ミゼ君日記あ〜る
第2章
otonosama
2003/07/22 22:34
打ち切ったってさ………打ち切ったってさ………打ち切ったってさ………てさ………てさ………
あうあう〜(ToT)
おとのさま、涙がこぼれそうになるのを必死で堪えつつ、ヒデさんに尋ねます。
「もう新車は絶対ムリなんでしょーか?」
「うーん、そう言われてもなぁ…もう一回聞いてみようか?」
「お、お、お、お願いいたひまふ」
電話を切り、わずかな望みに賭けます。
数分後、再びケータイが鳴ります。
「やっぱ駄目だわ。メーカーの方はもうどうにもならんなぁ」
「…そう…です…か………(ずーん)」
「あれじゃねぇとおえんのかな?グレードは何が欲しかったんでぇ?」
「カーゴカスタムのオートマだったんですけど」
「ピックのマニュアルなら社用車が二台あるけえ、売っっちゃろうか?」
「いや、仕事に使うわけじゃないんで、一人乗りはちょっと…」
「うーん、そうか…ちょっと他ぁ、あたってみようか?」
「え!他!?」
「ひょっとしたら展示車とかで持っとる所があるかもしれんけぇ」
「お、お、お、お願いいたひまふ」
そんな都合のいい話があんのかなぁ…
この時のおとのさま、後悔の塊と化してます。
なぜ13日の時点で親が出るまでケータイを鳴らさなかったのか?15日がオーダーストップなら滑り込みセーフぢゃんかよおおぉぉぉ!大体他を当たるっつったって、マイチェンしてから年間四百台そこそこしか売れてない車なんかどこが持ってんのさ、ヒデさんっ!
こうなったらネットオークションかなんかで金に糸目を付けずに落札したろうか!?実際、日帰り出来る圏内から出品されているミゼットIIは常に私のウォッチリストに入っております。しかしやはり、車を買うとなると今一つ踏み切れないのも事実…
考えが纏まらないで悶々としていたその時、三たびケータイが鳴ります。
「あったよ。二月登録のカーゴカスタムのオートマが。新古車じゃけど、40キロしか走っとっとらんから新車と変わらんがぁ」
「えええええええええええ!!ホントにいいいいいいい!!!」
神様っているのねっ(T-T)
が、すぐに冷静さを取り戻します。
「ところで、あの…何色ですか…?」
「白じゃって」
……………白………?
よりにもよってカタログを見る限り、一番ミゼットに似合わない、と思われる白とは…
「白、ですか」
「何色がよかったん?」
「緑(エメラルドグリーンメタリック)か赤(レッドマイカ)にしようかと思ってたんですけど」
「ええが、色は好きなん塗りゃあ。な、そうせられえ。これを逃したらもう手に入らんかもしれん。いるんじゃったらすぐに押さえるけぇ。どうする?」
「それ、押さえてください。買いますっ!」
この返事、私の大脳を経由しないで口から出てます。でも数秒後にそれに気付いた大脳も、その言葉を決して否定しようとはしませんでした。
かくして私は『ミゼットII』のオーナーになることが決定したのでありました。
つづく
2003/07/22 22:34