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WAR 

「元祖」
           Nakadelic


明るい奴を見つけるとすぐにラテン系だねと言う奴がいるが、ラテンにも壁のしみを一日中眺めているような奴や天気が良すぎて罪悪感を感じてしまうような奴らも恐らくいるであろうが、こと音楽に限って言えば明るい曲が多いわけであります。ウォーの音楽にはラテンの要素がふんだんに取り込まれており、メンバーの誰一人としてラテンにルーツを持つものはおらず、ハーモニカのリー・オスカーなんてデンマーク人でしてラテンとはあまりに隔たりがあるんだが、しかしラテン系アメリカ人に大きな支持を得たのはラテンってやつの寛容さにもよるんではないでしょうか。ああ、いいよ、いいよ・・・どうでも・・・。えーと、そうね、たぶんそれでいいんじゃないかな、うん、わかんないけど・・・。あはっ、遅刻しちゃった・・・8時間ほど・・・てへっ。ってこれも俺のラテンに対する貧弱な想像でしかないのだが。

ウォーの音楽ほどジャンル別けが難しいものもない。明るく激しいラテン系の曲がきたかと思えば、プログレも真っ青の内向的な歌詞と叙情的な曲がきたりと、躁鬱状態で音が攻め込んできやがる。どうもファンクに入りそうだが、ちと違う。ラテンに入れても、ちと違う。かといって、アバンギャルドってわけでもない。♪ あっ、それは何かとたずねたら?・・・・・んなもん聞くんじゃねーよ、ボケ!ジャンル別けなんてどうでもいいじゃねーか、このウスラハゲ!ようはファンクやラテンやロックやポップスやブルースやジャズの要素がぐちゃぐちゃに混ざり合った、当時としては物凄く異色であり、いま聞いても物凄く異色であり、未来に聞いても物凄く異色であろう、物凄く異色な音楽だったわけだが、時代というのは不思議なもので、なぜか当時はこれがかなり売れたのである。

 「The World Is A Ghetto」なんてビルボードのアルバム・ポップ・チャートで1位を獲得したし、「Why Can't We Be Friends ?」のタイトル曲なんて75年のソ連とアメリカの宇宙飛行士が共同作業をした時にNASAが友好を象徴する曲として宇宙船内に流した曲でもあり、ようはかなり一般的にも受け入れられていたのであります。いまや音楽ジャンルがますます複雑化していますが、こいつを聞いたらそんなもんどーでもいいって気持ちになりますな。いや、もとからそんなものどーでもいいんだがね。

WAR 「Why Can't We Be Friends ?」 WAR 「Why Can't We Be Friends ?」
「仲間よ目をさませ!」

アヴェニュー  BVCP-7413
WAR 「The World Is A Ghetto」 WAR 「The World Is A Ghetto」
「世界はゲットーだ!」

アヴェニュー  BVCP-7411


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