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ヤマネコニュース2000〜2001年分

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記事掲載日記事タイトルサブタイトル
2001/12/17(月)エコ・ツーリズムで視察西表で講演、意見交換も
2001/12/9(日)海人の家 年内着工へ体験・滞在型観光の拠点に/干立にはペンション村 来年着工/両地域の活性化目指す/西表島白浜
2001/11/8(木)イリオモテヤマネコ 非常事態を宣言交通事故過去最悪/今年すでに5頭が被害
2001/10/26(金)西表島エコツーリズムセンター起工式行われる(作者調査不備のため、記事タイトルを失念しました。左のタイトルも推測です)
2001/10/25(木)蛇行部で倒木や枯死仲間川のヒルギ被害/現地調査で確認/被害防止対策協
2001/10/20(土)被害防止対策協議会が発足仲間川マングローブ林倒木問題/遊覧船の運航 旅行代理店に要請へ/きょう現地視察
2001/10/13(土)仲間川のヒルギ倒木問題遊覧船の引き波も一因/16日に被害防止協立ち上げへ

2001/10/5(金)
ヤマネコが交通事故死今年に入って4件目・過去最悪/西表島
2001/8/28(火)飼い猫の登録・検査順調竹富町飼養条例/西表東部で56頭を完了/ネコエイズなどの感染なし
2001/7/25(水)特別保護区期限延長へ西表国設鳥獣保護区公聴会/全員が10年更新に賛成
2001/7/25(水)生息域に野犬が出没ヤマネコ保護増殖事業推進連絡会議/町と連携し捕獲へ/オオヒキガエル対策も強化
2001/7/19(木)ヤマネコが交通事故死今年3頭目、通算で32頭にも
2001/7/10(火)21日から飼い猫登録開始竹富町/ヤマネコのエイズ対策で/県獣医師会が診療所開設 去勢手術も無償で
2001/5/23(水)西表島のオオヒキガエル今調査では確認されず
2001/5/16(水)環境省 きょうから生息調査オオヒキガエルの繁殖で
2001/5/8(火)環境省 西表で生息調査実施へ「オオヒキガエル」の繁殖を懸念
2001/4/9(月)オオヒキガエルの捕獲相次ぐ島の生態系乱す恐れ/西表野生生物保護センター/目撃情報呼びかけ/毒液を分泌 捕食するとヤマネコが死亡する可能性も
2001/3/29(木)ヤマネコが交通事故死昨年末から3頭が被害に
2001/3/24(土)竹富町飼いネコ飼育条例が成立条例の実効力がポイント/ヤマネコ保護に大きな期待
2001/3/14(水)役場移転対策室に3人配置竹富町議会議案審議/ネコ飼養条例に質疑相次ぐ
2001/3/8(木)飼い猫の登録義務化へ竹富町/ヤマネコの猫エイズ感染予防策/3月議会に条例案提出
2001/2/5(月)ヤマネコの生態を観察児童らが保護活動を体験/山林で痕跡や行動調べ、理解深める
2001/1/18(木)ヤマネコの幼獣 車に引かれ死ぬ西表 12月以降2頭目
2001/1/5(金)ヤマネコが交通事故死29頭目の犠牲に
2000/11/23(木)保護したヤマネコの幼獣死亡野生生物保護センター
2000/11/9(木)イリオモテヤマネコのFIV感染対策県獣医師会など支援へ/飼い猫のウイルス検査など実施/環境庁が調整会議
2000/10/31(火)「やまねこの里」など検討地域雇用開発プランで意見交換


2001年12月17日(月)
エコ・ツーリズムで視察
西表で講演、意見交換も

 財団法人沖縄観光コンベンションビューローは「平成13年度エコツーリズム推進のためのフィールド調査事業」の一環として、西表島を対象にモニターツアーを13〜15日の日程で行った。これは、主に旅行会社の商品開発に向け、西表島における観光のあり方や今後の可能性などを探ることを目的として企画されたもので、今回は7人の関連業者が参加した。
 初日は、仲間川や由布島、星砂海岸、浦内川など一般的な観光コースを視察。2日目はあいにくの雨のなか、実際にカヌーツアーやシュノーケリングなどを体験した。また、わいわいホールを会場に、榊原史博氏(株式会社マイルポスト代表取締役)やセス・デビットソン氏(有限会社フェルマータ副社長)など専門コンサルタントによる西表島の観光におけるマーケティングとプロモーションについて講演会が開かれた。
 3日目は、現地の旅行関連業者、観光協会、生物研究者などを交えて、それぞれの立場から意見を交換するディスカッションが行われた。
 今回参加した業者からは「これからの旅行形態を考える上で、地元の観光業者の声を直接聞くことができてよかった」あるいは「具体的な提案をもっと積極的に出してもらえたら」などの意見が聞かれた。
 西表島の観光に関しては、環境保全、観光のあり方、ガイドラインの有無などさまざまな課題を抱えており、各業者・行政とも慎重な対応が求められる。(佐賀英美西表西部通信員)



2001年12月 9日(日)
海人の家 年内着工へ
体験・滞在型観光の拠点に
干立にはペンション村 来年着工
両地域の活性化目指す
西表島白浜

 竹富町(那根元町長)が西表島白浜地区の活性化に向け整備する「海人の家」(うみんちゅのいえ)が今月中にも着工される。同施設は、管理棟の機能を持ち地域住民との交流の場ともなる体験学習施設と宿泊施設で構成され、川上りやダイビング、釣りなどさまざまな体験プログラムを併用することで滞在型観光、体験型観光の拠点施設となることが期待される。また、干立地区では年明け後の着工に向け「ペンション村」(ログハウス10棟)の実施設計が進められており、両施設の稼働により過疎化が進む両地区の地域活性化が期待されている。

 両施設は、体験プログラム作成とインストラクター養成のソフト事業を含め「アドベンチャーランド西表整備事業」として整備するもの。
 「海人の家」は、白浜小中学校西隣の国有地に整備。建物は鉄筋コンクリート造り赤かわらぶきで、延べ床面積は約740平方メートル。公民館機能を持った体験学習施設と宿泊施設の2棟で構成され、2棟の間にサバニなどの展示資料室を備える。
 宿泊施設(約313平方メートル)には、5人(家族)を1グループとした宿泊室(6室)や食堂兼談話室、それに自炊が可能な調理室を備える。
 体験学習施設(427平方メートル)には、事務室や談話室のほか、地域文化などの体験学習室を備える。
 2棟の間にある展示資料室では、海神祭で使用するサバニや地域の民具や生活文化資料、歴史・文化資料などを展示・紹介する。13日にも入札を行い、本年度内の完成を目指す。
 一方、干立地区で整備する「ペンション村」は、地域の空き地を利用し、5、6人収容のログハウス10棟を建築する。
 1棟当たりの延べ床面積は約40平方メートル。バス・トイレのほかに台所も設け、地域の食材を利用した調理が可能。
 現在進められている実施設計が完了ししだい着工し、本年度中に1棟、来年度に残りの9棟を整備する。
 また、ソフト事業では、両地区を含めた西表島全体を対象に川上りや自然景観探索、ダイビング、郷土芸能、いのしし狩り、山菜採り、潮干狩り、伝統織物、釣りなど、さまざまな体験プログラムの作成や、インストラクターの養成が計画され、現在、各地域で先進地の事例紹介などが行われている。
 なお、施設の管理運営は白浜、干立の両地縁団体(公民館)があたる。



2001年11月 8日(木)
イリオモテヤマネコ 非常事態を宣言
交通事故過去最悪
今年すでに5頭が被害

 国指定天然記念物のイリオモテヤマネコが今年に入って5頭が交通事故に遭っていることを重視した環境省西表野生生物保護センターは7日、非常事態宣言を発表した。
 ヤマネコ保護のため、同センターでは環境省沖縄地区自然保護事務所や県道の設置管理者である八重山支庁土木建築課と近く事故防止緊急対策について協議する考え。
 同センターによると、今月5日午後9時ごろ、西表島の県道白浜南風見線でヤマネコの雌の成獣1頭が下半身に大けがをしているのを発見され、現在、石垣市内の動物病院で懸命の治療が続けられている。
 センターでは、けがの状況や路上で見つかったことから、交通事故に遭ったものとみている。
 今回の事故でヤマネコの交通事故による被害は1978年以降34件目。過去最悪の年でも年間3頭にとどまっているが、今年は現時点でこれを大きく上回っていることから、このままのペースでいくと、さらに多くのヤマネコが被害に遭うのではないかと懸念している。
 また、今回事故に遭ったヤマネコを除いて、すべて即死していることから、同センターではとくに夜間の車の運転とスピードの出し過ぎに注意するよう、ドライバーに呼びかけている。




2001年10月26日(金)
西表島エコツーリズムセンター起工式行われる
(※この記事のタイトルは、作者が失念したため推測したものです)

【西表】西表島のエコツーリズムの拠点となる「西表島エコツーリズムセンター」の起工式が25日午前、同島浦内の建設予定地で行われ、周辺の地域住民代表やエコツーリズム、観光関係者ら多数が参加して工事の安全を祈願した。同センターでは、西表島のエコツーリズムや観光資源、宿泊施設などの情報をインターネットやパネルで内外に発信するとともに、地域の特産品の展示販売などを行う。また観光客と地域住民との交流拠点、環境学習、地域文化学習の場としても期待されている。供用開始は来年4月の予定。供用開始後は、西表島エコツーリズム協会(竹盛洋一会長)が事務局を置き、運営に当たる。

 同施設は、町の織物共同作業所に隣接する町有地に、日本宝くじ協会の助成(100%)を受け、総事業費4620万円をかけ、整備する。
 建物は鉄筋コンクリート造り平屋建てで、屋根は赤がわらぶき。延べ床面積は約141平方メートル。視聴覚室を兼ねた展示ホールや会議室、事務室、和室(ワークショップ)などのほか、シャワー付きの更衣室や外部からの利用が可能なトイレなども備える。
 パソコン機器を整備し、同センターを訪れる観光客にインターネットやパネルを通して西表島内の観光資源やツアー商品、特産品などの情報を提供。特産品の販売も計画されている。
 供用開始は来年4月に予定され、供用開始後の運営は西表島エコツーリズム協会に委託される。  起工式では、神事の後、那根元町長ら3人がくわ入れの儀式を行い、工事の安全を祈願した。  那根町長は「この施設が、エコツーリスムだけでなく、地域の人々との文化的、人的な交流を含めた地域活性化の拠点施設となることを期待する」とあいさつした。
 同施設の運営について同協会の平良彰健副会長は「講演会や研修会を誘致し、また、学校教育などにも活用してもらい、観光客だけでなく、だれでも気軽に使える施設にしたい」と話した。



2001年10月25日(木)
蛇行部で倒木や枯死
仲間川のヒルギ被害
現地調査で確認
被害防止対策協

 仲間川マングローブ林被害防止対策協議会が19日に発足したのを受けて、環境省沖縄地区自然保護事務所は20日午前、現地を調査した。健全なマングローブが枝を水面近くまでたれさせ、葉を茂らせているのに対して、枯死や倒伏が目立つ蛇行部では、上層部だけに葉を付けたマングローブ林の幹がむき出しになっていた。
 同事務所が対策を検討するために実施した99年12月の調査に比べると、マングローブの枯死の状況が変化していることが分かり、同事務所では「状況はだいぶ変わっている。定期的な調査が必要」(青山銀三所長)と、定点を設置して実施するモニタリングの必要性を強調した。
 調査は1時間余りにわたって行い、遊覧船で仲間川の本流と支流を訪れた。
 支流では、99年12月の調査で枯死や倒木が多数みられた蛇行部で、こうしたマングローブがなくなっていた。一方、本流では、サキシマスオウノキの船着き場に近い上流部分で、急な蛇行部での河岸の浸食や倒木が進行していた。
 同協議会では当面、1年に1回の会合を開いて対策を話し合うことにしており、近く、モニタリングを行う場所を決めることにしている。



2001年10月20日(土)
被害防止対策協議会が発足
仲間川マングローブ林倒木問題
遊覧船の運航 旅行代理店に要請へ
きょう現地視察

 西表島の仲間川河口で、マングローブ林の一部が枯れたり、倒れたりする被害が出ている問題を話し合うため、仲間川マングローブ林被害防止対策協議会が19日、発足した。環境省国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターで同日開かれた最初の会合では「遊覧船が起こす波を弱めればマングローブ林の被害を軽減できる」として、遊覧船の速度を遅くしても、観光客が八重山観光を楽しめるようにパックツアーの日程を組み立てるよう、11月に旅行代理店に要請していくことになった。20日には同協議会の一部が現地を視察する。

 同協議会は環境省沖縄地区自然保護事務所が関係機関に呼び掛けて発足した。
 同省は昨年3月、遊覧船の波がマングローブの根元の土砂を持ち去り、生育を阻害していることを指摘した仲間川マングローブ林被害防止対策検討調査報告書をまとめ、改善策として、遊覧船の低速走行などを挙げていた。同省は、改善策の具体化には、遊覧船運航会社の努力だけでは限界があるとして、同協議会を発足させて関係機関の連携を図ることにした。
 沖縄森林管理署と八重山海運事務所のほか、県や八重山支庁、町、町教委、西表エコツーリズム協会、運航会社などから14団体が参加する。
 環境省の報告書などによると、仲間川の遊覧船を利用した観光客は、81年度の8000人から99年度の19万人へと伸び続け、その間、遊覧時間は1時間20分程度から現在の50分程度へと短くなった。
 運航会社側はこの日の協議会で、仲間川の遊覧時間を延長すると、ほかの観光施設の滞在時間に影響するので調整が難しい−などと説明し、「西表島での滞在時間が長くなれば、遊覧船の運航時間を長くできるが、現状ではなかなか話し合いが進まない」と、遊覧船の運航体制を変更することの難しさを述べた。
 このため、事務局の環境省側が旅行代理店への申し入れを提案し、パックツアーのスケジュールを決める際には、遊覧船の運航体制にも配慮するよう要請することになった。
 マングローブ林内にモニタリングの定点を設け、マングローブの生育や被害状況を継続して調べていくことも決めた。




2001年10月13日(土)
<土曜リポート>

仲間川のヒルギ倒木問題
遊覧船の引き波も一因
16日に被害防止協立ち上げへ

 竹富町西表島仲間川流域のマングローブ林(国指定天然記念物)で遊覧船による引き波が岸辺を侵食し、マングローブの倒木被害が相次いでいる問題で、環境省沖縄地区自然保護事務所では16日、関係機関・団体を網羅した被害防止対策協議会を立ち上げ、本格的な対策に乗り出すことになった。遊覧船業者の中には引き波を消すエコ船を導入して、被害を最小限に抑える努力をしているが、駆け足のツアー客の増加で高速運航を余儀なくされているのが現状。事態が手遅れにならないうちに、ツアーを送り出す旅行代理店と連携した対策が求められる。
(南風原英和記者)

 仲間川は全長約17.5キロ。西表国立公園特別地域に指定された流域一帯にはヤエヤマヒルギなどの群落が約300ヘクタールにわたって生育。約6.5キロの上流付近には群島最大のサキシマスオウノキがあり、西表東部の観光の目玉になっている。
 遊覧船は現在、2業者が河口から上流のサキシマスオウノキまでの往復約13キロで乗客を観光案内している。
 復帰後、遊覧船を最初に開業した(株)東部交通によると、1981年に8千人だった乗客は観光客の増加で99年には20万人に急増。それに伴い、船の大型化や運航回数の増加、運航時間の短縮が図られ、走行時に起こる波が河岸を侵食しやすくなった。
このため、環境省が仲間川のマングローブ林の倒木・枯死する現象について99年から兆さしたところ、自然的要因の他に遊覧船による引き波が河岸の土壌を侵食し、倒木や枯死を招いていることが分かり、遊覧船業者に(1)運航時間の延長(2)低速走行の順守などの運航改善を求めた。
 これに対し、遊覧船の2業者は今年5月、「仲間川遊覧ボート対策協議会」を立ち上げ、徐行区間を設けることなどを申し合わせ、看板設置を計画している。
 東部交通では、一昨年から引き波を抑えるシースリッド型と呼ばれる新型ボートを導入した。同社の副代表は「半信半疑で入れたが、引き波が80%くらい消えた」と効果を強調した。
 遊覧船業者のこういう取り組みの一方で、ツアーを企画する旅行代理店の理解が得られないのがもう1つのネックになっている。毎年1月には1日あたり1200人のツアー客が入ってくる。限られた時間内で乗客をさばくため、高速運航などを余儀なくされているという。
 副代表は「マングローブの倒木被害防止は我々だけでは無理。仲間川のルールづくりも含めて旅行代理店に提言していきたい」と、16日に開催される対策協議会で問題解決の糸口が見つかることに期待を込めた。
 「日本最南端の秘境」とも称される西表島への観光客は、今後も増加が予想される。「自然環境との共存を図る」ことを目的にしたエコツーリズムが進展する中、ゆとりある観光サービスと観光資源でもある仲間川マングローブ林の保全を図ることは急務となっている。



2001年10月 5日(金)
ヤマネコが交通事故死
今年に入って4件目・過去最悪
西表島

 3日午後9時頃、竹富町西表島船浦の県道で、車にはねられたイリオモテヤマネコ1頭の死体が発見された。
 ヤマネコは雄の成獣で、口や鼻から出血していた。死体は通行中の観光客が見つけ、八重山警察署大原駐在所に通報。連絡を受けた西表野生生物保護センターの職印が現場に急行し、死体を回収した。
 ヤマネコの交通事故死は今年に入ってこれで4件目で過去最悪を記録し、統計が残っている1978年以降から数えると33件目となった。
 野生生物保護センターでは、これからのシーズンは今年生まれたヤマネコの子猫が母猫から独立して分散し始める時期で、ヤマネコにとって危険な時期になるとして、ドライバーに「夜間はとくにスピードを控えめにしてほしい」と注意を呼びかけている。



2001年 8月28日(火)
飼い猫の登録・検査順調
竹富町飼養条例
西表東部で56頭を完了
ネコエイズなどの感染なし

 飼い猫を適切に飼うことなどを求めた竹富町飼いネコ飼養条例に基づく登録作業は、先月21日の作業開始日から約1か月後の22日までに、西表東部地区の56頭で実施された。町住民福祉課では、9月上旬に同西部地区の9公民館を2日程度かけて巡回して登録作業を進め、同島内での登録作業を一段落させる方針。年度内には、同島以外の有人島すべてを回り、町内にいる飼いネコの実態を把握したい考えだ。

 同条例は、飼いネコの健康状態を把握することを通じて、イリオモテヤマネコが不治の感染症にかかることを防ぐことも目的としており、登録を受けた56頭は、猫免疫不全ウィルス(FIV)と猫白血病ウィルス(FeLV)の抗体を調べる血液検査を受けた。結果はすべて陰性で、感染個体は確認されなかった。
 感染個体が見付かった場合に、町では、そのネコを屋内にとどめたり、首ひもでつなぐなどして、行動範囲を管理し、ほかのネコと接触することがないよう飼い主に勧めることにしている。  島内ではこれまでに、野良ネコ60頭のうち3頭でFIV、飼いネコ253頭のうち、8頭でFIV、1頭でFeLVを確認している。
 避妊や去勢の手術は、同登録作業とともに沖縄県獣医師会(高良忠清会長)が町離島振興総合センター内で診療を開始した西表動物診療所による実施分と、ボランティアグループ「まやー小(ぐぁ)探偵団」が過去に実施した分を合わせて、56頭のうち45頭だった。
 同診療所は、毎月最後の土日に3人の獣医師が手術などを行うことになっており、予定通りにいけば、次の手術は9月29、30の2日間となる。
 これまでに登録された56頭は、西表動物診療所の開所と同時に行った先月21日に8頭を受け付けたあと、今月17日に美原から豊原までの東部地区で一斉に行った受け付けで48頭が登録した。  飼いネコを町外から持ち込んだり、町外へ持ち出す場合などの手続きなどは、これまでのところ行われていない。
 亀井保信・町住民福祉課長は「短期間の作業で56頭の登録があったことは、条例が順調に滑り出したことを意味すると思う」と話している。



2001年 7月25日(水)
特別保護区期限延長へ
西表国設鳥獣保護区公聴会
全員が10年更新に賛成

 国設西表鳥獣保護区特別保護区の指定期限が10月31日で切れるのに伴い、環境庁は23日、更新のための公聴会を国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターで開いた。利害関係者が公述し、全員が更新に賛成した。中央環境審議会野生生物部会を経て正式に更新が決定される。更新期間は10年間。
 特別保護区は2306平方メートル。希少鳥獣生息地として保護する必要があるため、伐採や開墾などが制限される。2000年度の調査で、同区にはイリオモテヤマネコ、リュウキュウイノシシなどほ乳類6種、カンムリワシやキンバトなど鳥類150種が確認されている。
 公聴会で竹富町、野鳥の会、猟友会、農協など利害関係者8人が公述人として意見を述べ、全員が指定存続に賛成した。
 要望事項で那根元町長は「保護するために(保護区の)設定は必要だが、開発の締め付けにならないよう生活圏との設定を検討してもらいたい」と述べた。
 一方、日本野鳥会八重山支部の崎山陽一郎支部長は「カンムリワシに関しては水田や湿地などエサ場となる水辺環境が大事。現状では必ずしも(保護区が)適地とは言えない」として保護区域の拡大など何らかの保護措置が必要と強調した。



2001年 7月25日(水)
生息域に野犬が出没
ヤマネコ保護増殖事業推進連絡会議
町と連携し捕獲へ
オオヒキガエル対策も強化

 本年度のイリオモテヤマネコ保護増殖事業推進連絡会議が24日午前、環境省国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターで開かれた。環境省側は、野犬がヤマネコの生息域を圧迫し始めていることを説明し、県や竹富町など協議しながら捕獲などを行う考えを示した。昨年12月から目撃情報が相次ぎ、西表島の生態系を乱す懸念が出ているオオヒキガエル対策は、本年度から新たに取り組む計画。

 同省側によると、ヤマネコの行動を調べる目的で島内16カ所に設置してある自動撮影装置のうち、ユチン川に近い1カ所で今年4月26日にメスの野犬1頭とその子犬2頭の合わせて3頭が確認されたあと、それまで頻繁に確認されていたヤマネコ1頭が2カ月余りにわたって姿を見せなくなった。
 自動撮影装置で野犬が確認されることはこれまでにもあったが、野犬の確認と相前後してヤマネコの行動が顕著に変化するケースは今回が初めてだという。
 同省では、「野犬がヤマネコの生息環境をかき乱したことになる。野犬がヤマネコを捕食することも考えられる」と強く警戒する。
 オオヒキガエルはこれまでに10件の目撃情報があった。
 同事務所は本年度は、西表島オオヒキガエル対策事業として、生息地の把握や監視、発見した場合の駆除、島内への移入ルートの特定などに取り組む。
 A4判の啓発用チラシ2000枚を島内全戸に配布、同じ内容のA2判のポスター100枚を学校など公的な施設・機関などに掲示することも計画している。
 公共工事を行うために島外から資材などを搬入する際には、資材と一緒にオオヒキガエルを持ち込むことがないよう、移入防止や目撃情報の連絡を徹底するよう協力を呼び掛けていく。
 同省では今年5月中旬の3日間、島内でオオヒキガエル調査を行ったが、この時は、生息・繁殖は確認されず、「少なくとも、現時点では高密度で定着する段階に至っていない」(沖縄地区自然保護事務所)が、「今後、定期的な監視が必要」と警戒を続ける。
 この日の会議では、2000年度の事業実施結果も報告された。それによると、捕獲したヤマネコ9頭について、ネコエイズを起こすネコ免疫不全ウイルス(FIV)やネコ白血病ウイルス(FeLV)を検査したところ、すべて陰性だった。
 死亡個体の確認は2000年1月から現在まで10件。このうち4件が交通事故による死亡(ロードキル)と推定され、交通事故は依然としてヤマネコの生息にとって脅威となっている。



2001年 7月19日(木)
ヤマネコが交通事故死
今年3頭目、通算で32頭にも

 【西表】17日午後8時20分ごろ、仲野地区内の県道白浜線で、通行中の町民が国指定天然記念物イリオモテヤマネコの死体を発見、西表野生生物保護センターに届け出た。外見上は大きな損傷はないが、路上で発見されたことから同センターは交通事故死とみている。
 交通事故による死亡確認は今年に入って3件目。記録を取り始めた1978年以降で32件目となった。これから本格的な夏の観光シーズンを迎え、車両の往来が増加してくるが、ヤマネコにとっては危険なシーズン。同センターでは、特に夜間の運転に注意を呼びかけている。
 センターによると死亡したヤマネコは雄で体長81.2センチ、体重3.43キログラム。歯の摩耗状況や生殖器の状態などから成獣−老獣と判断した。
 死体は病理・寄生虫検査などのため鹿児島大学農学部獣医学科に送られる予定。



2001年 7月10日(火)
21日から飼い猫登録開始
竹 富 町
ヤマネコのエイズ対策で
県獣医師会が診療所開設 去勢手術も無償で

 飼い猫や野良猫から国指定特別天然記念物のイリオモテヤマネコへの猫エイズ感染が懸念されることから町内全地域で飼い猫の登録など適正な飼養管理を盛り込んだ「竹富町ネコ飼養条例」を制定した竹富町は、今月21日に(社)沖縄県獣医師会が西表島東部に診療所を開設するのに合わせ、同島内の飼い猫の登録を開始する。登録時に同医師会の協力を得てネコエイズへの感染を検査するほか、飼い主の希望で去勢、避妊手術を無償で行い、無秩序な繁殖を防ぐ。

 西表島では、これまでの調査で飼い猫、野良猫それぞれから猫エイズを引き起こす「猫免疫不全ウイルス(FIV)」に感染しているのが確認され、これらとの接触でイリオモテヤマネコへの猫エイズ感染が懸念されている。
 条例では、町内全地域で飼い主に猫の登録を義務付け、首輪と飼養表示票で野良猫と区別。飼い猫が繁殖して適正に世話ができなくなる場合には避妊や去勢措置を求めている。
 登録時や町外から猫を持ち込む場合には、猫ウイルス検査を義務付ける。
 町では、同医師会の診療所が西表島に開設されるのに合わせ、同島から先に検査・登録を行う方針。
 他島については、検査の実施方法がまだ確立されていないため、登録を先行することが検討されている。
 登録済みの猫にはめる首輪には、登録番号を表示し、個体識別を可能とする。
 町によると、同島の飼い猫数は300匹前後と推計されているが、県獣医師会が診療所を開設する期間は、7月から11月までの毎月第4土曜日の午後と日曜日の午前中と限られるため、開設期間中にすべての飼い猫の検査ができない場合は、1カ月先送りされることになる。
 また、野良猫対策については関係機関と協議しながら捕獲、去勢・避妊などの対策を講じ、イリオモテヤマネコとの接触を無くすことを検討している。



2001年 5月23日(水)
西表島のオオヒキガエル
今調査では確認されず

 環境省の沖縄地区自然保護事務所は16−18の3日間、西表島独特の生態系を乱すと懸念されている移入種のオオヒキガエル(ヒキガエル科)の生息状況調査を実施した。両生類に詳しい太田英利・琉球大学熱帯生物圏研究センター助教授ら8人が、オオヒキガエルの生息に適しているとみられる10カ所を調べた結果、生息・繁殖は確認されなかった。
 同事務所では「一度繁殖してしまうと、爆発的に増加することが懸念される」として、イリオモテヤマネコなど、ほかの生物の調査を実施する際に、オオヒキガエルも一緒に調べて生息状況の調査を継続していく考え。
 西表野生生物保護センターによると、オオヒキガエルは、今年1月からこれまでに8頭が西表島で捕獲・目撃されている。どのようにして持ち込まれたのかは分かっていないため、同事務所では移入ルートの解明にも取り組む。
 オオヒキガエルは繁殖力が強く、一度繁殖すると、ヤマネコやカンムリワシなどが生息する西表島独特の生態系が乱されることが懸念されている。



2001年 5月16日(水)
環境省 きょうから生息調査
オオヒキガエルの繁殖で

 【西表】環境省の西表野生生物保護センターは、島独特の生態系を乱すのではないかと懸念されている移入種のオオヒキガエル(ヒキガエル科)がどの程度生息しているかについて、16、17の2日間、調査を行う。同省として対策に本腰を入れるべきかを判断する事前調査となるもの。
 調査では、両生類に詳しい太田英利・琉球大学熱帯生物圏研究センター助教授が西表入りし、同センターなど同省職員3人らとともに、成体やオタマジャクシの生息状況や産卵について調べる。  太田助教授らの調査は、すでに、オオヒキガエルが一定の範囲に生息している石垣島でも18、19の両日に実施する。オオヒキガエルは、繁殖のスケジュールなどについて詳細に分かっていない部分があることから、解明に必要なデータの集積を図る。
 同センターによると、オオヒキガエルは1月に高那で目撃されたのを皮切りに、これまでに3頭が捕獲、5頭が目撃されている。
 オオヒキガエルはサトウキビの害虫を駆除する目的で県内に移入され、八重山では、20数年前に南大東島から石垣島へ持ち込まれた。西表島では、害虫駆除の目的で移入されたことはない。
 オオヒキガエルは現在も石垣島内で生息域を拡大し続けているとみられる。両生類の愛好家らが「八重山カエル研究会」(本成尚会長)をつくり、昨年から同島内の生息分布を調べている。
 本成会長は「西表島でオオヒキガエルが繁殖したら大変なことになると思っていたが、捕獲や確認が相次いでいると聞き、心配だ」と今回の調査に注目している。



2001年 5月 8日(火)
環境省 西表で生息調査実施へ
「オオヒキガエル」の繁殖を懸念

 【西表】環境省の西表野生生物保護センターは、もともと島内には生息していなかった移入種のオオヒキガエル(ヒキガエル科)が、今年に入って相次いで捕獲・目撃されていることを重視して、近く、島内で生息調査を実施することになった。本格的な対策を実施するかどうかを決める事前調査の意味合いを持つ。外来の動物であるオオヒキガエルが島内で繁殖した場合、イリオモテヤマネコやカンムリワシなどが生息する西表島特有の生態系をかく乱するおそれがあると懸念されている。

 同センターによると、オオヒキガエルは今年、西表島内で、3頭が捕獲、4頭が目撃されている。このため、同センターは「オオヒキガエルが繁殖しているとすれば、在来の動物への影響が大きい」として調査をの実施を決めた。
 石垣島ではすでに、オオヒキガエルが繁殖可能な状態になっているため、両生類に詳しい太田英利・琉球大学熱帯生物圏研究センター助教授の日程が付き次第、調査に入りたい考え。
 調査の結果、必要と判断されれば、オオヒキガエルの駆除など本格的な対策に向けた取り組みを実施していくことになる。
 オオヒキガエルは、もともと島内に生息していた小動物を捕食している可能性が高いという。このため、ヤマネコやカンムリワシのえさとなる小動物が減ったり、在来の生き物が駆逐されたりするなど、生態系を混乱させる懸念が指摘されている。
 本格的に繁殖し始める前に手を打つべきだ−と、早急な対応を求める声も出ていた。
 環境省は、もともとその地域にいなかった動植物などの「移入種」が「固有の生態系や生物相の存続に対する大きな脅威になっている」として、本年度までの2年間、野生生物保護対策検討会移入種問題分科会(座長・小野勇一九大名誉教授)を設け、太田助教授ら委員13人が、移入種への対応や移入種を取り扱う場合の指針などを話し合っている。
 県内では、移入種の問題で、県が本年度までの2年間、ヤンバルクイナを捕食するおそれのあるマングースの生態調査を本格的に行っている。
 奄美大島では、ハブ駆除を目的に導入された移入種のマングースが、アマミノクロウサギなど奄美固有の生き物を脅かしており、環境庁と鹿児島県が96−99年度、マングース駆除モデル調査を実施した。



2001年 4月 9日(月)
オオヒキガエルの捕獲相次ぐ
島の生態系乱す恐れ
西表野生生物保護センター
目撃情報呼びかけ
毒液を分泌 捕食するとヤマネコが死亡する可能性も

 【西表】もともと島内では生息していなかったオオヒキガエル(ヒキガエル科)が、今年に入ってから相次いで捕獲・目撃されており、島の生態系を乱すおそれが指摘されている。オオヒキガエルは毒液も分泌するため、知らずに触った人が被害に遭ったり、捕食したイリオモテヤマネコやカンムリワシが、最悪の場合には死亡する可能性もあるという。決定的な駆除策がなく、見付けたら捕まえるという作業を根気よく続けるしかない。繁殖期が間近に迫っていることから、西表野生生物保護センターでは「今のうちに駆除しておかないと、後で大変な影響が出る」と心配しており、目撃情報などを呼び掛けている。

 オオヒキガエルは中米原産。体長8−15センチ。食欲、繁殖力ともにおう盛。「在来の小動物への影響が心配」(同センター)されており、サキシマヌマガエル(アカガエル科)などが生息域を脅かされるおそれがある。
 オオヒキガエルが県内に移入されたのは、サトウキビの害虫を駆除する目的。八重山では、20数年前に南大東島から石垣島へ移入され、現在も石垣島内で生息域を拡大し続けている。西表島では、害虫駆除の目的で移入されたことはない。
 同センターによると、オオヒキガエルは今年、1月に高那付近で1匹が目撃されたあと、2月5日に大原小学校前の路上で幼体1匹が捕獲され、同センターに持ち込まれた。3月13日には上原小学校近くの歩道で成体1匹が捕獲されている。
 同センターでは、短期間に目撃・捕獲が相次いでいることを重くみて、見かけないカエルの目撃情報の収集に力を入れることにした。
 イリオモテヤマネコに詳しい伊澤雅子琉大理学部助教授(動物生態学)は「オオヒキガエルには毒があるので、それを食べたヤマネコやカンムリワシなどへの影響が心配。人間でも、間違って毒に触れた子どもが被害に遭うおそれがある。オオヒキガエルは、島外から持ち込む工事資材などに紛れ込むこともあるので、工事関係者にも注意を促したい」と話している。
 オオヒキガエルに関する問い合わせは同センター(09808-5-5581)。



2001年 3月29日(木)
西表 ヤマネコが交通事故死
昨年末から3頭が被害に

 27日午後8時20分、西表島の県道白浜−南見田線インダ崎付近で、九州大学の学生4人がイリオモテヤマネコの交通事故死体を見つけ、環境庁西表野生生物保護センターに通報した。  同センターで調べたところ、このイリオモテヤマネコは体重3240グラムのオスで、路上で頭部をひかれて即死状態だった。
 ヤマネコは病理解剖のため鹿児島大学獣医学科へ送られた。
 昨年末からのヤマネコの交通事故死はこれで3頭目。すべてこの北部沿岸の県道拡張工事が終了した区間で発生していることから、同センターでは拡幅、直線化された舗装道路のためドライバーのスピードの出しすぎが事故増加の原因になっていると見ている。
 センターでは「特に夜間には、ヤマネコ飛び出し注意の標識が設置されている区間では注意し、制限スピードを守り、安全運転を心がけてほしい」と呼びかけている。



2001年 3月24日(土)
竹富町飼いネコ飼育条例が成立
条例の実効力がポイント
ヤマネコ保護に大きな期待

 ネコを飼う町民に、ネコに疾病検査などを受けさせて適正に飼育するよう求めた「竹富町飼いネコ飼養条例」が23日、町議会本会議で可決された。町では、登録方法などを盛り込んだ規則を制定したあと、今夏から登録を受け付けていく。
 同条例の対象は飼いネコに限られているが、「条例がうまく機能すれば、イリオモテヤマネコがFIV(ネコエイズ)に感染するおそれを低くすることにもつながる」と期待されている。条例がどこまで実効力を挙げられるか注目される。
 西表島では、琉大やボランティアグループ「西表・マヤー小(ぐぁ)探偵団」の調査によって、▽野良ネコのオス3頭▽飼いネコのオス5頭、メス1頭の合わせて6頭−がそれぞれFIVに感染していることが分かった。飼いネコの6頭のうち、オス2頭は飼い主の希望で処分された。残りの4頭は避妊・去勢の手術をし、ほかのネコと接触することがないようにしながら飼育されている。  環境庁によると、ヤマネコへの感染は確認されていない。
 FIVは、交尾や血液の接触などによって感染し、治療薬はない。このため、FIVに感染したネコがヤマネコとけんかしたり、交尾したりして、ヤマネコにFIVが感染すれば、ヤマネコにとっては、種そのものを消滅させる致命傷になりかねない。ヤマネコの生息頭数(推定)は、94年の調査でわずか99−110頭。
 条例が飼いネコの管理を町民に義務づけていることについて、環境庁西表自然保護管事務所の阪口法明保護増殖専門官は「ヤマネコの保護のためにも、良いこと」と期待する。
 条例は、飼いネコにFIVの抗体検査などを受けさせるよう求めており、その費用は飼い主に負担させる。「−探偵団」の検査では、ボランティアの獣医師を招き、飼い主側が協力金1000円を支払って受検した。町も「ボランティアの協力を仰ぎたい」と話し、支援に名乗りを上げている県獣医師会などと調整していく考え。
 飼い主は、条例によって登録を済ませると、登録証や首輪を受け取り、飼いネコに付ける。一目で飼いネコだと分かるようにするための措置。
 町では、登録開始から一定の期間が過ぎるのを待って、首輪をしていないネコを捕獲し、処分する考え。
 ただ、「−探偵団」がこれまでの調査で確認した飼いネコ188頭のうち、性別の分からないネコが56頭(27.8%)を占め、そのほとんどが、「えさを与えるだけ」といった飼い方をしているネコ。
 町民のなかには、飼いネコと野良ネコの中間に位置するこうしたネコを念頭に置いて、「島の実情に沿って条例を運用してほしい」と求める意見もあり、条例運用上の考え方を整理しておく必要がありそうだ。



2001年 3月14日(水)
役場移転対策室に3人配置
役場移転対策室に3人配置
竹富町議会議案審議
ネコ飼養条例に質疑相次ぐ

開会中の3月定例竹富町議会(西大舛高旬議長)は13日、本会議を開き、飼い猫の登録を義務づけた「竹富町ネコ飼養条例」や町役場移転対策室の設置を盛り込んだ「課設置条例の一部改正」など条例関係を中心とした10議案に対し質疑を行った。
また、町老人共同生活施設設置及び管理に関する条例と町保健センター設置及び管理に関する条例は、条文中で使用する用語を統一し、両議案の整合性を図ることを理由に那根町長の申し出で、議案が撤回された。
 「ネコ飼養条例」は、東京都小笠原村に次いで2例目。町内すべての飼い猫を登録し、首輪を付けて野良猫と区別し適正な飼養管理を行うことで、野良猫を減らし、国の特別天然記念物イリオモテヤマネコへのねこエイズ感染を防ぐもの。議員からの質疑では「野良猫対策をどうするのか」「繁殖を制限する去勢や避妊をどうするのか」などが挙がり、那根町長は「野良猫は捕獲し数を減らす。去勢や避妊は、県獣医師会などの協力を得て実施したい」と述べた。
 このほかに、耕地や人里の近くでヤマネコのえづけが行われている実態について「人里近くでのえづけにより、ヤマネコと家ネコ、野良猫が接触する機会が増えている」との指摘もあった。
 また、役場移転対策室の設置を盛り込んだ「町課設置条例の一部改正」では、職員配置について那根町長が「現在の定数内で、室長に主任・補佐クラス一人、非常勤職員1人の3人を配置する」考えを示した。
このほかに竹富町開拓の里設置及び管理に関する条例や竹富町職員の勤務時間、休日及び休暇に関する条例の一部改正、竹富町預託牛貸付条例等を廃止する条例、新たに生じた土地(船浦港・仲間港)の確認、竹富町過疎地域自立促進計画の一部変更などについて質疑が行われた。



2001年 3月 8日(木)
飼い猫の登録義務化へ
竹 富 町
ヤマネコの猫エイズ感染予防策
3月議会に条例案提出

 飼い猫や野良猫から国指定特別天然記念物のイリオモテヤマネコへの猫エイズ感染が懸念されているのを受け、竹富町(那根元町長)は、9日開会の3月定例議会に、町内全地域で飼い猫の登録など適正な飼養管理を盛り込んだ「竹富町飼いネコ飼養条例」を提案する。議会で可決されると、東京都小笠原村に次ぎ、全国で2例目の条例制定となる。西表島では、これまでの調査で飼い猫と野良猫それぞれ3匹が、猫エイズを引き起こす「猫免疫不全ウイルス(FIV)」に感染しているのが確認され、これらとの接触でイリオモテヤマネコへの猫エイズ感染が懸念されている。

 条例では、町内全地域で飼い主に猫の登録を義務付け、首輪と飼養表示票で野良猫と区別。飼い猫が繁殖して適正に世話ができなくなる場合には避妊や去勢措置を求めている。
 条例に従わない場合は、飼い主の氏名を公表する。
 また、町内に猫を持ち込む場合は、猫エイズ感染の有無を検査する。
 さらに町では、野良猫の捕獲も合わせて行い、イリオモテヤマネコ以外の猫を適正管理する方針。
 同条例を3月議会に提案するに当たり那根町長は「条例を定めて、飼い猫を適正に飼養管理し、合わせて野良猫の捕獲を進める。これで、イリオモテヤマネコを猫エイズから守り、現状を維持したい」と話した。
 これまでイリオモテヤマネコの猫エイズ感染防止策として、島内のボランティアグループ「西表・マヤー小探偵団」が呼びかけ、飼い猫の検査や避妊・去勢手術を実施したほか、関係機関が調整会議を開き、ヤマネコへの感染防止対策を話し合っている。



2001年 2月 5日(月)
ヤマネコの生態を観察
児童らが保護活動を体験
山林で痕跡や行動調べ、理解深める

 【西表】イリオモテヤマネコのふんなどを探して、その暮らしぶりについて学ぶ観察会「ヤマネコ探偵団」が4日、西表野生生物保護センターで開かれた。環境庁沖縄地区自然保護事務所の主催。小学生など島内外から30人余りが参加し、簡単には見られないヤマネコの生態を、山林での観察や室内での実験などを通して垣間見た。

 ヤマネコの研究者らが実際に行っている活動を体験することを通して、ヤマネコの生態をより詳しく理解してもらおうと開かれたもの。環境庁職員のほかに、ヤマネコや島の自然に詳しいボランティアや研究者など10人ほどが講師役となり、観察や実験のポイントをアドバイスした。
 参加者は、屋外でヤマネコのふんや足跡を探す観察や、ヤマネコの行動を電波発信機で調べる実験、ヤマネコのふんを解きほぐして、どのようなえさを食べているか調べる実験、写真撮影されたヤマネコを見比べて行う個体識別などを行った。
 開会式のあと、参加班者は4班に分かれて活動に取り組んだ。8人が参加したシロハラ班はまず、同センターの南側にある山林や水田沿いの地域を歩き、ヤマネコの痕跡を探したところ、後良川の支流にかかる橋の欄干でふんを見付けた。参加した小学生らは早速、ふんの大きさや色を観察したほか、鼻を近付けてにおいをかぎ、「とっても臭い」と顔をしかめていた。ふんがあった場所の環境も観察し、「樹木が茂っている」、「メジロの鳴き声がする」などの意見があった。
 水田沿いではヤマネコが捕らえた鳥を食べた跡を発見。約30分の散策で2つの痕跡を見付けることができ、参加者はヤマネコが身近な存在であることを感じているようだった。
 4年前に交通事故に遭ったあとに保護され、現在まで同センターで飼育されているオスのヤマネコを、遠隔操作のビデオカメラで観察した班もあり、ヤマネコに独特の体の模様や動きなどを見ながら、説明を聞いていた。



2001年 1月18日(木)
ヤマネコの幼獣 車に引かれ死ぬ
西表 12月以降2頭目

 【西表】16日午後4時40分ごろ、県道白浜南風見線のインダ崎付近で路上でイリオモテヤマネコの死体が発見された。交通事故死とみられる。死体は発見した住民によって西表野生生物保護センターに運ばれた。
 同センターによると、死体は昨年生まれたメスで体重2280グラム。口と鼻から出血していた。死体は解剖検査のため鹿児島大学に送られた。
 2月はヤマネコの死亡事故が多発する時期。昨年12月18日−2月28日まで交通事故防止キャンペーンの期間中にもかかわらず、これで2頭が輪禍に遭ったになった。センターでは「これ以上死亡事故が発生しないよう、安全運転に心がけてほしい」と呼びかけている。特に夜間、「ヤマネコ飛び出し注意」の標識が設置されている区間で注意が必要。
 99年以降発生したヤマネコの事故死はこれで3件だが、すべて北部沿岸の県道拡幅工事終了区間で発生。センターでは「舗装道路のためスピードの出しすぎが事故発生の1つの原因」とみている。



2001年 1月 5日(金)
ヤマネコが交通事故死
29頭目の犠牲に
西表

 先月29日午後10時ごろ、西表島西部の県道白浜南風見線西ケーダ橋付近の路上で、自動車で通りかかった島内に住むアルバイト、河根教次さん(30)ら5人がイリオモテヤマネコの死体を見付け、環境庁西表野生生物保護センターに届けた。同センターで調べたところ、体重2300グラムのオスで、鼻から出血していた。同センターでは、路上で死亡していたことなどから、交通事故で死亡したものとみている。
 このヤマネコは、病理解剖のため、同30日に鹿児島大学へ送られた。
 11月から2月にかけては、発情期を迎えたヤマネコのオスがメスを探して活動が活発化する時期。道路を横断するヤマネコも増え、交通事故が起こりやすい。今回のケースを含めて、これまでに交通事故死した29頭のうち、3分の2にあたる19頭がこの期間に死亡している。
 交通事故は近年、生息環境の変化、疫病とともに、ヤマネコの生存を脅かす3大要因を構成している。
 環境庁は96年度の冬季からヤマネコの交通事故防止キャンペーンを実施しており、今年は今月15、16、17の3日間に島内3カ所で説明会を開く計画。同センターでは「ヤマネコにも注意しながら、安全運転を心掛けてほしい」と呼び掛けている。



2000年11月23日(木)
保護したヤマネコの幼獣死亡
野生生物保護センター

 6月14日に西表島干立の県道白浜南風見線で保護され、西表野生生物保護センターで野外復帰に向け治療を受けていたイリオモテヤマネコの雄の幼獣が先月9日に死亡した。
 ヤマネコの幼獣は保護当時、衰弱していたが、センターで飼育後は順調に回復し、9月初めからは野外ゲージに移された。
 死亡したヤマネコは鹿児島大学の阿久沢正夫教授の元に送られ、解剖した結果、死因は消化菅に羽毛が詰まった状態(腸閉塞)と分かった。
 センターでは「これまで羽毛のついた鶏肉を与えてきたが、今回のようなケースは初めて。事故再発防止のため、幼獣のエサは今後、羽毛を除去した鶏肉を使用するとともに監視態勢を検討していきたい」としている。



2000年11月 9日(木) 
イリオモテヤマネコのFIV感染対策
県獣医師会など支援へ
飼い猫のウイルス検査など実施
環境庁が調整会議

 西表島の飼い猫やノラネコからネコ免疫不全ウイルス(FIV)が検出されていることから、環境庁沖縄地区自然保護事務所は8日午前、飼い猫の飼育の適正化やイリオモテヤマネコへ感染防止対策を話し合う初めての調整会議を国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターで開き、島内のボランティアグループ「西表・マヤー小探偵団」が今月にも実施する、飼い猫を対象にしたウイルス検査や避妊・去勢手術に対して、県獣医師会や関係機関が支援していくことを確認した。ヤマネコが飼い猫やノラネコからFIVに感染し、絶滅に近づくおそれがあるため、同調整会議は、感染防止対策について今後も意見交換を続けていく。

 環境庁や琉大の調査、同探偵団が今年6月に実施した検査の結果、島内ではこれまでにノラネコ3頭、飼い猫3頭でFIVが検出されている。FIVは有効な治療法がなく、発症すれば、致命的。
 イリオモテヤマネコと同じ国の特別天然記念物、ツシマヤマネコでは飼い猫からFIVが感染したケースがあり、環境庁では「イリオモテヤマネコもFIVに感染するおそれがあり、危険な状態」とみている。
 九州地区獣医師会連合会も感染対策に乗り出す考えを示している。
 今回の調整会議は、飼い猫の飼育を適切に行うとともに、ノラネコの状態を把握・管理することを通じて、イリオモテヤマネコのFIV感染を防ぐ狙いがある。環境庁と八重山保健所、竹富町、県獣医師会、八重山獣医師会、同探偵団から合わせて11人が出席した。
 同探偵団側は「ボランティアの獣医師や検査や手術に必要な薬剤や器具の確保が課題」と説明し、支援を求めた。今年6月の活動では、薬剤や器具に約80万円かかった。
 県獣医師会の渡口政司理事は「計画が具体化すれば、なんらかの形でお世話をしたい」と述べ、獣医師を派遣する考えを示した。
 島内で捨てられる生ごみがノラネコの食糧源となっていることから、島内のごみ処理状況についても意見交換し、町側は「処理施設の設置場所の選定や環境アセスを経て、早ければ、2004年度に処理施設を動かせる」との見通しを示した。
 また、FIVに感染したネコが島外から持ち込まれるおそれもあるため、「西表にネコを持ち込む場合には、ウイルスの感染検査を義務付けるよう条例などを制定できないか」という提案もあった。



2000年10月31日(火)
「やまねこの里」など検討
地域雇用開発プランで意見交換

 第2回竹富町地域雇用開発プラン策定検討委員会(主催・沖縄県地域雇用開発協議会)が30日午後、市内のホテルで開かれた。
 この日の検討委員会では、プランの素案を作成している(株)沖縄計画機構の阿部斉代表からプランの方向性が示され、これに基づき意見交換した。
 竹富町地域は個性豊かな島々と海域で構成され、豊かな観光地域として脚光を浴びている。その一方、年少人口の減少、若年労働者の流出、高齢化の進展、サトウキビと畜産に特化しつつある産業像、観光関連産業育成の遅れなど地域活性化への課題も多い。
 示されたプランの方向性としては、短期間(3〜5年)に事業化の目処がつくことが望ましいとして「現在活力を有している産業の強化育成を図り、すそ野を広げて(関連産業を育成して)雇用開発につなげる」とし、町の主要産業の観光機能の強化を図るなかで、将来的にモノづくり産業の育成や他地域、本土企業、機関の導入による雇用開発につなげて行く。
 観光産業の機能強化策としては、特産品開発と連動させながら観光情報拠点を形成するために西表島西部地区に「やまねこの里(西表道の駅)」(仮称)づくりを推進する。
 同里では、(1)観光企画情報センター(2)エコツーリズム支援拠点(3)特産品販売センターの3つの柱に加え工房や飲食、体験教室などで構成する。これを、周辺地域の祖納(文化村)、干立(ペンション村)、白浜・舟浮(海洋性レクリエーション拠点)、月ケ浜(滞在型リゾート)、浦内川地域(エコツーリズムフィールド)などと連携され、西部地区の観光・物産拠点とする。
 この西表西部地区に絞った雇用開発プランに対し、委員間からは、「各島ごとの総合的なプランが必要では」との意見が出された。
 これに対し素案を作っている同機構の阿部代表は、雇用開発が短期間で効果を上げることを狙ったものであることを強調し「西表島で滞在型観光の拠点を作れば、他産業への波及効果を生み、これが雇用にもつながる」とした。


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