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突然、ガンの宣告を受けて人生が一変してしまった。最初に頭をよぎったのは「ガン=死」という諦めの言葉。満50歳は早過ぎるかな。慌しく時が過ぎていき、いつしか生きることへの執着心を日々感じるようになった。第1章はそんな気持ちの変化を表しています。
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かなり前からセキは出ていたけど、このところ講義をしている最中に出始めて困ってしまう。講義を中断する度に「セキが出やすい薬を飲んでいるものだから」と言い訳してきた。事実、ちょうど一年前に脳梗塞を発症してから服用中の薬は「セキを伴うこともある」と聞いていた。しかし、セキがここまで激しくなるとチョッとおかしい。やはり病院へ行くか。
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セキもそうだが、気になっていた首の下の膨らみ。リンパ節腫脹というらしい。地元の総合病院で外科医をしている従兄に相談し、生検用のサンプルを切り出してもらった。数日後、検査の結果は最悪。腺がん細胞が見つかった。どこから来たガンなのかハッキリした原発巣まではわからないが、恐らく肺らしい。かなりのショック状態に陥った。
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ガンの本体はどこなのか。他に転移はしていないのか。採血に始まり、頭部MRI、胸部CT、腹部CT、骨シンチと連日通院しての検査だ。しかし、どこかに必ずいる筈なのだが、これといったモノは見つからない。肺に「らしきモノ」が薄くあるがハッキリと断言できないそうだ。結局、撮影したフィルムなどの資料を持って、県立がんセンターへ行くことになった。
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自宅から約60km。県立がんセンター、がん専門の大きな病院だ。持参した検査結果があったので、それ以外の検査を通院して受けた。お尻に指を入れての前立腺検査。背骨の下側に痛い注射針を刺す骨髄検査など。特に喉の器管からカメラを入れる気管視鏡検査は、局所麻酔をかけていてもかなり苦しい。汗と一緒に涙もボロボロとこぼれ落ちた。
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がんセンターの内科医師から一枚の写真を見せられた。先日涙を流した気管視鏡検査で撮影した右肺の中とのこと。しかし正常ではないそうだ。説明によると、この先は二股に分かれているところが、穴が一つしか見えない。つまり、もう一つを何かが塞いでいるというのだ。その何かがガンらしい。しかし、その穴の先まで検査できなかったため、これが原発巣だとは言い切れない。ただしCTに写っていた薄い影とは一致したそうだ。それと主治医が呼吸器内科の専門医に交代するとの話。
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がんセンターには沢山の病院から紹介状を携えてやってくる。入院はよほどの急患でない限り予約制だ。もちろん予約しているが、私のように自分で車を運転してくるようでは後回し?かも。日時が決まれば自宅に電話をくれるそうだが、突然「明日」ということもあるらしい。病院の事務方では、2箇月待ちとかのん気なことを言っている。ガンは早期発見、早期治療が鉄則ではないのか。何故か腹立たしく思えてきた。
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昨日から首(喉)のリンパ節にツーンとした痛みが走り、ついに声がかすれてしまった。がんセンターに連絡を取り、妻に同行してもらって駆けつけた。あいにく主治医は来週まで出張中。他の呼吸器内科医に見てもらう。この先生、早速入院の手続きを指示して下さり、今月12日に入院することが決まった。また、痛みとセキの飲み薬も処方してくれた。内心、この先生が主治医だったら・・・女医さんだし。とにかく妻共々感謝しています。
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