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THE WHO / ROCK ODYSSEY 2004

             

< Pantetsu >        

俺は完全に諦めていた。
バブル期には企業冠をつけ、多くのビッグアーティストが来日を果たし、夢は現実と変わっていった。しかし俺は完全に諦めていた。そして居酒屋で酔うごとに、祈るように訴え続け、語れば語るほどに諦めていた。俺にとっては唯一の宗教であるはずなのに。

ジョン・エントウィッスルの訃報を耳にした時、俺は絶望的に自分を責めた。諦めていたようだが、海を渡れば見ることは出来たわけだ。これを機会に海外にまでLIVEを見に行く決意をしたが、バブルの崩壊と共に俺の経済も長いこと崩壊したままであった為に、おいそれと海外にまで足を運ぶのは難儀であった。しかたがないので祈った。ひたすらに祈った。そして俺の経済力は回復した。そして報が舞い込んだ。

2004年の夏はトテツモナク暑かった。俺はこの夏の暑さを一生涯忘れることは無いだろう。俺のような中年オヤジには体力的にも最初で最後のロックフェス参戦だ!

横浜の会場には14時くらいに到着。ポール・ウエラーの出番から参戦しようと思っていたが、あまりの暑さに頭の中はビールしか思い浮かばず、先ずはハイネケンを一気する。会場の回りは多数の屋台が並び、妻と共にアレも喰いたいコレも喰いたいと暴飲暴食しているうちにポール・ウエラーは終了。やはり素面ではいられない。ビールを飲む、ビールを飲む!尋常でない喜びを妻に悟られると大袈裟に茶化されるので平静を装う為にもひたすらにビールを飲む。まず滅多にLIVE会場でビールを飲むことが無い俺が紙コップを重ねていくのは記録的な暑さの為だけでは無かった。

WHOの出番と共に会場に入ったが、予想に反してアリーナ席はスタンドの影となり風も心地よく快適な状態だ。客席は所々に空席もあり、今の若者にとってWHOなんて”どーでもいい懐メロオヤジBAND”なんだなーと思いながら自分の年齢を再確認した。なんてったって小学六年生の時からから30年間も待ってたんだしな!

出た出た!我が師”Pete Townshend”!!!サングラスが気に入らないが本物だ!いきなりブンブンと腕を回している。「いつもよりよけいに回しています〜」と染の助・染太郎のセリフが頭をよぎり苦笑。そして放心は続き最後は予定通り”Listening To You”・・・泣かないように下唇をかみ締め、やはり俺の葬式で出棺の時はこの曲を爆音で鳴らしてもらおうと再度思っている内に終わりは近づく。
ギターの音は最大限にUPされ、俺の思考力がマイナスになろうとした瞬間、ピートはストラトを振り下ろした。俺は膝が震え、口が半開きのまま瞬きも出来なかった。
80年以降のステージでピートがギターを破壊する事は殆ど無く、俺は全く期待も予想もしていなかった為に尋常でないSHOCKを受けた。”ハイ皆さん壊しますよ〜”ではなく、いきなり本気で数回叩き付けた。ギターも割れたが俺の脳みそも割れた。お見事!

会場外の屋台に戻り、飲んで喰って、エアロスミスをBGMに飲んで喰って、メインのエアロスミスに沸く会場を後にした。

ありがとうウドー!



The Rock Odyssey 2004.7.24 YOKOHAMA

セット・リスト

1) I Can't Explain
2) Substitute
3) Anyway, Anyhow, Anywhere
4) Baba O'Reily
5) Behind Blue Eyes
6) Real Good Looking Boy
7) Who Are You
8) 5.15
9) My generation
10) Old Red Wine
11) Won't Get Fooled Again
12) Pinball Wizard
13) Amazing Journey/Sparks
14) See Me, Feel Me




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