SUPERIOR ROCK ALBUM DEPARTMENT
FOREIGN SUPERIOR ROCK ALBUM SECTION
ザ・シャッグス
The Shaggs 「Shaggs' Own Thing」
ROUNDER CD 11547
- 「無意識の昇華」 - Nakadelic
「世界原理」なる意味深なタイトルを掲げたからには、それなりの哲学があるはずだ。などと、馬鹿なことを言ってはいけません。そんなものあるわけないじゃない。そこにあるのは、これ以上ない下手な演奏と歌のブスデブ白人三姉妹であります。まるで三重苦。人生の終局。世界の果て。地獄の入り口。三途の川の大洪水。悪夢が正夢。暗闇の中の黒い光。先天性囚人。曲がらない変化球投手。スカートめくりでレイプ犯扱い。しかも無期懲役求刑。なのに死刑。うさぎの人形を育ててるババァ。黄色い雪。風船おじさん。50歳で童貞。50歳で処女。その2人が出会って最初に迎えた夜。ようはこれらに極めて近いもの、もしくはこれらを音像化したものがシャッグスであります。片田舎で愛を朗々と歌うその清らかなる心は、聞くものの脳をへなへなにしてしまう音の狂牛病。抜けるだけ抜けきったその脱力っぷりは、抜けるような青空に雲を描く。極限まで低められたその演奏テクニックは、エレクトーン教室に通うみよちゃん(6歳)すらもテクニカルに思わせる。ドラムに到ってはこの宇宙のあらゆる音と方向を異にする完全独立体。そんなシャッグスが無意識を昇華させることによって生まれたのは言うまでもない。人と違ったことをやろうなんて思ってる奴は、人と違ったことをやろうなんて思ってる奴がしそうなことしかできない。人と違ったことをやろうなんて思ってる奴がしそうなことなんて、人と違ったことをやろうなんて思ってる奴の為のものでしかない。そんなものは邪魔だから全部捨ててしまえ!シャッグスを聞け!話はそれからだ!ザッパ曰く「今やビートルズより重要だ」。ま、そうゆうこと。
ファーストとセカンドの2on1CD。シャッグスの全てが詰まっております。カーペンターズの「イエスタデー・ワンス・モア」のカバーは、あらゆるカバー曲の中で最強。へなへな。
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