銚子便り
(第5便)
− 銚子の夏:その1 −
TAKAちゃん
2004/11/29 20:25
立秋は過ぎ、暦の上では秋になったものの、気温の上ではまだまだ夏真っ盛りである。連日、全国的に真夏日が続いている。これも地球温暖化によるものと一部ではいわれているが、決してそれだけが原因とは思えない。
銚子に来て初めての夏を迎えているが、有り難いことにかなり涼しい、もちろん他の地域に比べての話であるが。7月前半は出張が多かったが、銚子に帰り着くとほっとした。全国的な猛暑だった7月でも、最高気温が30℃を超えたのはわずか4日であった。それも31℃になったことはなかった。熱帯夜はなかったと思う。さらに風があるので(さすがは風の街)夜は涼しさを通り越して肌寒さまで感じることがある。晩酌のビールを楽しんで窓を開けてうたた寝をしていると、寒がりのボクは風邪を引きそうになるくらいである。ただ、海が近いためか湿度が高いことと、風が塩分を含んでいるためか、少しべとついているのが、欠点ではある。
ところで、夏を代表する虫の一つに蝉がある。前にも書いたが、おぼっちゃま時代のボクの趣味の一つに昆虫採集があったこともあり、今でも虫には興味がある。最も、ゴキブリ・蛾・衣類につく虫など嫌いのものもあるが・・・。本当は蝶も蛾も同じであるのに、なぜか昔から蛾は好きになれなかった。昼間に活動する蛾は嫌いではなかったので、理由の一つは夜に活動するからかもしれない。では、夜の蝶はどうかって?それは・・・・・・。ちなみに、蝶と蛾の違いは、止まるときに羽を閉じてとまるが蝶で、開いてとまるのが蛾と言うことになっているようである。
話を蝉に戻そう。銚子の町ではなぜかあまり蝉の声を聞かない。住まいがマンションということはあるとは思う。しかし、すぐ近くに大きなお寺がありそこそこ木が生えているのだが、窓を開けてもほとんど蝉の声が入ってこない。さすがに、最近少しミンミン蝉とアブラ蝉の声が聞こえるようになってきた。僕がこれまで住んでいた岡山で最も良く聞くのはクマ蝉であった。我が家の庭のわずかな木にも沢山とまって早朝からうるさく鳴く。気温が10℃くらい上がったかに感じるほどに、すさまじい鳴き声である。この蝉は声が大きいだけでなく、図体もまた大きい。玄関を出たとたんにボクに向かって飛んでくるときなど、まるで雀がぶつかってきたかと思うくらいで、思わず座り込んでしまう。この蝉に初めてお目にかかったのは、小学校の頃に伊豆に遊びに行ったときであった。大きくてもミンミン蝉しか知らなかったボクは、はじめはこれが蝉だとはとても思えなかった。
日本には多くの蝉がいるが、クマ蝉は南方系に属する蝉で当時は伊豆半島が北限とされていた。昆虫採集と言えば神奈川県の大山(中国地方の大山(だいせん)ではなく、丹沢山系の大山(おおやま)である)だったボクが知らないのは当然だったかもしれない。逆にヒグラシは北方系の蝉で岡山の県南の由加山が南限と言われ岡山市内では滅多に聞かれない蝉であった。ヒグラシは朝夕に悲しげに鳴くので、昔キャンプにいってこの蝉の声でホームシックになった恥ずかしい思い出があるが、その話はここではしない。
ともかく、クマ蝉が鳴かないくらい涼しいのが銚子であり、クマゼミが鳴かないから涼しく感じるのが銚子である。
−−−−−−−−−−−−−−前回の駅名は読めただろうか。お二人の方から回答をいただいた。さすがに関東にお住まいになった方は正解だった。ついでに訂正までいただいた。銚子の前の駅は「松崎」ではなく「松岸」の間違えであった。お詫びする。
あびこ、ひがしあびこ、こほく、あらき、ふさ、きおろし、こばやし、あじき、しもうさまんざき、なりた、くずみ、なめがわ、しもうさこうざき、おおと、さわら、かとり、すいごう、おみがわ、ささがわ、しもうさたちばな、しもうさとよさと、しいしば、まつぎし、ちょうし
ボクも関東に27年も住んでいたのである程度は読めたのだが、「きおろし」「しもうさまんざき」にはまいった。「あじき」「しもうさこうざき」「さわら」「おみがわ」も正確に読めたかと言われると苦しいところであった。
2004/11/29 20:25