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妹を実家に送り返してから僕はオタク集会に参加していた。
ウチでもリンクしているらーめんさんが飯を食わせてくれるというのだ。
らーめんさんの作る美味い飯は僕を幸せにすること間違い無いと思われ、
更には 凄い肉 まで用意しているというではないか。
ここで行かなければ男がすたるどころか左右の腕がファラオの呪いで腐り落ちると予想した僕は
素早く大江戸線に乗車し浜松町方面から一路新江古田まで心地よいヴァイヴレーシュオンを感じながら
浅い眠りについた。
あ、新江古田乗り過ごすところだった。ヤッベーヤッベー。チョヤバだぜ。
会場に到着すると宴は既に始まっていた。
他の参加者たちは僕の(強調)ハムやバンバンジ―や、
あまつさえ僕のような奴隷階級の人間ではなかなか見かけない
半透明の皮に包まれた見るも美味しそうな生春巻きをついばみながら談笑していた。
僕は持ち前の一部海よりも広く一部シャーレのように浅い寛容な心を持って
僕にもその半透明な物体を食べさせて下さい何ならここで服を脱いで差し上げましょうと言いながら
来る途中で買ってきた98円1リットルの麦茶をぐびり。春巻きムシャリ。ぐびり。ムシャリ。ぐびり。ムシャリ。ぐびりムシャリぐびりムシャリぐびりムシャリグビムシャグビムシャグシャグシャムシャメシャムチョグチャ。
こうして僕の宴は始まった。
暫く料理を消化していると台所方面からステーキソースの香りが漂ってくる。
奴だ。噂に聞こえた凄い奴。その名も 凄い肉 だ。
遠くから「凄い柔らかさだ」と声が聞こえてくる。
僕は臨戦体制を整えると その他参加者の妨害にも負けず席に付いた。
テーブルを一瞥するとそこには 凄い肉 という名の美女に魅せられた飢えた野獣達の姿があった。
我らが美女はステーキソースという名のドレスに見を包みこちらに向かってその芳醇な香りで手を招いている。
僕は美女を紳士らしくエスコートするため箸という名の白手袋を相手の顔面めがけ投げつけたかと思うと
僕という名の坊主は素早く歯と言う名の犬歯で肉と言う名の肉塊を噛みきると今まで味わったことの無い
柔らかさと染み出る旨脂にちょっと涙出たぜ。ホントの話さ。
その後も肉にチーズにサンドに肉にとここはこの世の桃源郷かと思わせるほどの
豪華っぷりで我々の腹と目を楽しませていただきなんとたったの2000円ポッキリ。安い!安いね!
でも僕は昼に妹を連れ回ってたおかげで財布の中に450円ぐらいしかなく
らーめんさんに「すいません明日ATMが開くまでお待ち頂けませんでしょうかすいませんごめんなさい」。
こんなことばっかりです。
ああ。俺ってば幸せ者だぜ。
うそ背景を書くのもいいかげんに。
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