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ファンカデリック Funkadelic

「ファンクとサイケデリックを足したらファンカデリックになるって本当ですか?」    

Nakadelic      

マミー、ファンカデリックって何なのさ?これはファンカデリックのデビューアルバムの1曲目のタイトルである。

その答えは一連のファンカデリックのアルバムを聞けばわかるのだが、決してわかり易い説明がされているわけではない。「すいません、駅ってどこですか?」と尋ねて、人間の細胞1個分の尺度で書かれた詳細な地図を渡されてもなかなか理解できるものではない。

しかも相手は腐った蛆虫の如く異臭を放つときたもんだ。むしろ「駅前の交番で訊いてください」と言われるほうがましである。しかしそこで「もっと簡単に説明してくれませんか?」などと口走ることは、ファンカデリックに「そのぐわんぐわんでギュインギュインのギターやドッカンドッカンでバコバコいってるドラムやベンベラベンベラでビヨンビヨンしてるベースやむにゅむにゅヘラヘラのボーカルを止めてくれ」と言うようなものであり、愚の骨頂である。 ファンカデリックは、攻撃性の強い楽器、特にギターのような、いざ本当の戦いになったとしてもそれなりに武器として役立つんではないかという楽器をメインにしたロックでサイケなファンクバンドだ。であるからして、聞くほうも戦闘態勢をとらねばなるまい。常に頭と腰を動かし、飛んできた弾丸を避ける準備を怠ってはならない。時には弾丸を手で受け止めんが為に、棒を擦るなどして手の皮を分厚くしておく必要もあろう。おしゃれな夜景が見えるおしゃれなバーでおしゃれな会話を楽しみつつおしゃれな時間を過ごしているおしゃれな格好のおしゃれなカップル。おしゃれなおまんこから生まれおしゃれにあんよが上手になりおしゃれに乳歯が抜けたと思い込んでいるような奴ら。 そこにファンカデリックを大音量でかけようものなら・・・「何よこのお店、センスなーい」「ちぇっ、雰囲気ぶち壊しだよ」・・・即死である。秒殺である。そんな奴らにはおしゃれでペラペラのカラオケポップンミュージックがお似合いだ。はやく実家へ帰れ!実家のクリーニング屋でも継いでろ!地元でチェーン展開でもしてろ!ハンガーを余分にいくつか下さい。

最後にクール・アンド・ザ・ギャングのカリス・バヤーンの言葉を借りよう。「僕たちのバンドもファンキーだったよ。でも彼らはファンクそのものだった」。ふむ、まさに仰るとおりである。ところでバヤーンって誰よ?


Funkadelic 「Funkadelic」 Funkadelic 「Funkadelic」 Westbound CDSEWM010



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