ROCK ARTISTS BIOGRAPHICAL DEPARTMENT
JAPANESE ROCK ARTISTS SECTION
ガセネタ
「江夏」 松田裕之
江夏は漫画の主人公だ。右利きを左利きに変えたり、奪三振記録をわざわざ王から奪ったり、オールスターでの連続九三振、江夏の21球。すべて今となっては人類が月に行ったというぐらい嘘っぽい。
生来の心臓病で目眩いに襲われながらもニトログリセリンを常用して江夏は投げた。速球投手の宿命として肩・肘痛に苦しめられ、痛め止めの注射やキツイ薬も多用せざるを得なかった。それでも江夏は登板指令にノーと言わなかった。
王貞治という非常識な常識的怪物が江夏の格好のターゲットだった。江夏は王を三振に取ることが快感であった。しかも王が狙った球で。大いなる常識をぶち破ることでマウンドでパンクしてたのである。江夏は魔球で何度も王を三振に取ったけれど、ホームランもたくさん打たれた。それでいいのだ。簡単にぶち壊されるような常識だったら江夏は失望して、さっさとパンクロッカーになっていただろう。間違いなく。江夏は長嶋に対してはシンパシーを感じた。当たり前だ。ど真ん中の球を尻餅をついて空振りするような奴はパンクロッカーだからね。
引退後に江夏はシャブに手を出した。うんうん、バンクロッカーに薬も必要だ。ホテトル嬢に自分のことを知らないと言われて、わざわざ自ら足を運びビデオ「江夏の21球」を買い求め、ホテトル嬢と一緒に観たというエピソードも素敵だ。もちろんシャブをやってオメコをしながら。
ガセネタの「Sooner Or Later」のジャケットは江夏だ。もうこれだけで充分。音質の悪いこのCDを爆音で鳴らしながら、目薬を大量に入れたテキーラを10杯ほど飲み干し、ししゃもを100匹ほど食らう。そうすれば山崎春美が言いたいことが分かってくる。陰気くさく変わり者を気取って偉ぶるなんてくだらねえと攻撃しまくる。てめえらポーズばっかりで生きてるんじゃねえ!小細工無しの直球一本勝負。
江夏が直球で王を三振に取ったとき「宇宙人の春」を歌っていただろう。もちろん田淵もヒゲ辻も気が付かなかったけどね
ガセネタ「Sooner Or Later」 PSFD-17 P.S.F. Records | |
山崎春美の言葉が喉元にカミソリを突きつけてくるように迫り来る。 音質は悪いが、お子様パンクなんか聴いてる暇があったら聴け!聴け!聴け! |