指揮者のつぶやき… 〜指揮者の寺子屋〜


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銚子便り (第13便)
− 一抹の寂しさ
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TAKAちゃん

2004/12/11 11:08

 昨今、来年度に向けて自動車各社のモデルチェンジの発表が行われている。その新車の名前を見るにつけて、年寄りの戯言かもしれないが、ボクは一抹の寂しさを感じている。何がかというと、これまで親しんできた、あるいは何かと思い出があった、車名が消えていくことである。

 ボクが免許を取ったのは昭和42年のことであるから、もう37年も前のことだ。ちなみに、免許の公布日は昭和42年4月4日で、読み方によっては「しにねん、しがつ、しにち」であるが、かえって運がいいのかこれまで大きな事故には遭わないですんでいる(山で落石にぶつかったのが1回、出会い頭に車・バイクと接触したのが各1回。追突されたのが1回、だから少ない方だと思っている。違反はスピード違反が2回、それも12、17kmオーバーであった)。当時は、マイカーブームのはしりで、トヨタのクラウンとコロナ、日産のセドリックとブルーバードが代表的な車種だった。そう言えば、プリンスのグロリアとスカイラインというのもあった。ほかには、日野、いすゞ、三菱、それに東洋工業(今のマツダ)なんかもあった。そして、ちょうどトヨタのカローラ、日産ではサニーという大衆車が出始めていた。
 ボクの車1号はトヨタのコロナ、それもハードトップでフロアシフトの4速だった。当時としてはかなりスポーティーな車だったが、1年後にできた東名高速道路ではアクセルを床まで踏んでも100kmしかでなかった。それで、最新型のマークII(当時はコロナマークIIといっていた)に替えた。この車はSタイプだったこともあって、ペダルが重いことを除けば大変気に入ったなかなかいい車だった。その後も、事情が許せばいつかはまたマークIIに乗りたいと思い続けていた。それからは、シビック、リベルタ、再びコロナ、そして現在はカルディナに乗っている。なお、自動車練習場で乗ったのはセドリックで当時標準の3速コラムシフトだった。
 先日、マークIIがなくなるとのニュースを読んだ。コロナは前回のモデルチェンジでなくなった。セドリックも今年姿を消した。ブルーバードもほぼ消えかけている。上記の車種で残っているのはカルディナだけになってしまった(それにクラウン)。先日、6ヶ月の点検にトヨタのサービス工場に行った。店頭には、新型のマークXの試乗車が置かれていた。最近の車なのでそれなりに良さはあるのだろうけれど、ボクには名前からしてちっとも魅力的には見えなかった。少なくともマークIIがモデルチェンジするたびに欲しいと思っていた、ボクがいつかはと思って夢見ていた気持ちにはなれなかった。日本の企業は、いつから夢を売ることをしなくなったのだろうか。その点、最近のソニーのブランド志向の製品シリーズには、高額すぎて手が出ないものの、昔の夢を見させてくれる魅力を感じている。

 さて、次に車を買えるときにはどうしようか。もはや、国産車には愛着がなくなっているかもしれない。


2004/12/11 11:08