まちにとびだそう
主題歌/所ジョージ 出演/森山栄治ほか
やっぱり社会科の番組は面白い。
この「まちへとびだそう」は、アタイは前シリーズの「このまちだいすき」の大ファンだったので何となく思い入れがある。
「このまちだいすき」では鹿島、その前は沼津だったが毎年一箇所の町を選んで、そこに宇宙人が社会勉強のためにやってきて、一年間、町の流通や行政、商業を勉強した。
「まちへとびだそう」の今回は舞台が小田原、主人公が屋久島からやってきた、世間知らずの青年、という設定。
最初は前の「このまち―」からタイトルも主題歌も変わってしまったし、主人公の名前が「がじゅ丸」っていうし、がじゅ丸の顔は濃いしで、なかなか受け入れられなかった。
しかしやはり骨組みはおんなじで、ホントにタイトルや主題歌が変わっただけだったので見てると面白い。
だが残念なこともある。やや垢抜けてしまったのだ。
「このまちだいすき」でのマドンナ役、主人公の憧れの女性はいつも別段美しくもない人で、セリフもただ覚えたことを言ってるだけだったあたり、その町の素人さんだったと思われる。
それに対し、「まちへとびだそう」では地元のライターという役でCMで時々見かけるタレントだか女優さんだかの美女を起用した。
主人公が就職した花屋さんも、俳優が店主を演じている。
地元の干物屋さんに下宿して、そこのおじさんおばさんのアジの開き方の鮮やかさを披露するなんて場面がないのだ。
一通り市場や公民館なぞを見学したあと、デッカい紙に今日わかったことをレポートにするのが定番で、宇宙人のときはそのレポートを自分の星の教授に転送して及第点を貰う、という名分があった。
今回はソレがない。
がじゅ丸の絵も字も見やすくてイイんだが(ヒドい人もいた)、ソレを書くのは自己満足に過ぎないことになる。
にしてもこのレポート、絵入りでわかりやすく相関図にしてあるのだが、凄く作りたい。きっと社会科の時間でやらされたと思うのだが、記憶がない。つまらん白地図なんかの思い出はあるのに、こんな楽しそうな作業を覚えていないなんてそんなことがあるだろうか。あるんだろおかあ!


なぜなぜ日本
出演/市村直樹・辻三太郎
中〜高学年向け社会科番組。
確か今の出演者になって三年目だと思うが、毎年同じようなテーマを順繰りに扱っていながら再放送をせず、ちゃんと年度ごとに新しく作り直している。
1年でゴッソリ情報がかわってしまうからだ。
携帯電話なぞその最たるもので、去年NTTドコモの人が「現在開発中なんですよぉ」と誇らしげにカメラのついた携帯電話を紹介していたが、今年度の同じテーマの放送では店頭で紹介されていた。(他社製品だった)
このように情報社会は日々変化しているなんて話は置いといて、この番組のレポーターの直樹くんはカワイイ。
直樹くんは呑気でその日暮らしで食いしん坊でな〜んも考えてない若者の設定で、毎回なぞのおじさん(辻)の仕掛けで、あるときは輸入食品に、あるときはインターネットに、あるときはリンゴの流通に、あるときは二毛作に興味を持って調べるのだ。
直樹くんはいつも、わーっ!すげーっ!いーなーコレッ食べたいな――ッ!
と騒いでいる。
実際の直樹くんは役柄より繊細に見え、それほどイイ男のわけではないが、ちょっと中性的で衣装もオシャレ。
なぞのおじさんは駆けてゆく直樹くんの後姿を見送り、「ヤレヤレ、アイツもやっと興味持ったみたいだな」と変装のヅラをとったりする。
直樹くんはどうやらおじさんの存在すら知らないらしいし、変装にもいつもだまされるが、おじさんの方はアイツ呼ばわりだ。
頼まれてもいないのに直樹くんに社会勉強させている、まさになぞのおじさんなのである。
それにしても、インターネットにしても二毛作にしても、毎回かなり興味深く見させる番組ではある。アタイの直樹くん贔屓のせいだけではあるまい。
「はたらくおじさん」なんて好きだったもんねエ。
直樹くんが番組の最後にやる「おたよりまってるよ〜」という笑顔がとっても頑張ってて好きだ。


くらし発見
出演/まるものぞみ
これも結構長い。地味なつくりなのであまり注目しておらず、去年からの再放送なのかはわからないのだが、たまたま見ると大抵面白い。
近江兄弟社の創始者の話なんて面白かったなあ。あと、田舎で自給自足をしている家族の回もよかった。
肥料に人糞を使ってて、おじさんが撒いてるんだがその撒いてるモノをちゃんと映したのが印象的だった。
朝お日さまとともに家族が起きて、男は家の掃除、母親は庭でとれた野菜で朝ご飯を作るんである。
ひと月くらい合宿に行きたいお家だ。
ガイドのまるものぞみがいつも腰か胸につけている、目玉のくっついた毛玉の意味がわからない。
初期の頃に設定されてた番組キャラクターだろうか。アタイの見る限り、その毛玉はしゃべったことがないし、名前も紹介されたことはない。ただただまるもは毎回つけている。
この番組でも最後に絵を書いて「今日のまとめ」をするのだが、まるもは絵もうまく字がかわいいのでわかりやすい。彼女はいつも化粧ッ気も飾りッ気もなく、小学生のとき男子にこんな顔いたよな・・と思わせるようなつまりなんにも構ってない容姿だが、いつもハキハキと元気で、きちんとしゃべる。声も発音も美しい。
オープニング音楽なんぞ何年前からコレなんだか知らないがとってもだる〜〜くなるので、リモコンを探すこともある。だけど、「こんにちは、まるものぞみです!」の声で、今日はどんなレポートかな、と気になってしまう。まるもマジック。


歴史たんけん
出演/伊集院光ほか
さすがNHKッッ、日本一古いテレビ局だ。
たった15分の番組に惜しみなく(惜しむ理由もないが)歴史的に貴重そーなフィルムをバンバン使い、大人にでもイッキに見させてしまう。途中ナビゲーター役の伊集院光が「このようにですね」と出てきたとき、「ハッ社会科の番組だった!」と我にかえってまた家事なんぞに戻るのだ。
明治〜第二次世界大戦あたりはかなり面白かったなあ。
歴史にからませて国会や法律についても学習する狙いがあるらしい。



地球食べ物大百科
出演/フリップフラップほか
食べ物を通じて、世界の国々の伝統や習慣を学ぼうという国際交流推進番組。
まずテーマの国の文化や民族性を紹介をするデータ編があり、その次回は体験編でその国の家庭料理を実際に小学生たちが作るようすを送る。
データ編は普通の情報番組で、美人双子姉妹フリップフラップが司会をしている。彼女らはただカワイイだけではないね。なかなか上手いよ。
体験編が面白い。たとえばエジプトならエジプト料理のシェフに豆料理を教わる。小学生たちは日本にある豆を使っている食べ物や、豆の種類などを調べる(これがまた楽しそうだあ!)。
それをそのエジプト人シェフに教えてあげ、用意していた煮豆なんかをつまませるのだが、アタイはそれで感動してしまえる。
似ているところを探して互いが興味を持つのはいつだってお友達への第一歩だ!
国家がナニさ、みんな楽しくやろうぜオイ!
てなことを思ったりさせる。
イギリス人に正しい淹れ方の紅茶と、スコーンの焼き方を教わる回で、その前に、体験する学級の代表者がそのイギリス人女性のお宅にお邪魔した。その女性の子供が同じ小学生だった。
日本人小学生同士はヒソヒソと話した後、おそるおそる「スター・ウオーズ好き?」と彼に話しかけた。
イギリス人少年は最初はその席にいるのが居心地が悪そうだったんだが、そう聞かれて
「Sure」「Episode−T」とニッコリ答えた。
エピソードTと答えられて日本人小学生たちは自分の言葉が通じたこと、彼がスター・ウオーズが好きであることに、顔を見合わせ喜んでいた。が、それきり会話はつながらず、愛すべきジャパンのガキたちは確か黙々と紅茶をいただいてたように思う。
なんか知らんがこの回は忘れられない。