演目 口上 上演年月 1936/11
役名   劇場 歌舞伎座 
共演者:役名 歌右衛門(五)、吉右衛門(初)、時蔵(三)、もしほ、種太郎(歌六(四))、梅枝(時蔵(四))、獅童、錦之助、又五郎(二)   
演出  
解説・感想・その他
三世歌右衛門百年忌
種太郎、梅枝、獅童、錦之助初舞台披露 
11月20日生まれの錦之助は、初舞台時にはまだ3歳だった。平伏している間に眠ってしまい、慌てて顔をあげるも客席は爆笑。おでこが赤くなるのをふせぐため、おでこをのせるための特製ミニ座布団が用意され、錦之助の口上の番になると後に並ぶ又五郎さんが突付いて起こす役目だったとか。突付いた程度では目を覚まさずに、眠ったまま顔を挟んで客席へ向けさせた日もあったとか・・・。

演目 厳島招檜扇 上演年月 1936/11
役名 清盛の童 劇場 歌舞伎座
共演者:役名 歌右衛門(五)、梅玉(三)、吉右衛門(初)、時蔵(三)、菊五郎(六)  
演出  
解説・感想・その他
(いつくしままねくひおうぎ)
三世歌右衛門建碑記念興行
芝居の最中に尿意を催し、吉十郎さんにスーッと舞台裏へ連れていかれて用を足し、さりげなくもとの座へ座らされた、という思い出が。

演目 天衣紛上野初花 上演年月 1936/12
役名 禿みやこ 劇場 歌舞伎座
共演者:役名 吉右衛門(初):河内山宗俊、 時蔵(三):三千歳、 菊五郎(六):片岡直次郎、染五郎(幸四郎(八))、多賀之丞、三津五郎(七)、男女蔵(左團次(三))、福助(現歌右衛門) 河竹黙阿弥
演出  
解説・感想・その他
(くもにまごううえののはつはな)
黙阿弥明治14年作、全七幕の長編ドラマ。御数寄屋坊主の河内山宗俊、その仲間で御家人くずれの直侍(片岡直次郎)、花魁・三千歳などが登場する。
錦之助の役は「禿」とあるので、吉原・大口屋での場面に登場したものと思われる。

演目 佐倉義民傳 上演年月 1937/2
役名 次男徳松 劇場 明治座
共演者:役名 吉右衛門(初):木内宗吾、 時蔵(三):女房 おさん、九蔵(團蔵(八))、染五郎(幸四郎(八))、田之助(五)、 瀬川如皐 
演出  
解説・感想・その他
(さくらぎみんでん)
下総国佐倉の農民は厳しい年貢の取り立てに苦しんでいた。名主の木内宗吾は死刑を覚悟で将軍への直訴を決意し、その前に家族に別れを告げようと江戸から佐倉へ帰ってくる。将軍家綱への直訴は成功するが、領主堀田の怒りをかい、宗吾一家は磔の刑に処せられる。
錦之助の役、宗吾の次男徳松は、宗吾が死を覚悟して江戸へ旅立つ、雪のふりしきる「子別れ」の場で登場する。

当時の演芸画報で「徳松の錦之助は、この間の口上の時、居眠りばかりしていたあどけなさをそのまんま、よちよちと動いて物をいって何の巧みもなしに観客をさらっていきます」との評が。錦之助自身としては「この芝居に出れば舞台でお菓子が食べられるという楽しみだけで一杯でした。」とのこと。

演目 清正誠忠録 上演年月 1937/3
役名 豊臣秀頼 劇場 神戸松竹劇場
共演者/役名 吉右衛門劇団  
演出  
解説・感想・その他
 

演目 艶容女舞衣 上演年月 1937-3
役名 娘おつう 劇場 神戸松竹劇場
共演者/役名 吉右衛門劇団  
演出  
解説・感想・その他
 

演目 壽靱猿 上演年月 1937/4
役名 小猿 劇場 歌舞伎座
共演者:役名 三津五郎(七):猿曳、菊五郎(六)、宗十郎(七)  
演出  
解説・感想・その他
(ことぶき うつぼざる)
狂言の名作「靭猿」を舞踊化した天保期の代表的な曲。
大名が猿曳きの曳く毛並みの美しい小猿を靭(矢を入れて腰につける道具)にしたいと乞う。猿曳きは子猿に最期の芸をさせ、命の哀れを訴える。大名も哀れに思い子猿を助けることにする。
子猿は、演技力よりも素直な可愛らしさを求められる。

演目 下岡蓮杖 上演年月 1937/7
役名 近所の子供 劇場 歌舞伎座
共演者/役名 吉右衛門(初)、家橘(羽左衛門(十六))、宗十郎(七)、三津五郎(七)  
演出  
解説・感想・その他
 

演目 二條城の清正 上演年月 1937/10
役名 常陸介頼宣 劇場 歌舞伎座
共演者/役名 吉右衛門(初)、福助(歌右衛門(六))、三津五郎(七)、時蔵(三)  
演出  
解説・感想・その他
加藤清正は初世吉右衛門の当たり役となり「秀山十種」(秀山は吉右衛門の俳名)の一つ。
すでに事実上天下を掌握した家康は、秀頼に二條城への来訪を求め、拒否すれば一機に攻め滅ぼす心づもりである。加藤清正は一人、決死の覚悟で秀頼を守り二條城へ向かう。
秀頼は立派に家康との会見を終え帰路に就く。淀川を下る御座船の中で、清正が寝ずの警護をしていると、秀頼が現れ、折りしも上る朝日に無事を喜び合う。
錦之助の役、常陸介頼宣は家康の息子であり、妻は清正の娘という難しい立場の人物である。

演目 蔚山城の清正 上演年月 1937/12
役名 清正の子息 劇場 明治座
共演者/役名 吉右衛門(初)、九蔵(團蔵(八))、訥升(宗十郎(八))、田之助(五)、時蔵(三)、友右衛門(五)、福助(歌右衛門(六))  
演出  
解説・感想・その他
(うるさんじょうのきよまさ)
やはり「秀山十種」のひとつ。
清正を当たり役とした吉右衛門が生んだ連作のひとつで、朝鮮征伐のエピソードをつづったもの。

演目 鞍馬天狗 上演年月 1938/1
役名 劇場 歌舞伎座
共演者/役名 菊五郎(六)、羽左衛門(十五)、彦三郎(六)、時蔵(三)  
演出  
解説・感想・その他
 

演目 相馬の金さん 上演年月 1938/2
役名 町屋の子供 劇場 東京劇場
共演者/役名 左團次(二)、吉右衛門(初)、三津五郎(七)  
演出  
解説・感想・その他
幕末、江戸の御家人相馬金次郎は大の道楽者だったが、大政奉還が行われ、田舎侍が官軍と称して江戸の町を踏み荒らすことに腹を立て、彰義隊入りをした。
戦いの中、二つ玉を受けた金次郎は、とても助からぬ命と、江戸っ子らしくさっぱりと腹を切った。

演目 上演年月 1938/4
役名 公達松丸 劇場 歌舞伎座
共演者/役名 歌右衛門(五)、宗十郎(七)、三津五郎(七)、菊五郎(六)、幸四郎(七)、時蔵(三)  
演出  
解説・感想・その他
(しばらく)
歌舞伎十八番のひとつ。鶴岡八幡の社頭で清原武衡の一行が、加茂次郎義綱とその許婚桂の前に言いがかりをつけ、成敗しようとするところへ、鎌倉権五郎景政が「しばらく」の大声とともに現れ二人を救った上、紛失した名剣雷丸を手に入れ、悠々と去る。
錦之助の役名、公達とあるからは、武衡とともに居並ぶ公家の一人か。

演目 菅原伝授手習鑑 寺子屋 上演年月 1938/5
役名 小太郎 劇場 歌舞伎座
共演者:役名 吉右衛門(初):松王丸、菊五郎(六):源蔵、宗十郎(七):千代  
演出  
解説・感想・その他
(すがわらでんじゅてならいかがみ てらこや)
丸本歌舞伎三大名作のひとつ。右大臣菅丞相は、左大臣藤原時平の策略により筑紫へ流刑となるが、弟子源蔵はお家断絶を防ぐため、若君菅秀才を匿っていた。
(寺子屋の段)
源蔵は寺子屋を営んでいたが、菅秀才の首を討つよう庄屋から厳命され困窮のあげく、新入りの子供を身替りにする。首実検に来たのは藤原方の舎人松王。源蔵の差し出した首を確認して去るも、実は身替りにされたのは松王の一子小太郎であった。松王は秀才を守るため、あらかじめ妻千代に言いつけて小太郎を小屋入りさせたのだった。
錦之助の役は小太郎。無邪気さを必要とされる役である。

演目 髑髏妻 上演年月 1938/5
役名 子供 劇場 歌舞伎座
共演者/役名 吉右衛門(初)、彦三郎(六)、宗十郎(七)、三津五郎(七)、松緑、染五郎(幸四郎(八))、菊五郎(六)   
演出  
解説・感想・その他
 

演目 近江源氏先陣館 上演年月 1938/6
役名 小三郎 劇場 大阪歌舞伎座
共演者/役名 吉右衛門(初)、三津五郎(七)、宗十郎(七)、時蔵(三)、梅玉(三)、壽三郎(二)   
演出  
解説・感想・その他
(おうみげんじせんじんやかた) 八段目が主に演じられることから、俗称「近八」
大阪冬の陣における真田信幸・幸村兄弟を鎌倉時代の佐々木盛綱・高綱兄弟に反映させた時代狂言。源頼朝亡き後、北条政子の子・実朝が鎌倉で、側室宇治の方の子・頼家が京都で、それぞれ後継ぎを主張して天下を二分する戦いになっており、兄佐々木盛綱は鎌倉方、弟高綱は京都方と兄弟敵味方に別れている。
錦之助の役小三郎は盛綱の子で、初陣に高綱の子小四郎を捕らえる。

演目 極附幡随長兵衛 上演年月 1938/6
役名 長松 劇場 大阪歌舞伎座
共演者/役名 吉右衛門(初)、三津五郎(七)、宗十郎(七)、時蔵(三)、梅玉(三)、壽三郎(二)   
演出  
解説・感想・その他
(きわめつけばんずいちょうべえ)
錦之助の役、長松は長兵衛の一子で、死を覚悟して水野屋敷に向かう長兵衛との子別れの場で活躍。

演目 紅葉狩 上演年月 1938/11
役名 女の童 劇場 国際劇場
共演者/役名 仁左衛門(十二)、家橘(羽左衛門(十六))、猿之助(猿翁(初))、時蔵(三)  
演出  
解説・感想・その他
 

演目 八陣守護城 上演年月 1938/11
役名 近習 劇場 歌舞伎座
共演者/役名 吉右衛門(初)、福助(歌右衛門(六))、時蔵(三)、羽左衛門(十五)  
演出  
解説・感想・その他
(はちじんしゅごのほんじょう) 俗称「毒酒の清正」
主人公佐藤正清は、加藤清正のことである。秀吉なきあと、秀頼に献身的に仕え、家康方の盛った毒酒を身代わりに飲み、100日後に絶命したが、その魂は護国の鬼となって秀頼を守護した、という民間信仰を劇化したもの。
大詰は一人完全武装を整えた清正が天守の五重に上って行き、天守閣で「南無妙法蓮華経」の大旗の前で生きながら神となり、「妙見菩薩の見得」で幕となる、大スペクタクルである。

演目 其小唄夢廓 上演年月 1938/12
役名 禿しげり 劇場 京都南座
共演者/役名 吉右衛門(初)、時蔵(三)、左團次(二)、梅玉(三)、仁左衛門(十二)、羽左衛門(十五)、魁車(初)、幸四郎(七)、松蔦(三)  
演出  
解説・感想・その他