ROCK ARTISTS BIOGRAPHICAL DEPARTMENT
JAPANESE ROCK ARTISTS SECTION
村松邦男
「商業的成功とは無縁な場所から」 松田裕之
商業的に成功したとかしないとかそういう物にどれほどの意味があるのだろうか?ある者は売れている=支持が多い=素晴らしいといい、ある者は売れ線を鼻で笑いプチブル気取り。不毛である。そういう事で線引きしてる奴らは、自分の価値をいつまでも守って閉じ籠もっていればいい。音楽を聴いているのではなく陣地取りをしてる奴らに用はないのだ。
何はともあれ村松邦男さんを紹介してしまいましょう。ちょっとした音楽ファンなら「シュガーベイブのギターリストだよね。」と反応があるだろう。また、少し通なナイアガラファンなら「多羅尾伴内楽団Vol.2は<村松邦男のエレキをフューチャーして>のサブタイトルが付いてるよね。」と答えてくれるかもしれない。が、しかし「グリーンウォーターっていいアルバムだよね!特にEPOが作曲した<ジェラシー>は最高!」何て返事が返って来たことは、未だかつて一度たりともありません。訊かれればこう答えてやろうと思っているんだが、訊かれたこともありません。ぐぅうむ、こんなにいいアルバムなのに、ちょっと悔しいね。
上原裕氏や村上ポンタ氏、難波弘之氏に、コーラスにEPOも参加したり、山下達郎氏が詞を提供したりしていて、アルバムのクオリティはかなり高いです。特に前半の4曲が素晴らしい!先程も話題にした「ジェラシー」は傑作です。EPOバージョンもあるので、こちらを知ってる人もいるかもしれませんな(「VITAMIN
E.P.O」に収録の「無言のジェラシー」。歌詞が違います。こちらもイイですが、個人的には邦男氏のバージョンが断然良い。)
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発売当初収録曲にCMソングもあったにも関らず、まったくセールス的には不発に終わったが、POPSのエッセンッスがぎっしり詰まったこのアルバムは絶対お薦めの一枚。
村松邦夫「グリーンウォーター」TKCA-70451 徳間ジャパンコミュニケーションズ」 |
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元シュガー・ベイブのギター村松邦夫氏によるポップセンスの 詰まった好盤。名曲「ジェラシー」は泣ける。 |