ROCK ARTISTS BIOGRAPHICAL DEPARTMENT
JAPANESE ROCK ARTISTS SECTION
クレイジーケンバンド
「こんなに騒がれちゃっていーのでしょうか!?」 SHINGO
「やっと来ました」というか「ホンマにええんかい?」というか、何故か大ブレイクしてしまいました。 年末にガンガン流れてたJ-PHONEのCM「♪クリ〜スマ〜スナ〜〜〜イ愛をいっぱいこんめてぇ〜〜〜〜・・・・」のクレイジーケンバンドです。
このバンドのリーダー横山剣ってヒト、元はというと中期COOLSで多くの名曲を送り出し、またツインボーカルの一角でもあった不良ロックの権化のようなヒトだったわけであります。COOLS脱退後は「ダックテイルズ」というバンドを作って、COOLSっぽいテイストにさらにR&B・ファンク色を強く加えて“東洋一のサウンドマシーン”なんて呼ばれながらバイカーやオトナの不良達にこよなく愛されてきました。そしてしばしの沈黙の後、これまでの音楽スタイルをベースにしつつ、さらに強力な“ヨコワケハンサム”“ファンキー昭和歌謡”テイストをふんだんにふりかけて「クレイジーケンバンド」が生まれたのであります。
ダックテイルズまでの剣氏は“アメリカなどから聴こえてくるファンキーサウンドをいかにかっこよく日本語で見せるか”ということにこだわり、追求していたようですが、ある日悟ったようです。“昭和が産んだ日本の“歌謡曲”そのものを追求することで、なんとも“カッコイイ”“ファンキー”な音楽が出来上がる”ということを。また彼らが生まれ育った“横浜”という土地が持つ“エキゾチック“で“オリエンタル”な香りも彼らの音楽の強烈な香辛料になっているようです。そこにリーダー剣氏の確信犯的なおとぼけキャラが隠し味になってまさに極上の“東洋一のヨコワケハンサム歌謡”が完成します。
ワタクシ、COOLS時代からずっと剣氏を見つめ続けてきたわけですが、彼の創る音楽がこのような形になるとはまったく予想していませんでした。しかし“ウタモノ”と“不良ロック”に目がないワタクシとしては嬉しい限りの大変身でありました。 とはいえ、こんな音楽がメジャーな世界に受け入れられるなどとは微塵も思っておらず、引き続きひっそり聴いていこうと思っていたところでのこの大ブレイク。いい事なのやら悪い事なのやら・・・・。
クレイジーケンバンド「青山246深夜族の夜」 Pヴァイン PCD-5617 |
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ライブ盤です。アーティストの活動スタンスを見る時「ライブのための作品」を作るヒトと「作品あってのライブ」と言うヒトの二つに分かれると思いますが、後者のほうであることを公言しているケンバンドでありますから、最新盤の「GT」あたりを薦めるべきとは思いますが、敢えてここではこのアルバムを推したいと思います。ジャケット、タイトル、MC、野坂昭之氏をゲストに招くセンスなど、すべてを含めてケンバンドの世界観を感じて欲しいと思います。イ〜ネったらイ〜〜ネッ!! |