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Nick Cave 

「暗重」
               Jan

晴れ渡る空の下、柔らかな風を感じながらNick Caveを聴くなんて全然ダメな人。Nick Caveを聴くには薄暗い裸電球の下、硬く冷たい床に這いつくばって聴かにゃならぬ。両手を後ろに回され、縛られた状態だとより良い。Nick Caveを知る為には欠かせないシュチュエーションであるが、縛られる事に喜びを感じるような人には、効果はない。重く、暗く、決してポジティヴな気分にはなれない音楽である。

Boys Nent Door 、Birthday Partyといったバンド活動を経てNick CaveがBad Seeds(ノイバウテンのブリクサや元マガジンのアダムソン他、一筋縄ではいかない連中で形成されたバックバンド)を率いて1stアルバム「From Her To Eternity」(彼女より永遠に)を発表。アルバムタイトルと同じ曲名のそれは、Bad Seedsの初期代表タイトルである。自部屋の真上に住んでおる女の足音の聞き耳を立て、「彼女は青いストッキングを穿いている筈だ!」と見もしないで断定し「あぁ俺の悪夢」と泣き出し、「彼女をモノにしたい」という欲望に苦悩する本格的なストーカーになる直前の在宅型シャブ中マイルドストーカーの告白といった内容である。このような詩であるから、Nickの歌声は絞り出すような苦しげな叫びや呻きになる。Bad Seedsの演奏もそれに伴い、重く激しく、時には効果音的なノイズも散りばめられ、独特な音を作っている。

また後に「Kick Against The Pricks」という全曲カバーのアルバムを出している。ベルベット〜ジミヘンなど幅広い選曲のアルバムだが意外なほど原曲のメロディに忠実に歌っている。しかし、不気味さを漂わせていて、良い感じになっている。

Nick Cave「From Her To Eternity」 Nick Cave「From Her To Eternity」
アルファレコード ALCB-623
Nick Cave「Kick Against The Pricks」  Nick Cave「Kick Against The Pricks」
アルファレコード ALCB-650


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