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 失敗しない写真術 

カメラに燃えていた時期があるんです。私。一眼レフカメラを何台も買い、交換レンズもあれこれ揃えて、コンテストに応募しまくっていた頃。ここでは、その経験をもとに、ちょっとした工夫でより失敗の少ないコンパクトカメラを使った写真撮影のコツを紹介します。


あなどるなかれ! 意外と大事な「手ぶれ防止」

「なんとなく写りがよくない」「ピントがあってない」「このカメラだめだ」...そう思う前に、まずは「手ぶれ」を疑いましょう。片手でカメラを持つなんてもってのほか。左手は大仏様の手のように上に向け、手のひらにカメラをのせます。親指はカメラの側面に添えます。こうすると、うっかり左手でストロボやレンズを隠してしまう、ということも防げます。左肘を脇につけて固定して、右手の人差し指の腹でそっと(息を止めて)シャッターを押します。これで、ずいぶん写真の出来上がりがシャープになるはず。

ポートレートは「逆光+ストロボ」で美人度アップ

昼間でも人物を撮るときは、ストロボを「強制発光モード」にしておきます。そして、被写体には太陽を背にして立ってもらい(逆光)ます。ストロボのおかげでキャッチライト(目に写るお星さま)がはいり、生き生きとした表情になりますし、逆光を使うことで、髪の輪郭もキラキラ光ってキレイ。順光で景色と人物を撮る場合も、ストロボを使えば前髪の影などを消すことができます。

ISO400のフィルムを使おう

ISO100のフィルムよりシャッタースピードが早くなります。...ということは、手ぶれ防止に役立ちます。また感度が高いので曇天にも強いです。

何かと失敗の多い夜景をとるには

三脚なし&コンパクトカメラで撮るには、むかない条件ですが、写らないよりはまし、と割り切ってISO1600のフィルムを使いましょう。人物を入れるとき以外はストロボは発光禁止モードにします。なぜ「写らないよりはまし」なのかというと、ISO1600のフィルムは100や400と比べて、格段に粒子が粗く、画質が良くないからです。

脱!「日の丸弁当写真」

普通、オートフォーカスカメラは画面中央でピント合わせをします。そのまま撮ったのでは、人物が必ず真ん中にいる「日の丸弁当」写真になってしまいます。 画面全体を縦横二等分するのではなく、三等分したどこかにポイントがくるようにすれば(黄金分割)画面全体の印象も芸術性アップ。 そのためには「フォーカスロック」という機能を使います(これはオートフォーカスカメラならたいていついているはず)。 まず、ピントを合わせたい物 or 人が画面中央にくるようにカメラを合わせ、シャッターボタンを半押しにします。すると「ピントがあったよ」と知らせるランプがつきます(音で知らせるカメラもあります。カメラによって違います。)のでそのままシャッターボタンの半押し状態をキープしたまま、カメラ全体を動かし、構図を上記の三分割を意識して決め、シャッターを押します。

日の丸構図(左)と黄金分割(右)

日の丸構図黄金分割


建物と一緒に撮るときは、真下に立つな

よく立派な建物の前で、写真撮影を頼まれますが、カメラを渡したと同時に、あわてて建物の真下まで走って行く人がいます。「建物全体と人物を入れて」とリクエストされても、人物は米粒のようにしか写りません。こういうときは、人は、カメラから2〜3メートル位のところに立ち、建物との距離をあけましょう。そうすれば、人物も適度な大きさで、建物全景もきれいに入ります。

手前から奥に人物が並んでいるときは

迷わず、一番手前の人にピントを合わせましょう。(前述のフォーカスロックを使います)普通に撮ると、画面真ん中に近い奥のほうにピントが合うので、一番手前(=一番大きく写る)の人がピンぼけ状態で大きく写るので、目障りな写真になってしまいます。



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