by MOCHA


[バックナンバー]


へ〜んしんっ!
MOCHA

2004/10/23 11:43

車のハンドルを握ると人格が変わる・・・なんて話を時々聞きますが。
私は運転をしないのでわからないけど、それって、普段無意識に押さえている性格が、ハンドルを握ると出てくるということなのでしょうか。


さて、ある日(まだ夏になる前だったかな)、ふと思った。
「バッハのカンタータって200曲ぐらいあるんだよな〜。3ヶ月に1曲仕上げるとしても、1年で4曲。200曲歌うのに50年かぁ。ふぇ〜」
まぁ、ソロ・カンタータもあるけど、それは考えないことにして。
OPEでは1年に1曲なので、200年かかる計算だ。(計算っつーほどではないが)
なぁんか、歌わない曲が多いってのも、ちょっともったいない気がしてきた。
せっかくだから、自分で楽譜買って、CDに合わせてでも歌っちゃおうかな〜。
どうせ、毎日、クリスマス・オラトリオとブラジル風バッハを歌ってるんだから、ついでだし。

んじゃ、何の曲にしようかなぁ。
この際、OPEじゃ絶対しない曲がいいよなぁ。
というわけで、世俗カンタータの「おしゃべりはやめて、お静かに」(コーヒー・カンタータ)BWV211に決定。

内容は、コーヒーに夢中の娘リースヒェン(ソプラノ)と、コーヒーをやめさせたい旧弊親父のシュレンドリアン(バス)の駆け引きのお話。
「コーヒーをやめなきゃ、流行りのスカートも買ってやらんし、散歩することも許さんぞ」という父親に、「ええ、結構よ。でもコーヒーだけは許してね」という娘。
脅してもすかしても効き目がなかったけど、最後に父親が「コーヒーやめなきゃ、結婚させん」というと、娘は豹変。「あら、じゃ、コーヒーやめるわ」
そして、最後にオチがつくんだけど・・・。

ソプラノのアリアは2曲。
「コーヒーのおいしさは、千のキスより甘く、マスカットワインより魅力的」と歌う4曲目と、「ねぇお父さん、今日中にお婿さんを探して来てね」と歌う8曲目。
千のキスより甘いはずのコーヒーも、「お婿さん」にはかなわないらしい。この娘、「お婿さん」に何を期待しておるのだと、思わなくもないが、それはともかく。
最後に、合唱(娘とパパと語り手(テノール)の3人で歌う)があって終わり。
この3曲の練習をとりあえず、しております。

で、この8曲目なんだけど、どーも、アタシが歌うと「パパっ!いーから、とっととオトコを連れて来てっ!」と言ってるようになっちゃうのよ。
もっとこう、甘える感じで歌いたいのだけど・・・なんでかなぁ。
思い起こせば、大学の合唱部時代。
誉められたのは(いや「アタシが」というより「ソプラノが」なのだけど)、『日曜日』(詞:蓬莱泰三 曲:南安雄)という曲の中に出てくる「ヒトゴロシノコ、ヒトゴロシノコ」と繰り返す所。
あるいは『明治は遠いたけくらべ』(詞:池澤夏樹 曲:池辺晋一郎)の中の「意地悪の、根性まがりの、ひねっこびれの、どんもりの、歯っかけの嫌な奴め!」と喧嘩する所。

クリ・オラにソプラノのレチタティーボが2曲あるのですが、後光をバックに「あなた達に救い主が生まれた」と天使が歌う13番より、「お前のやってることは、全部まるっとお見通しだ!」というような意味の56番の方が、なんか我ながら歌い易かったり。(本番で歌うのは私ではありません)

なぁんかアタシって、糾弾口調とか、そーゆーロクでもない歌詞の方が合ってるのかしらん。
普段、人を糾弾したりとか、したいとも思ってないつもりなんですけど・・・。

歌の時だけ、人格が変わるってこと、あると思います?(・・・やっと、最初の話と繋がったわ)


2004/10/23 11:43