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    イリオモテヤマネコとは

      ヤマネコアイコン イリオモテヤマネコとは、沖縄県の西表島にのみ生息する野生の”ヤマネコ”です。
      (※ヤマネコとイエネコは同じネコ科ではありますが、全く種類が違うものです。
      イエネコが野生化したものはヤマネコとは呼びません。
      西表島は野生のネコ類が生息する島としては世界で一番小さい島です。

      ヤマネコアイコン 生息数は現在約100頭と推測されており、絶滅の危機にあるために、国の特別天然記念物と国内稀少野生動植物種に指定されています。
      ただし、1983年〜1985年に生息数調査を行ってからは急激な個体数減少は見られていません。西表島の面積から考えても、もともとそんなに多数の個体が生息していたというわけではないようです。

      ヤマネコアイコン イリオモテヤマネコが生物学的に「新種」と認められたのは1965年のことです。 20世紀になってからヤマネコ程度の大型ほ乳類の新種は世界的にもほとんど発見されておらず、イリオモテヤマネコの発見は学術的に見て非常に大きな出来事でした。
      しかし新種とわかる以前からも、西表島の住民には目撃・捕獲されており、「ヤママヤー」「ヤマピカリャー」「ピンギーマヤー」などと呼ばれていました。
      「ヤママヤー」は山にいるネコ、「ヤマピカリャー」は山で光るもの(目がよく光るため)、「ピンギーマヤー」というのは逃げたネコのことです。
      イエネコが山に逃げて野生化したものを「ピンギーマヤー」と呼ぶのが本来の言葉の意味なのですが、島ではイエネコが野生化したものとイリオモテヤマネコを混同している場合もあったようです。
      イリオモテヤマネコは特に猟師の猟の対象になっていたわけではありませんが、イノシシワナにかかった時や猟の途中で見かけた時などに捕獲され、食用にされていたようです。
      沖縄ではネコの肉は喘息に効くと言われているようです。また”ヤマネコを見かけるとイノシシ猟がうまくいかなくなる”というジンクスのために嫌われている面もあったようです。
      しかし個体数が少なく、活動時間が早朝や夕方であり、人間を見ると逃げるために西表島の住民でも頻繁に見かけるというものではなく、何十年と山に入っていても見たことがない人も結構いるようです。その一方で、道路に飛び出して交通事故に遭うネコもいます。

      ヤマネコアイコン イリオモテヤマネコはイエネコとほぼ同じかやや大きめで、体毛は灰褐色をベースに黒褐色の縞と斑点があります。全体的にがっしりとしており、手足は太くしっぽも太く見えます。
      見なれない人が一見しただけではイエネコと間違いやすいようです。
      (詳しくは「特徴」の項をご覧ください。)

      ヤマネコアイコン 「ヤマネコ」という名前がついていますが、イリオモテヤマネコはあまり山奥深くには生息しておらず、標高200m以下の海岸、河川、水田や畑に近いところ(餌が豊富なところ)に見られるようです。
      西表島の国道は森を分断されて作られたもので、餌動物が見つけやすいためかイリオモテヤマネコが交通事故に遭いやすく、毎年数件の死亡事故例が報告されています。
      またイリオモテヤマネコはネコ科では珍しく水を怖れず、水浴びをするだけでなく泳いだり水中の獲物を捕獲したりするようです。
      発見当初は樹上での狩りは不得意と言われていましたが、樹上にのみしかいないコウモリなども補食しているので、地上、樹上、水中のいずれでも活動しているようです。

      ヤマネコアイコン イリオモテヤマネコは西表島の生態系の頂点と言われており、天敵はいません。
      西表島に生息するさまざまな種類のものを捕獲して食べているようです
      。 イノシシの子供(ウリンボ)、鳥類、コウモリ、昆虫、トカゲなどの他に、水中のエビなども泳いだり潜ったりして捕まえて食べているようです。
      警戒心が強いため、ヤマネコが人を見かけたら逃げることがほとんどです。追い詰められた時などは人を威嚇することがありますが、歩いている人を襲ったり、逆に餌をねだったりというようなことは通常はまずありません。

      ヤマネコアイコン 1995年7月12日には環境庁の施設である「野生生物保護センター」が西表島に設置され、ケガをした個体の飼育保護、西表島住民や観光客が自然へ理解を深めるための普及啓発活動、野生生物の調査研究などを行っています。
      現在、イリオモテヤマネコを飼育して一般公開している施設はありませんが、野生生物保護センターに保護されている個体については監視カメラの映像(※下記註参照)が公開されています。

      【註】
      監視カメラの映像は現地にて見られますが、インターネットでも静止画を公開しています。
      環境省の「インターネット自然研究所」>「国立公園・野生生物ライブ映像」の西表島の部分をクリックすると見ることができます。

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