ROCK ARTISTS BIOGRAPHICAL DEPARTMENT
JAPANESE ROCK ARTISTS SECTION



シャネルズ

「ドゥーワップが日本のお茶の間に鳴り響いたとき」
   SHINGO

なんかここんとこ、やたらとR&Bのシンガーやコーラスグループが出てきてますよねー。アレって何がきっかけだったんでしょーか??今までにもR&Bのすごいシンガーやアカペラグループなんていっぱい居たのにねー、今までは見向きもしなかったのに。まあ髪の毛金色に染めて、ベンツでラップ聴きながら神社に初詣行った帰りの食事はパスタってのがまかり通るおもしろい国ですからね、この国は。まあ誰かがカッコイイって言ったモノをみんながカッコイイって言い出せばそれを好きな俺ってカッコイイってことになっちゃうんでしょーねー、まったく・・・。ってイカンイカン!自分の節操のなさを棚に上げてこんなボヤキかましてたら闇打ち喰らっちゃうよ。怖くなったからねー、この国も。

ということでシャネルズです。日本の歌謡界でコーラスグループといえばなんてったって“ムード歌謡”でしたよね、○○○洋と○○○ファイブとか。ちょっとポップスよりの演歌の後ろで“シャバダバー”ってやつ。あれはあれでジャパニーズオリジナルコーラスというジャンルとして確立されたとは思いますけどね。ゴスペル、DOO-WOPなんかの黒人音楽を演る日本人っていえばそれまでキングトーンズか和田アキコぐらいだったと思います。そこに突如あらわれたのがシャネルズ。こりゃー私小学生のときでしたけどブットビました。

その頃からアニキの影響でコースターズやドリフターズ(全員集合じゃないよ)なんかをかじってましたけど、日本人が顔に靴ズミ塗って、ビッグバンドでDOO-WOPなんて当時誰が考えたでしょーか。そしてこれがまた上手いじゃありませんか。まあご存知「ランナウェイ」でデビューする一足先にナイアガラ大瀧先生のお忍びお遊びアルバムの中の「禁煙音頭」って曲でデビューしてるトコみりゃ上手いのは当たり前、業界では文字通り「お墨付き」だったわけですな。加えてコーラスが上手なだけじゃなかったんですね、これが。お揃いのコンポラスーツで黒人グループばりのダンスという、ビジュアルまでもが完璧だったわけです。

ビジュアルに関してはもっぱら田代まさしさんがアイデアを出していたそうですけど。ここまで完璧なグループが売れないわけないですね。お茶の間はもちろん、パンクの登場に大きく揺れていたロック界をも巻き込む勢いで快進撃、ヒットを連発していったわけです。途中でグループ名を“ラッツ&スター”ってのに変えましたけど(ナゼ改名したかは聞かないでおきましょー)その時代も含めてオリジナルアルバム9枚、その間にベストテンに放り込んだヒットは数え切れませんが、活動を休止したのが1985年(解散してないんですよね、このグループ)。

その後15年、これだけの地盤を彼らが築いたにもかかわらず、彼らを超えるどころかコーラスグループすら歌謡界には出てきませんでしたね。最近ゴスペラーズなんかが出てきだして、黒人コーラスが脚光を浴びだしたみたいですけどどうもねえ・・。今のムーブメントが正しいのか間違ってるのか、私にはわかりませんわ。彼らがシャネルズを超えてないのだけは確かだと思いますけどね。
今度のパフィーの新曲はシャネルズの「ハリケーン」のカバーですって?なんなんでしょうねえ・・。

☆これを聴け!☆

シャネルズ 「Mr.ブラック」 シャネルズ 「Mr.ブラック」   ESCB-1681
記念すべきデビューアルバムです。お馴染み「ランナウェイ」も入ってます。
半分は、本場DOO−WOPのカバーです。それにしても上手いなあ、今聴いても。
シャネルズ 「BACK TO THE BASIC」 シャネルズ 「BACK TO THE BASIC」  ESCB-1781〜2
1996年にそれぞれの道を歩いていたメンバーが集合して突然リリースされた、ライブシングル付き変則2枚組。
ヒットした曲はこの一枚でほとんど聴けます。


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