KAMEでもわかる科学の話、他(ヨタ談)>ビタミンよりカフェイン
初出 1995年ごろ

ビタミンよりカフェイン

ビタミン、カルシウム、十分ですか。 健康であるという特権を持つものとして、 「健康食品」などは食べようとしたこと もない。高いし、まずそう。不健康な人 は健康食品を食べてくれ。 健康な人は食べない。

工場で作られた健康食品と、山に生えている雑草や、海で釣ってきたばかりの 名 前も良くわからない魚のどちらが体によいのか。

こんなことを思ったのは、ビタミンCが多量に添加された飲食物を見ることが ある から。特に夏は飲みもの売場に足が近くなるでしょ。ビタミンCなんて機 械が作っ た食いもんには、酸化防止剤として大量にはいっているので、多分足 りているは ず。僕に必要なものは、クエン酸と酸化防止剤(とダイエット合成 甘味料)入りの ジュースではなくカフェイン1000mgのまずい飲みもの。 その苦さが体に良さそう でしょ。辛い味付けも良さそう。

単に暑さをしのぎたければ、熱いお茶が一番なのは当たり前。 それ以上の感動が 欲しい。

過剰なまでにまずいカップラーメン。100%石油から作られた弁当。 見せかけの味 を競った食べ物なんかいらない。

原始+αの時代には男と女の食べるものは違っていたと想像される。 体の構造が 違うわけだから。というわけで、男性用、女性用と2種類の食品を ラインアップし てはいかがでしょう。いや、絶対発売される。 たくましくて刺激的な男性用と、 体をいたわる女性用。 でも、実際に買うのは逆になるのでしょう。


幼稚でグロテスクなステレオタイプを忘れたくない。 ビタミンもカフェインも雰囲気だけだということは頭では理解できる。 健康なことは大した偶然だ。なぜか今日も、十分に過ごせた。 でも、年寄りは人生を悟っていて欲しい。 サラリーマンおやじは油っぽくて人生 に疲れていて欲しい。 若者は、健康ではつらつとしていて欲しい。 そして、コン ピュータにむかってキーボードを叩く僕は、青白い。


近藤靖浩