ROCK ARTISTS BIOGRAPHICAL DEPARTMENT
JAPANESE ROCK ARTISTS SECTION



高円寺百景

「高円寺っていいね」
       Nakadelic

俺は阿佐ヶ谷在住だ。だから高円寺にはよく行く。隣の駅だからな。チャリで5分くらいだ。松屋の牛めし並は290円で味噌汁付きだ。なんとも破格である。俺の生命を支えているとさえ言える。俺は松屋の申し子だ。当然、阿佐ヶ谷の松屋には毎日通っている。しかしいつからか全ての店員の顔を覚えてしまった。そうなると向こうも俺の顔を間違いなく覚えているであろうから、どうも気まずい。なぜかというと、店員の間で勝手に俺に変なアダ名を付けてるんじゃないかとか、無職だと思われてるんじゃないかとか、いろいろ考えてしまうわけだ。妄想大戦である。実際、無職なわけだがね。そんなことをうじうじ考え始めてしまった時には、隣駅の荻窪や高円寺の松屋に行くことにしてる。そもそも外食の選択肢が松屋しかないのが悲しいのだが、そのことはあまり深く考えないようにしている。
高円寺という街はなんとも独特の雰囲気がある。特に音楽に関しては非常に濃いスポットと言える。音楽密度は阿佐ヶ谷の1億倍はある。ライブハウスやレコード屋も多い。深夜にも関わらず人が結構いたりして、危険な香りが漂っている。街全体がだらけているような感覚もある。ロックやる奴には、だらけてる奴多いからな。ビシッとしたスーツに七三分けでロックやってる奴、あんま見かけないし。ダメ人間も多そうだ。だから俺はこの街にいるときは、妙な安心感を覚える。石を投げればダメ人間に当たる。高円寺にはそんなイメージを勝手に抱いている。実際は普通の街かもしれんが。それでいて中野よりやさぐれ度が高い、という気がする。中野もダメ人間率は高そうだが。

ところで高円寺百景である。吉田達也のユニットの一つ。マグマのフォロワー的存在と言えるが、高円寺風味とでも言える「抜け」もある。ここがマグマとの大きな違いであろう。やはり高円寺は偉大な街であります。

高円寺百景「高円寺百景」 高円寺百景 「高円寺百景」   GMCD-012
ファースト。マグマだー。驚き。衝撃。こんなものが日本に存在したなんて。
高円寺百景「弐」 高円寺百景 「弐」   GMCD-027
セカンド。抜けがよく表れている。ポップな曲がいきなり出てきたりする。「ポキ、ポキ」とか歌ってる。ずっこけます。一番高円寺百景らしさが出ているような気が・・・。
高円寺百景「Nivraym」 高円寺百景 「Nivraym」   MGC-18
正統派プログレのような感じ。完成度高い。でも雑さがなくなった。


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