ROCK ARTISTS BIOGRAPHICAL DEPARTMENT
JAPANESE ROCK ARTISTS SECTION

スピッツ

「みんなスピッツを”空も飛べるはず”だと思ってないか?」
  

雄人         

俺はスピッツが好きだ。初めて買ったCDは『チェリー』だし、俺に最も影響を与えた音楽人だ。そのスピッツのアルバムの中でも『惑星のかけら』『ハチミツ』『隼』は素晴らしい!それはスピッツは常に進化し続けているバンドだからだ。より良い音楽を求めている。特に『惑星のかけら』は、前作の『名前をつけてやる』のやわらい音楽から一転して、スピッツのロックを模索した実験的な傑作アルバムに仕上がっている。リアルタイムでこのアルバムを聴いた人間は新しいスピッツの快進撃を期待したのではないだろうか。

しかし!! スピッツの4ndアルバム『Crispy!』はスピッツ史上最低のアルバムだった。そう言い切れるほどひどい作品。何故こんな自体が起きたのか?その答えは簡単で、金の問題である。音楽的に質のよいものが必ずしも売れるわけではない。スピッツの音楽は世間に受け入れられなかった。そして、プロデューサーに笹路氏を迎え、より大衆受けする面白みのない音楽を目指した。その結果『空も飛べるはず』が生まれ、不幸にもスピッツに「さわやかなポップバンド」のイメージを日本人に焼き付けたのだった。『Crispy!』・uョ聞澆離▲襯丱爐・瓮鵐弌爾量椹悗靴寝山擇任覆い海箸倭靆郢瓩・崋・・・・イC覆茲Δ砲笋譴燭里蓮慙農韻里・韻蕁戮泙任世辰拭廚噺譴襪海箸・蕕碚・韻襪隼廚Α・・凾タでも、俺はそのヒットを憎んでるわけじゃない。そのヒットのおかげで今もスピッツというバンドが存在し、そのヒットのおかげで少しはメンバーの意見の反映の度合いも大きくなってくるのだから。ということは『ハチミツ』『隼』は生まれないことになる。スピッツ史上最大の汚点はその後のスピッツをより良い方向に向かわせたのだ。

そこでこれを読んだ人はスピッツというバンドをこう認識していただきたい。ハイトーンヴォイスを持った欲求不満ロック少年(リヴァースクオモみたいだな・・・)草野正宗とちょっとぶっ飛んだ髪型してる中途半端なギターに自分の感情を乗せる男、三輪テツヤ。リーダーだけど全く芸能人のオーラを感じない日本で有数のアグレッシブなベースを弾く藤井隆、田村明浩。アグレッシブで芸術的なドラムを叩くアヒトイナザワと潔癖で無感情なドラムを叩く坂田学、その中間のドラムを叩く男、崎山龍雄で構成されたバンドだと。


惑星のかけら スピッツ / 惑星のかけら
     ユニバーサルJ  UPCH-1184     
ハチミツ スピッツ / ハチミツ
ユニバーサルJ  UPCH-1187
隼 スピッツ / 隼
ポリドール  POCH-4001



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