ROCK ARTISTS BIOGRAPHICAL DEPARTMENT
JAPANESE ROCK ARTISTS SECTION


JULIE / 沢田研二

「ROCKが好きならJULIEを聞きなよ。早めに評価してた方が身の為だゼ」
                   

 < マサキ >

 「ROCK」ってなんだ?・不良の音楽・下半身を感じさせてくれる音楽・シビレる音楽・シャウト!・熱い音楽・・・。ビートが云々・・という捉え方もあるだろう。けれど結局は「バンドで演ってりゃROCKって訳じゃない。スピリチュアルな部分に熱いものがなきゃROCKにはなんないのさ。」と俺は言おう。

確かに50年代にROCK'N ROLLが生まれた時は不良のティーンエイジャーの音楽だった。
白人のカントリーと黒人のR&Bが結びついてROCK'N ROLLは生まれた。
それは優越感の強い白人が鼻っからバカにして聞かなかった黒人のリズム感を改めて認めざるを得ない瞬間だった。
一方劣等意識の強かった黒人は「白人が俺達の真似をしてくれている。」という感動でこの生まれたての音楽に拍手した瞬間だったろう。
そしてこの二つの人種と音楽が融合し始めた瞬間だった。
一つの音楽が差別を減らすことに近づき始めた瞬間だった。

「不良」ってなんなんだ?
「自由」「改革」「可能性の拡大」なんだと俺は言おう。
「既成概念に囚われず権力に対しても自己主張する。」=「ブッ壊す。」=「異質なものを結びつけて新しいものを作りあげる。」
それまで大人に対して従順だった子供たちが大人の価値観に対して「NO!」と物申した瞬間がROCKの生まれた瞬間だった。
まさにROCKが生まれたってことはPOPレヴォリューション(大衆意識の改革)だったんだ。
だからROCKは大人達が恐れ忌み嫌った音楽だったんだ。
そしてROCKは不良の音楽だと言われたんだ。

      ROCK'N ROLL HEAVENでキラ星の如く煌くアイツ等も今も転がりつづけるROCKし続けるコイツ等も皆そうじゃないのか?

日本でROCKしつづけるヤツで愛してやまない一人の男に「沢田研二」がいる。
何故か彼はどこのCDショップでも歌謡曲の欄でCDが売られている。
俺はROCKが好きだが別に歌謡曲をバカにもしていない。
別段好きな訳でもないが。

「彼の歌を一度聞いてくれ。できればライヴで。」「歌謡曲シンガーだとバカにしないでくれ。昔の白人のように。」「彼ほど日本のPOPレヴォリューションに重要に携わった男がいるか?考えてくれ。」
あまり熱心に見た訳でもないが沢田氏が売れに売れてた頃「ベストテン」って番組にいつも出演していたのは「アイドル」と「演歌歌手」とほんの少しその時々に売れている「バンド組」だった。まだまだ歌謡曲と演歌が強い時だった。
そこにド派手なコスチュームで30近い、いや30を超えてもカッコイイオッサンがバンドを引き連れて10代のアイドルと大人の演歌歌手に混じって歌ってたものさ。・・・「勝手にしやがれ」「憎みきれないろくでなし」「サムライ」「ダーリング」「ヤマトより愛をこめて」「カサブランカダンディ」「Oh!ギャル」「ロンリーウルフ」「TOKIO」「恋のバッドチューニング」「酒場でDABADA」「お前がパラダイス」「渚のラブレター」「ス・ト・リ・ッ・パー」「麗人」「お前にチェックイン」「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」・・・。ROCKを知らないヤツでも歌謡曲をバカにしてるヤツでも何曲かは耳にしてるだろう。

      だけどシングルカットされた曲以外に実はカッコイイ曲が何曲もあるんだゼ。

確かに沢田氏のアルバムの中には「ROCKというよりこれはシャンソンじゃないのか?カンツォーネっぽい曲だなぁ。」ってものもある。
だけどELVISの「IT’S NOW OR NEVER」はROCKなのか?「オーソレミーオ」じゃないか。
BEATLESの「ミシェル」はなんだ?
STONESの「ルビーチューズデイ」「レディジェーン」は?
ROCKってのは本来違う音楽が結びついて出来た音楽なんだ。
本来幅の広い音楽なんだよ。
沢田氏はROCKでありつつその音楽的土壌の広さこそ魅力なんだ。

      ELVISもBEATLESもSTONESも皆デビューしたての頃はアイドルだったしね。

いまやCDで売れてるものはほぼPOPSって時代になってしまった。
演歌もアイドルも少数派になってしまった。
その先駆けとして沢田氏が時代を作ったといっても過言ではないはずだ。
「歌謡曲シンガー」だと言われようと「誰に評価を得ようと得まいとも」沢田氏はずっとROCKしつづけてる。
今年は59歳かな。彼は今年もツアーで歌っている。
日本で最高なROCK'N ROLLERの一人であるJULIEを知って頂きたい。

      ソンはさせないぜ。

伝説の郡山「ワンステップフェスティバル」で御大・YUYA UCHIDA氏が「MY FUNKY FRIEND KENJI SAWADA CALL JULIE!」と紹介してたっけ。
またいつか沢田氏のデビュー何十周年かを祝う番組でがやはりYUYA氏が「LADIES & GENTLEMAN.沢田研二を舐めんなよ!」とおっしゃった。

      ROCKが好きならJULIEを聞きなよ。早めに評価してた方が身の為だゼ。
たかがROCK'N ROLL!されどROCK'N ROLLさ。


                  沢田研二 / 俺たち最高
                            アート・ユニオン

齢59にしてこのアルバム!現在同タイトルツアー開催中。沢田研二を舐めんなよ!他にお勧めは「PYG」(スタジオ録音番とライヴ番2枚組の2枚のアルバムあり。ショーケンとの夢のツインヴォーカル。)「FUGITIVE」(ロンドン録音、全曲英語詞、シンプルなロックンロール。)「恋のバッドチューニング」「G.S.I LOVE YOU」「STRIPPER」(ROCKの原点ROCKABILLYが好きならコレを聞け!)「CoーCoLO〜1夜のみだらな鳥たち」(バックは石間秀樹・篠原信彦・チト河内・・ガキには聞けない大人のROCK!)「彼は眠れない」「HELLO」「greenboy」LADIES&GENTLEMAN THANKS!」



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