銚子便り
(第14便)
− 悩ましきもの −
TAKAちゃん
2004/12/11 11:09
銚子に来て早くも新しい年を迎えようとしている。こちらでの生活もだいぶ落ち着いてきた。銚子に来た当初からかなり長い間ヘルニアに悩まされていたため、大学の校務はもちろんこなしてきたが、OPEを除けば何もしないで過ごしてきた。ヘルニアの好転とともにそろそろ趣味の虫も騒ぎ始めてきている。
前にも書いたが、ボクはかなり趣味が広い(どれも中途半端ではあるが)。
これまでかなりの時間を費やしてきたのは楽器制作を含む日曜大工であるが、マンション住まいの身としては、やりやすい環境とはいえない。ボクの部屋はマンションの最上階であるので、ロフトと称する中二階の納戸部屋がついている。これがあったのが、今のマンションを選んだ理由でもある。そのロフトを見るなり、ボクは思った。と、同時に娘が言った。「ここ鉄道模型にぴったり!」何を隠そう(隠す必要もないが)ボクは○年来の鉄道模型マニアでもある。高校生の頃まではいくつかの車両を作ったし、娘が生まれてからの一時期はレイアウトなるものに挑戦し始めたこともあった。しかしその後は、公務が忙しくなったこともあり、その筋の雑誌の購読と、思いを巡らせるにとどまっていた。こういうのをその道では「安楽マニア」という。安楽いすにどっぷりと座り込んで、行動しないマニアという意味である。その安楽マニアから抜け出してみようかな。という虫が騒ぎ始めたのである。
ご存じの方もあろうかと思うが、鉄道模型にはいくつかの流れがある。まずはゲージ(レールの幅、すなわち縮尺の違い)である。現在の主流は1/150-160の縮尺のレール幅9mmのものでNゲージと称している。次に1/80-87の縮尺でレール幅16.5mmのものでHOゲージであるこれらに加えて各種のものがあるが、主流はこの2つである。当然のことながらNゲージの方が小さい。
もう一つの流れは模型の材質であり、プラスティックのものと金属(主に真鍮)のものである。プラ製のものはいくらかおもちゃっぽいが、機械による大量生産ができるので、なんと言っても安価だ。金属製のものに比べると1/10程度で手にはいる。金属のものは手作りが多いこともあって高価である。ただし、キットも販売されているし、ゼロからの自作も可能である。Nゲージはほとんどがプラスティック製なので安価である。これに対してHOゲージは、これまでほとんどが金属製であり高価だ。ボクの欲しい蒸気機関車C57などは25万円もする。なかなか手が出せなくなっている。
ところが最近、プラスティック製のHOゲージの製品が出回るようになってきた。これだと3万円くらいだから比較的手軽に手が出せる価格である。見栄えは落ちるが、安さは魅力である。これでも始めてみようかなと思っていた矢先に、何とttゲージというのが現れた。レール幅は9mmだが、縮尺は1/120で、ちょうどNゲージとHOゲージの中間で、値段も中間で金属製の機関車が10万円ちょっとである。さぁ、どれにしよう。大いに悩む昨今である。春くらいには、どれかに決めて我が家に鉄道模型が登場していることと思う。どれにしたかは、また今度の便りで。
もっとも、悩み続けて手を出せないでいる可能性もある。これまでにも何度かそうしたことがあった。悩ましきかな、人生。人間は悩みながら成長するといったところか(これ以上成長はないだろうが)。
2004/12/11 11:09