ROCK ARTISTS BIOGRAPHICAL DEPARTMENT
JAPANESE ROCK ARTISTS SECTION



SNAKE HIP SHAKES

{超ZIGGY!!」
  SHINGO

うーむ、怖いんですねえ・・音楽業界って。売れ行きが悪かったらなんでもかんでもこじつけてクビにしちゃうんだから・・・、って、それはどんな社会でも一緒か(笑)。何が言いたいってネ、あのZIGGYがですよ、セールスが悪くなってきたところにですね、最後の砦、ベースの戸城ジィが抜けちゃって、それを渡りに船の理由にされてマーキュリーミュージックってところをクビになっちゃったんですよ。

まあ確かに晩年の数枚のアルバムではハードさが抑えられて、だからといって得意のメロディアスなお水ロックに走りきるわけでもなく、中途半端なサウンドだと感じてたのは私だけではないと思うし、それでかどうかはわからないけどセールスが落ちてるのは事実でした。そこにバンドの核だった戸城サンが抜けちゃったのは致命的だったとは思うけど、クビにしなくてもねえ・・。さらにその後“ZIGGY”って名前を使うことまで制限しちゃうんですから契約社会ってのはキビシイですなあ。

残ったメンバーに新メンバーを加えて作った、限りなく実態は“ZIGGY”だというバンドが“SNAKE HIP SHAKES”なわけですけど、なんとまあこのバンドの1stアルバム「SNAKE HIP SHAKES」(※1)ってのがいいんですよ、これが!一曲目のタイトルチューンからいきなりハード&スピーディーのブッチギリ!!その後もお得意の歌謡曲風POPメロディーをパワフルな演奏にのせて飛ばしまくる。まるでデビュー当時のパワーを思い出したかの様で、クビも悪くなかったのかも?と思わず唸っちゃいました(戸城の憲ジィには悪いけどね)。

一連の出来事があって新バンドで復活って聞いたときは「どうせ森重サンのワンマンバンドになって歌モノ丸出しのバンドなんだろう」って勝手に思っちゃってましたけど、見事に裏切ってくれました。このカッコよさは元44マグナム、死んじゃったHIDEサンのバンド“Spread Beaver”でもお馴染みのドラムスJOEサンと“サイコキャンディー”ってR&Rバンドから来たベースマン津谷サンの鉄壁のリズム隊に負うところが大きいと思います。ZIGGY黄金期の頃に負けず、いや超えちゃったかな?ってぐらい上手くてカッコイイ。

1stからわずか3ヶ月で発売された2nd(※2)はZIGGY時代の曲のセルフカバーという企画モノになってて、これからって時になんでセルフカバー??ってことで賛否両論ありましたけど、このアルバムでもこのリズム隊二人あってのカッコイイアレンジと、バンド全体のこれからの心意気みたいなものが感じられて私は大好きです。再デビューしてから1年半、早くも4枚目のアルバム(※3)を発表した彼らですが、パワーは増幅する一方、本物のR&Rバンドが少ない日本のロック界で、このまま突っ走り続けて欲しいバンドです。

☆これを聴け!☆

SNAKE HIP SHAKES 「SNAKE HIP SHAKES」 SNAKE HIP SHAKES 「SNAKE HIP SHAKES」
メルダック MECR-30123
Ziggyからバンド名が変わっての1stアルバム。ハード&スピード&パワー爆発の文句ナシの一発。
SNAKE HIP SHAKES 「NO DOUBT」 SNAKE HIP SHAKES 「NO DOUBT」
メルダック MECR-30124
新バンドになって、いい1stアルバムを出して、何故こんな作品?という声が多く上がった問題作。色々事情があったようだが、そのおかげで名曲達がよりパワフルになって蘇ったという声も多し。
SNAKE HIP SHAKES 「NEVER SAY DIE」 SNAKE HIP SHAKES 「NEVER SAY DIE」
メルダック MECR-3010
短いスパンでリリースを続ける彼らの4枚目。楽曲の素晴らしさは毎度のことだが、1stで見せたパワーが衰えることなくさらにアップしているところに、頼もしさと今後の更なる可能性を感じる。


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