指揮者のつぶやき… 〜指揮者の寺子屋〜


[バックナンバー]


ここはどこ?
TAKAちゃん

2002/11/18 17:59

 ヨーロッパ旅行の話はお休みして、先日の国内旅行での話をしよう。色々な国を旅していると、それぞれの国での文化の違いを感じることが多い。ヨーロッパや中国のように歴史の古い国で素晴らしい文化遺産に触れるのが、旅の楽しさでもある。しかし、国内でもちょっとした風習の違いに驚くことがある。

 前に書いたが、ボクは関東で生まれ育った。そして、30歳前に岡山に移り住んだのである。それまで、主として東京から離れたことの無かったボクにはちょっとしたカルチャーショックだった。言葉はもちろんだが、考え方の基本、お笑いや駄洒落の文化もその精神基盤が違うように感じた。今では大分慣れてきて驚くことはなくなったが、それでもちょっとした違和感は、今でもしばしば感じる。僕は思うのである。ボクの住まいは関西国、ボクの生まれは関東国、国が違うのだからしょうがない。文化も違って当たり前

 日本の文化は関ヶ原あたりを境にして、大きく2つに分かれるように思う。よく言われるのが、「アホ−バカ文化圏」である。ちょっと冗談ぽくいなすとき、「アホ」と「バカ」のどちらを使うか、という文化である。関東では「バカ」、関西では「アホ」といい、その境は愛知県あたりにあるといったものだ。ボクは関東国人だから「バカ」を使う。「アホ」といわれると本当にバカにされたと思ってしまう。だから、子供にもすぐ「おまえはバカだなぁ」という。岡山育ち岡山生まれの我が家の娘達は、いつも決まっていや〜な顔をするのである。

 もう一つは、エスカレータの乗り方である。関西圏では右側に立ち、左側を急ぐ人のために開ける。関東圏ではこれと逆で、左側に立ち右側を開ける。示それぞれに理屈はあるようだ。曰く、日本は右側通行だから追い越しは左だとか、右利きは右手に鞄を持つからぶつけないように右を開けるとか、心臓を護るために左は開けないとか。先日、学会で仙台に行った。なぜかエスカレータで人とぶつかる。よく見ると、皆が左を開けて右に立っている。ボクは関東風に左に立っていたのである。仙台は関東国か、はたまた関西国なのか・・・・。迷っているボクにカミさんが言った「何を馬鹿なこと言っているの、ここは東北に決まっているでしょ!」。

 

 これには後日談がある。ボクは所用で先に帰ったが、カミさんは観光で残った。次の日エスカレータに乗ると、今度は右を開けて左に立っていたそうである。たった1日で、国が、文化が変わっていた。クーデターでも起こったか?いや、そんな大げさなことではなく、よく見ると先頭の人がどちらに立つかで決まるようで、後の人はただそれに従っているだけらしいとのことであった。

 いやはや、エスカレータ通行文化はこの地におよんでいないのだろうか。いやそんなことはないであろう、あの平家や家康をおそれさせた,奥州藤原三代や伊達家の栄えた土地である。きっと、中央に影響されない独自の文化をはぐくんでいるのであろう、とボクは納得したのであった。


2002/11/18 17:59