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Whoopee's
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*上から下に更新しています。

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 ここのところ、notesにもBBSにも僕が現れないのにはワケがありました。謹慎中だったというか.....。ウーピィが緊急入院してしまったんです。

 今、僕の左手人差し指には、ツメの生え際あたりから手の甲にかけて、ゆるいカーブを描いた長い切り傷があり、右手の甲と手のひらには、点々と同じような深さの傷があります。前者はウーピィの上アゴの犬歯がなぞっていった傷で、後者はウーピィのツメが食い込んだ傷です。
 #ここから下、30行くらいは内容がハードですので、読まないほうがいい方もいるかもしれません。

 1/28(日)の夜、ウーピィは夢中になってガム(ホネのような形に両端が結んである、犬用の硬いオヤツ)をガシガシやっていたのですが、半分ほど食べたところで、残りの丸い結んである部分を呑み込んでしまいました。クルミほどの大きさです。
 びくん、と一瞬硬直したのち、ガクガクとケイレンしはじめて、明らかに呼吸がままならない様子でした。僕の手の傷は、なんとかそのガムを取り出そうとしたときの傷です。

 指先がガムに触れはしたんだけど取出せない。かかりつけの病院は、車で30分はかかってしまうので、そんな時間はないと思い、歩いても2分ほどの所にある小さい動物病院へウーピィを抱えて向かいましたが、すでに明かりが消えて誰も出てきません。しかたなくマンションに戻って車を出すことにしたのですが、さっきまではかろうじて呼吸も出来ていて、けなげにも立ちながら苦しんでいたウーピィが、へたりこんでる上に、鼻からは胃液(だ液?)と血が混ざり合ったものをぶくぶくとあふれさせはじめています。手のひらで、着ていたトレーナーでぬぐってもすぐにまたあふれてきます。とにかく呼吸を維持させなければと思い、ウーピィの鼻に口をつけて何度も吸い出しましたがだめです。

 もう一軒、車で10分弱の所に大きな動物病院があるのを知っていたので、とにかく車を走らせました。「がんばれ、ウーピィ、絶対助けてやる!」とか声をかけつつ片手で泡をぬぐい、信号待ちのたびに口をつけて吸い出しました。
 幸い、病院はまだ開いていて 、すぐに手術室へ運ばれました。麻酔をかけてレントゲンをとり、口から取出してみるとのこと。

 待合室で30分くらい独りで待っていました。何もできることはありません。先生がレントゲン写真を持って戻ってきたときに発した言葉は、恐ろしい現実でした。
 「食道に詰まったガムが気道を圧迫している。チューブを入れたので酸素は送っているが、急性の肺炎や肺気腫におちいる恐れがある。その気配があれば、切開して対処するが保証はできない。また、肺が無事でも、食道に傷がある場合は命は救えても一生食べ物・栄養を口からとることができないで、常に看護しなければならい状態になることもありえる。とにかく最善を尽くす.......。」

 これは本当に現実なんだろうか?悪夢じゃないのか?生まれて4ケ月、家に来て1ケ月半、こんなふうに、もう、ウーピィはいなくなってしまうのだろうか?信じられない。信じられないよ.....。

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 それからさらに一時間は待ったでしょうか。担当してくれた先生が、もう一人年配の先生らしき人を連れて戻ってきました。その人は院長先生で、難しい処置になるので、担当の先生が電話で帰宅した院長を呼び戻していたのです。先生の手にはガーゼにくるんだガムがありました。ところどころ血で赤くなっています。なんとかメスを入れることなく、口からガムを取出してくれたのです。

 最大の危機は去りました。しかし、肺も食道も大丈夫と確認できたわけではありません。このまま入院させて様子をみなければなりません。家と携帯の番号を再度伝えてその日はウーピィを残して家に戻りました。容体が急変したらすぐに連絡します、と言われつつ。

 電話がこんなに怖かったことはありません。鳴らないでくれ。がんばれ、ウーピィ。

 <1/29>
  朝、僕のほうから電話をいれるまで、電話が鳴ることはありませんでした。様子を聞くと、引き続き鼻からチューブを入れて酸素を確保して、点滴をうって様子を見ているとのこと。もう一度レントゲンを撮ってさらに精密な検討を今日中にするそうです。僕に出来るのは、とにかく祈ることだけ。ウーピィのいる病院に向かって何回も何回も念じて一日が過ぎました。

 <1/30>
  また朝一番で電話をいれる。とりあえず容体は落ち着いているが、胃には何もないのに昨日は2回、今日も1回、吐いたとのこと。肺のほうはとりあえず大丈夫そうだが、食道のほうはまだはっきりわからないので、慎重に様子を見ていくという話を聞く。体重は一日で300グラム落ちたそうです。チューブで水も少しづつ今日から与えるとのこと。

 <1/31>
  朝は診療中で連絡できず、夕方に電話を入れる。少しだけ流動食も与えてみたが、今のところもどすこともなく、快方にむかっているとのことでやっと安心してきました。本人の様子を聞いてみると、調子悪そうというのではなく、落ち着いておとなしくしてるとのこと。ウーピィはやけにソトヅラがいいのです。そんな様子がウーピィのいつものペース(笑)。

 <2/1>
  今日も夕方に連絡。担当医の声も明るく、「もう大丈夫ですよ。今日にでも退院できるくらいです。」とのこと!
 よくやった、ウーピィ。お前は僕が初めて会ったときにピンときた、トビキリのお気に入りなんだ。 簡単にあっちへ行っちゃいけないんだよ。Good Boy!!

 一応、大事を取って、明日退院させることにしました。ちなみに今日のウーピィは、「5回にわけて流動食を与えましたが、与えると飛んできてすぐにペロリとたいらげちゃいましたよ(笑)。」とのことで。退院しても当面は流動食と薬になるけど、まずは大丈夫なようです。

 長くなったけど、これがこの一週間の僕とウーピィでした。一生忘れない、この一週間。


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 昨日、予定通りウーピィを引き取りました。

 待合室で待っていると、先生に抱えられてウーピィ登場。なんだかもうろうとしてるというか、訳がわかってない様子。先生の腕から抱き上げると、軽い。本当に軽い。体重の一割が失われたそうだが、それ以上に軽い感じ。スカスカというか。フレンチならではの、ずんとくる、肉の詰まった感じがありません。全身の毛はパサパサしてるし、足にも力が入ってません。

 ショックな状態→麻酔→起きたら知らないケージの中→知らない人や動物に囲まれて出られない....そんな日々が5日も続いたのですから、無理もないでしょう。入院中も本人は何とも思ってない様子だと先生には聞いていたけど、そりゃ男の見栄ってやつで、ほんとは相当まいってたらしい(笑)。
 食事は薬を混ぜつつ、ちょっとふやかしていつものエサでいいとのこと。散歩はなんたって首輪が気になるので、ちょっと控えようかといった指示をもらって帰宅しました。

 待合室での御対面は、そんなわけで、キャンキャン言いながら腕に飛び込んでくるとかいう感動の場面はなくて、ぽわ〜んとしてました。でも、車に連れていって、いつもの移動用のキャリーバッグに入れると、まさにスイッチが入ったというか我に返ったというか、突然ガフガフとはしゃぎはじめました(笑)。面白いものですね。病院では神妙にしてるもの、と思ってるのだろうか。
  家に着いてバッグを開けると、一目散にいつものトイレの場所に走っていってオシッコ。う〜ん、良く出来た奴。そのあとはソワソワと部屋中の臭いを確認してから、いつものペース、つまり「チョロQ」となって走りまくるウーピィ。嬉しいことは嬉しいんですが、もう少し静かにしてろよーと、気が気じゃないです。
 ときどき、咳をしたり(まぁ、事故の前からしてたけど)、戻すわけじゃないんですが「オェっ」としたりすることがありましたが、呼吸は安定してるし、事故前よりもすごい食欲なので、大丈夫なようです。

 いづれにしても、しばらくはこわごわ様子を見ながらあまり興奮させないようにしようと思っています。たぶん、僕の手の傷が消えるころには、ウーピィも元気全開になっているでしょう。

 今回のこの騒動、多くの方に御心配をかけてしまいました。そして、多くの励ましのお言葉をもらって、本当に有り難うございました。内容をあまりリアルに伝えるのはやめようかとも思ったけど、ペットを飼ってる人達の参考になればと思って、なるべくリアルに簡潔に記してみました。なお、今回、時間外でも素早い適切な処置をしてくれて、状況や方針をしっかり教えてくれたこの病院は、「北川動物病院」です。かなり評判のいい病院のようです。感謝、感謝。