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EDDIE HAZEL / エディ・ヘイゼル 

「マゴット・ブレイン」      Nakadelic


エディ・ヘイゼルにジミ・ヘンドリックスの姿を重ねようとするやつがいる。

ジミ・ヘンドリックスはジミヘンというがエディ・ヘイゼルはエディヘイとは言わない。

すでに多くの人々の頭の中で音楽的記号化をなされてしまった(つまりジミヘンをたいして聞いたことないくせに「ジミヘン」という単語は知っていて、何となくだがジミヘンは凄いなぁと思っている奴が多いってこと)ジミヘンとは違いエディ・ヘイゼルはいまでもエディ・ヘイゼルであり、それはジミヘンのことは知っていてもエディのことなんか知るかボケってなロック好き野朗が結構いることに起因しているのかもしれないが、エディがこの世にいなくなってしまってからはジミヘン的神格化をされると思いきや、そもそもブラックロックギタリストの歴史を紐解くとまずジミヘンがいて次にエディがいるだなんてことを知らない奴が多いわけだ。

エディ・ヘイゼルはファンカデリックのオリジナルメンバーであり、PFUNKに多くの曲を残したのだが中でもエディのギターのみによる独演「Maggot Brain」は10分以上にわたる心の独白であり精神の浄化作業であり魂の鎮魂歌でありブルースへの敬愛でありロックへの殴りこみであり涙腺のメンテナンスであり指の運動でありエディの唄でもあるわけだ。ロック好きにはファンクに聞こえ、ファンク好きにはロックに聞こえるほど、エディの曲はロックでファンクなのである。

エディは自分の心に聞こえたとおりに演奏しているだけなんだからジミヘンにプレースタイルが似ているだなんてことは全くもって偶然なんだっつーの!ジミヘンより音が重くて黒いのは周りがはやし立てたりしない上に白人なんか別に相手にしてねーからなんだよ!あんまり目立たないのは生まれつきの性格ってやつで、普段着着たらそこらのおっさんみたいだし、ステージでもライトの当たらない奥のほうで弾いてたりするんだが、みんなエディのことを探してるんだ。

ファンカデリックの一連の作品を聞いたらエディのソロ作品に手を出さずにはいられないであろう。まずはファーストの「Game Dames And Guitar Thangs」を聞き、次に未発表曲集でありファンカデリックの素ともいえる「Rest in P」を聞くことをお薦めします。

Eddie Hazel 「Game Dames And Guitar Thangs」
BS3058
Eddie Hazel 「Rest in P」
PCD-2884


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