ヴィクトリア:モテット集より

T.L.de.Victoriaは16世紀スペインで活躍した、ルネッサンス期スペイン音楽の繁栄を代表する作曲家で、その一生を教会音楽家としてすごし、もっぱら宗教音楽のみを作曲している。今日残されている限りでは、彼の作品にはミサ曲20曲、モテット44曲、イムヌス34曲、マニフィカート18曲などが知られている。

彼はパレストリーナの20年ほど後輩に当たり、その音楽はイタリアで学んだルネッサンス・ポリフォニー書法が中心となっているが、それにスペイン特有の神秘主義的な表現が加わって、同時代のグレコの絵画作品にも共通した世界を繰り広げている。

我が国ではあまり親しまれているとは言えないが、パレストリーナなどに比べると、旋律が比較的短い、劇的な表現が多い、強弱ならびにポリフォニックな部分とフォモフォニックな部分とのコントラストの幅が大きい、などの特徴がある。今後は、多くの合唱団で取り上げられても良いのではないかと思われる。


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2002/01/20 10:44