落ちている。止まるとリスクが増大するし、休憩しても濡れて寒いだけなので、連続行動。09:55 最後に右方向にトラバースして、雪渓をクリア。
そこからも、かなり大きな岩地帯を、急な速度で上る。けっこうキツイ。10:40ごろ、葱平の場所がよくわからなかったが、その近辺で昼食。持ってきたパンなどを食べる。だいたい、20分ごとに休憩が必要な感じ。11:20 避難小屋での休憩をすぎれば、お花畑が広がる。ペースは下がるが、ゆっくりと景色を楽しみながら、先に見えている村営小屋まで歩く。青い空と岩、緑の絨毯、高山植物の景色は素晴らしい。今年はトリカブトが多いらしく、濃紫の花があちこちで見られた。
12:40ごろ、村営白馬岳頂上小屋着。小屋の手前の小さい雪渓から雪解け水が流れてていて、とても冷たく、汲み放題。あとで判明するが、Tシャツや小物などの土産ものは、白馬山荘よりも、村営小屋の方が好みであった。
村営小屋を出発して稜線に上がると、一気に展望が開ける。北には富山湾、能登半島、日本海。西には、剣岳、雄山。目の前には、杓子岳、白馬鑓。
13:00 白馬山荘着。6h20mの歩行。早速受付をすると、比較的空いているのか、3階の一番端の個室(二畳、定員4名)を充てがわれる。あんまり良くないのだが、すぐに昼寝。頃合いを見計って白馬岳山頂まで。徒歩15分。下は雲海で遠くは見えなかったが上半分は雲ひとつ無い快晴。宿に戻ってビール。500mLで800円だった。
夕食後は星空観察。半月の月が明るく、あまり天の川が見えない状態。しかし、ペルセ群のピークでもあり、流れ星はよく飛んでいて、あちこちから声が上がる。ちょうど、ISSらしき人工衛星も見えた。寒いので草々に退散して20:00ごろ就寝。翌朝 3:00ごろに目覚めた。月が沈んでいるのでしばらく、撮影にチャレンジ。一枚だけ、流星が掠っていた。
4:30ごろ気象。ご来光を見に、外へ。下は雲海。定刻より少し遅れて雲海の上から太陽が上る。朝日に染まる滝雲が美しい。それを見てから朝食。
6:00ごろ出発。白馬岳山頂は、昨日、堪能しているので、すぐに通過。道はズーッと下り基調のガレ場の尾根道。長野側は雲海。日本海側は下までよく見える。上は快晴。
快調に進むが、07:00ごろ、同行者がガレ場で足を滑らせて転倒。転倒時に左手を付いて骨折。ストックを添え木に、タオルで固定して、タオルや手ぬぐいを結んで作った三角巾で固定。白馬岳を登り返して、大雪渓を下るか、尾根道を下って栂池に降りるか。一方は、登り返す体力、葱平近辺の岩場下り、雪渓下り、猿倉からの交通。他方は時間的には長い、尾根の下りは体力的に楽、白馬大池から栂池までの下りのゴロタ、ロープウェイやタクシー乗り場。結局、栂池に降りることを決断した。
そうと決まれば、なるべく早く降りる。これ以上、ガレ場で足を滑らさないように注意しながら下る。大池が見えてからの下りが心理的に長い。09:40 大池着。売店でパンを食べて、その場に居た人にアドバイスをもらって、10:10 大池山荘発。
ここから白馬乗鞍の登りは、大きなゴロタ。バランス感覚に優れる娘はヒョイヒョイと進むが、登りでもあり体力を使う。乗鞍岳からの下りは、とてもハード。腰ぐらいの大きさのゴロタの連続。うまいこと足場を取れば歩を進めることができるが、一つ、足場を間違えると困難。もっとガイドブックなどで強調して欲しかったところである。この道の状態を知ってたら白馬を登り返して雪渓を下りていたかもしれない。負傷者の手を取りながら進む。このルートに関する経験豊富なパーティと合流して混ぜてもらいながら、必死に下る。12:10 天狗原の木道のベンチに到着。ようやく一息が付ける。約2時間の超ハードな下りだった。同行パーティが居なかったら、途中で心が折れていたかも。大感謝。
体力を使い果たしていたので、そこからの下りもかなりヨレヨレ。コースタイム1h00mに対して1h20mで栂池自然園まで下山。ロープウェイで麓まで。
自然園到着時点で携帯電話が復活。まずは119に電話して、救急でやっている病院(この時点で土曜午後)を紹介してもらう。その病院に電話してみても、当直が内科医とのこと。その病院に、さらに紹介してもらって、当直が整形外科医の病院を紹介してもらう。あづみ病院。信濃大町よりもさらに南、駅で言うと信濃松川。栂池からタクシーで1hちょっと。15000円。16:10病院到着。救急受付にて、X線、CT撮影、徒手整復、応急処置をしてもらう。救急の場合、健康保険証を持って行っていたので、預り金5000円。過不足分は後日精算というシステム。今回の場合、救急で整形的な応急処置が完了したので、あとは地元の病院の外来に平日に行って、本格的な治療を行う。
なんだかんだいって、温泉やらマージンやらの辻褄が合い、予定していた「しなの」で帰宅。
今回はシグマ24/1.4ではなく、EFS15-85/3.5-5.6を装着。ズームレンズなのでスナップは撮りやすい。記録的には良い絵がたくさん撮れた。観賞用にはやはり甘いが、今回は被写体が良いので思ったとおりにシャッターを押すのが正解だった。F値が暗いので、ときどきピントが合わないことがあったのがストレス。PLフィルタも試してみたのだが、直交の向きにすると、望遠端で光量不足でさらにピントが合わない。ピントの合わせやすさ=開放でのF値ということが実感できる。星も、プレビューでの構図合わせ、ピント合わせが困難な暗さ。ソフトフィルタは未使用。ただし、広角なのは流星が写る確率が上がるので良かった。
上の星の写真は、f/3.5, 20s, 17mm, ISO=8000。等倍で見ると若干流れている。流星を取る場合は数秒のシャッタースピードでいかないと、流星と星の明るさが合わない。