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ユーザー車検体験記

「車検」って聞いただけでもなんだか難しそうですよね? でも、実際自分でやってみると、「こんなに簡単だったの?!」とびっくりするはず。 以前は「前整備・後車検」が義務づけられていましたが、今はその逆でもOKになりました。つまり「先に車検を受けて、悪いところだけ整備する。」ということが可能です。

ユーザー車検だからと言っても、点検整備まで自分でしなければ、と思うのは間違い。点検整備はプロにまかせて、車検だけ自分で受けに行ってもいいし、簡単な点検は自分でやって、ブレーキなど大変なところはプロにお願いするテもあります。ユーザー車検の所要時間は半日ですから、代車もいらないし、時間の節約になります。メカに弱い人も、簡単な整備くらいは挑戦してみると楽しいですよ。

私は父に教わりながら、24カ月点検にじめて挑戦しましたが...

(私)「ラジエーターってどれ?」

(父)「・・・おまえ・・・そんなことで大丈夫なのか・・・?!」

・・・ま、この程度のレベルです(笑)。非力な私は、タイヤをはずそうにも、ホイールナットひとつ満足に緩めることができず、父にホイールナットレンチの延長棒を作ってもらいました。 でも、これがきっかけとなって、エアークリーナーや点火プラグの交換など、どんどん自分でできるようになり、車に対する愛着も増しました。

では、車検の実際を詳しくご説明いたします。

車検場でチェックされるところ

●ホイールナット、ライト類、エンジンルーム(主に車体番号)
●ブレーキ、スピードメーター
●排気ガス値、ヘッドライトの光軸
●油漏れがないかなど

ざっとこんな感じです。驚きましたか?
車検場では検査待ちの車だらけなので、 一台一台にそんなに時間をかけてもいられないんですよね。

必要な物

青色のものは当日調達)

●自動車損害賠償責任保険(新・旧)
●継続検査申請書
●自動車検査票
●自動車重量税納付書

●車検証
●定期点検整備記録簿(きちんとつけていなくても「あれば」OK)
●自動車税納税証明書(自動車税を納めたときにもらう小さい領収書)
●印鑑&筆記用具
●バインダー(書類をまとめて持ち運ぶのにあると便利)
●現金

準備

(1)車検場に予約の電話をする

検査は車検満了日の一ヶ月前から受けられます。都合のいい日を決め、午前か午後の予約をとります。(午前がおすすめ)

ここから先の準備は当日でも可です。

(2)ライト類のチェック

ひとつでも球が切れていたら合格しません。(フォグランプは除外)

(3)オイル交換とコイン洗車(下回りを入念に)

排気ガス値のチェックがあるので、オイル交換はしておいた方が無難でしょう。下回りの洗車は、検査官が地下で待機しているので、あまり汚いとチェック不可能なため。ディーラーでの車検の際にしてくれるスチーム洗車は高いので(8,000円くらい)、600円のコイン洗車で節約します。

(4)4灯式ヘッドライトはロービーム側をガムテープなどでふさぐ

光軸検査でロービーム側の光を検知しないようにするため必要です。

用意はできた!いざ車検場へ!

検査受付は9時からですが、朝一番は業者さんがずらりと検査ラインに並んでいて、プレッシャーがかかるので、一段落した10時頃をねらうといいと思います。

まず申請書類を作ってもらいます。

(陸運賛助会で代書もしてくれて1300円くらい)。車検証を見せれば、申請書購入と記入、重量税の印紙も貼ってくれて、自賠責の更新もしてくれるので、座って待っているだけで一度に用事が済みます。ちなみに自分で用紙を買って記入する場合は25円ですので、時間があるのなら事前に買って持ち帰り、家で落ちついて記入すればいいでしょう。

次は自動車税事務所で納税確認のハンコをもらいます。

(多摩車検場の場合は車検場の外にありました。) この後、書類一式を持って受付(書類審査)します。 そしていよいよ検査ラインに並んで自分の順番がくるのを待つわけですが そのまえに、ぜひとも、検査ラインの見学をしましょう。 係官に頼むと、何番のラインがいいヨ、と教えてくれるので、検査を受けている車について歩き、検査の順番や機械の操作方法がすっかり頭にはいるまで見学します。 5台分くらい見れば、だいたいつかめると思います。

いよいよ検査ラインへ

(1)外観検査

まず、検査ラインに入る前に係官による外観検査があります。 (人間相手の検査はここだけ。あとは機械で行うDIY方式です。) ここでは、エンジンをかけたまま、ボンネットを開けて待ちます。 係官がきたらランプ類を指示通りに点灯させます。

(2)第1ブロック

ここからは機械が相手です。 表示板に従い、検査を自分で進めて行きます。 判定「○か×」が出たら、次の検査に進み、各ブロック終了ごとに、自動記録機で検査票にハンコを押します。

サイドスリップ検査

信号が青になったら、検査ラインに進入(FF車は駐車ブレーキ選択ボタンを押す)します。黄色い線の上をハンドルを切らないで進むだけです。

フロントブレーキテスト

手前のテスターに前輪を乗せ(ギアはニュートラル)表示板の「ブレーキ踏む」が出たら、力いっぱいブレーキを踏みつけます。 (普段の「乗り心地よく止まる」踏み方では×です。 ここは回っているテスターがビクとも動かぬよう、思いきり踏むのがコツです。) 「○」表示がでるまで、力を抜いてはいけません。

スピードメーターテスト

前のテスターに進み、前輪を乗せ、天井から下がっているボタンを握ります。 「40キロでボタンを押す」表示がでたら、サイドブレーキを引いて3速にシフトアップします。 スピードメーターが40キロで安定したところでボタンを押します。

リアブレーキテスト

後ろのテスターに後輪を乗せ「踏む」の合図と共に思いきり踏みます。

サイドブレーキテスト

同じ位置で行います。思いきり引きます。

私はここで「×」判定がでました。ひととおり検査終了後、整備工場に行きましたが、「どこも悪くない」とのことだったので、再検査で思いきり両手でサイドブレーキをひいたら「○」がでました。ちょっとしたことで「×」になってしまうので要注意です。

車検場近辺の修理工場は、検査ラインと似た構造になっていて検査体験できるようになっていました。「どこも悪くなかった」割には、検査機器使用料として3000円請求され、ショックでした。。

<記録する>

ライン脇に立っている自動記録器に検査用紙を入れて、ハンコをがちゃりと押します。検査用紙を一番上にして、バインダーにはさんでおくとスムーズです。

(3)第2ブロック

ヘッドライト光軸テスト

表示板を見ながら停止・前進ランプ通りに正確に停止して、ライトをつけ、ハイビームにして車を降ります。機械が出てきて勝手に検査するので、その間に排気ガステストを行います。

排気ガステスト

プローブを10センチ程度マフラーに入れ「プローブはずす」の表示がでるまで、そのままの状態で待ちます。 (あまりマフラーの奥まで入れると、検査値が変わってしまうそうです。)

<記録する>

(4)第3ブロック

下回り検査

振動テスターに前輪を乗せて、エンジン停止します。 ここでは「まな板の上の鯉」状態です。 車の下で係官がチェックする間じっと待ちます。 表示板の指示通りに車を操作します。

<記録する>(ここの記録は特に忘れやすいので注意!)

車を移動させ、検査ラインの最後にある総合判定所でハンコをもらいます。 (このとき書類を全て提出)

さあ、これで検査は終了。ひとつも×が出なければ、めでたく新しい車検証がもらえます。

「×がでた!」そんなときは、あせらずあわてず

とりあえず、最後まで検査を受けましょう。 当日なら再検査が可能です。

操作ミスの可能性のあるとき

ブレーキテストで踏む力が弱かったり、 光軸検査で停止位置を間違ったりしたときは、 もう一度検査ラインに並んで、だめだったブロックだけの再検査を受けます。 (このときも外観検査は簡単に行うので、ボンネットを開けて待ちます。) そして再検査したいブロックの選択ボタンを押して検査ラインに進入します。

簡単な修理のとき

光軸など、簡単な調整で、なんとかなりそうなときは、近所の整備工場を教えてもらい、直してもらってから、上記の方法で再検査を受けます。

ややこしそうな修理のとき

下回りのオイル漏れなど、その日のうちに解決できなさそうな時は、とりあえず受付で「限定車検証」を発行してもらいます。そして修理屋さんで、修理後、適合証をもらい、それを車検場に提出すれば検査は受けなくても、新しい車検証がもらえるそうです。

費用一覧表

ユーザー車検費用明細(90年式ミラージュ1,600ccの場合)

自賠責24か月
31,200
重量税1.5トン以下
37,800
検査料小型
1,400
申請用紙
25
コイン洗車
600
合計 71,025円

ディーラー車検費用明細(定期点検整備&部品交換代を含む)

24カ月点検基本料金 25,620 パワステベルト 700
ブレーキパイプラインエア抜き 4,200 ワイパーゴム 650
エンジン・シャーシスチーム洗車 7,560 ワイパーゴム 580
テスター測定 10,720 フレア 750
パワステベルト交換 1,740 ウインドウウオッシャー液 200
冷却水交換 1,740 パーツクリーン 1,600
車検代行手数料 7,000 エアコンガス 5,000
重量税1.5トン以下 37,800 エンジンオイル 4,500
自賠責24カ月 31,200 ブレーキオイル1L 2,000
印紙代 1,000 小計 149,860
オイルエレメント 1,400 消費税 2,395
ロングライフクーラント2L 3,900    
合計 152,255円

●ぷ〜ちゃんでの最新ユーザー車検体験記(2000.8.4更新)はこちらです。


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